伊達判決57周年記念集会ー最高裁砂川裁判は無効だった

最高裁砂川裁判は無効 アベ暴走政治にNO!
伊達判決57周年記念集会

3・8不当棄却 直ちに抗告が決まった

3・8不当棄却 直ちに抗告が決まった

 57年前の1959年、砂川基地の拡張を巡って敷地内に立ち入り逮捕された学生らが、通常の「不法侵入」ではなく日米安保条約に基づく日米地位協定によって裁かれた裁判で、一審はそもそも日米安保条約が日本国憲法に違反するものであり無罪との判決が下された(伊達判決)。
 日米安保条約改定を目前にしていた政府はこの判決に驚き、高裁を飛び越えていきなり最高裁に「跳躍上告」し、条約改定前に結審し、有罪判決を下した。
 近年、この最高裁判決に対する重大な不正が明らかとなった。アメリカはどんな秘密文書でも50年後には市民の前に公表するという民主主義の原則があり、米公文書館からこの時の最高裁の田中耕太郎裁判長が、判決内容を、事前にマッカーサー駐日米大使との密談で決定していた文書が発見されたのである。これは最高裁が憲法の保障する「公平な裁判」を踏みにじった事を意味する。
 一昨年6月元被告らはこの最高裁判決の再審請求を出したが、3月8日、東京地裁田邊三保子裁判長はこの請求を棄却した。元被告らは11日、ただちに訴追抗告を行なった。
 「伊達判決を生かす会」は4月3日、東京しごとセンター講堂にて集会を開催し、この問題を訴えた。

判決が示す「騙しのテクニック」

伊達判決57周年記念集会 最初にこの問題についてのビデオを放映したあと、「伊達判決を生かす会」事務局長の吉澤さんより再審請求の経緯が語られた。続いて武藤軍一郎さん、椎野徳蔵さん、坂田和子さん(故坂田茂さん長女)、土屋源太郎さんがそれぞれ再審請求人の決意表明を述べた。
 次に弁護団を代表して吉永満夫弁護人より、裁判の判決についての説明が行われた。吉永弁護士は、今回の「請求棄却」判決を下した裁判官を「悪徳裁判官」と非難し、「請求人の主張を無視する」「過去の判例をわざと間違えて引用する」「重大な事実を隠ぺいする」などの「騙しのテクニック」を解説した。法律の専門家がこのような詐欺的判決を出すとは恥知らずにもほどがある。
 続いて、稲嶺進名護市長、照屋寛徳衆議院議員、赤嶺政賢衆議院議員からのメッセージが披露された。

なぜここまで日本は対米従属なのか(天木直人さん講演)

■日本の将来を決める重要な裁判

天木直人さん

天木直人さん

 休憩のあと、元レバノン大使の天木直人さんが「今こそ対米自立を」と題して講演を行なった。天木さんはレバノン大使を辞めてから10数年間「なぜここまで日本は対米従属なのか」について考え続けてきた。しかし、そのようなアメリカとの関係を変え、日本の自立のために闘ってきたのがまさに砂川裁判を巡って闘ってきた皆さんであった。「この裁判は単に砂川裁判の問題に留まらず、日本の国民生活のあらゆる領域にわたる問題であり、日本国民の将来を決めるほどに重要な問題であると考えている。その事をもっと多くの人々に報せるのが自分の仕事だと思っている」と天木さんは語った。

 いま国際情勢は砂川裁判の頃と比べて激動的に変わっている。その方向は益々憲法9条の重要性を増してきている。第一に中東情勢の混迷からくるテロが世界的規模で及ぼす危険性はわずか数年前までは考えられないほどに大きくなっている。
 また第二には、世界経済の混迷。アメリカの行き過ぎた金融政策によってもはや実物経済の何百倍もの金融取引が行われている。このような金融資本主義の行き着く先は極端な貧富の格差の拡大であり、それが人類の生活に不安をもたらし、争いをもたらす。日本の国内でもそれは深刻である。政権交替の繰り返しでは何も解決しない。挙国一致内閣が必要と思うほどに深刻だ。
 第三には、今度のアメリカ大統領選挙に見られるように、アメリカがかつてのアメリカとは違ってきている。これほどにアメリカ内部が分裂してしまったことはない。

■墓穴を掘った請求棄却文書

 今回の再審請求に対しては、まったく米内部文書の存在を認めず、門前払いのような判決になるだろうと予想していた。ところが判決では、むしろ秘密文書を長々と引用し、それに批判を加えるというスタイルになっている。これはある意味「墓穴を掘った」といえるのではないか。なぜなら、どんなに理論を重ねて否定しても、あの文書を国民がみたら、誰が見ても政治介入は明らかとなる。この判決文は非常にレベルの低い、語れば語るほどボロの出る文書である。最高裁がそんな文書を繰り返せるだろうか。
 しかしメディアはほとんど書かない。この問題はこれからが本番だと思っている。これを一般的にアピールし広めてゆくことのできるような人々が出てくる事を期待している。(抜粋)

沖縄と連帯し最高裁まで断固闘おう

沖縄意見広告運動のチラシを掲げる土屋源太郎さん

沖縄意見広告運動のチラシを掲げる土屋源太郎さん

 天木さんの講演に続いて、2つの団体が連帯のあいさつを行なった。「横田基地もいらない市民交流集会実行委員会」からは、オスプレイの危機、自衛隊海外派兵の危険に対して政治を換えるしかないと訴えた。「沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック」からは刑特法に対する闘いの必要を訴えた。

 集会声明を拍手で採択。最後に伊達判決を生かす会」共同代表の土屋源太郎さんが登壇。この運動に30団体が支えて下さったことのお礼を述べたあと、57年前の伊達判決が出た時の衝撃を語った。「あのような判決が出るとは予想もしなかった。主文、被告全員無罪と聞いた感動は今も胸に残っている」と語った。この想いで進めてきた再審請求に対する判決は棄却であったが、田中最高裁裁判長と米大使が裁判の進行中に会っていたという事実を裁判所が認めただけでも大きな前進であると述べ、今後も最高裁まで断固闘い続ける決意を述べた。

 またこの最高裁田中判決が安倍政権によって安保法制の正当化に悪用されていると指摘し、安保法制を徹底的に攻撃し廃止させてゆく。そして使わせない闘いを進めていこうと語った。そして最後に、沖縄の闘いを本土でも闘おう、第7期沖縄意見広告への賛同を拡げていこう、横田基地反対の闘いを拡げ、参議院選挙に向けて市民の声を大きくして野党共闘を実現しようと訴えた。


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