最低賃金1万ウォン獲得、首切り自由化絶対阻止
朴クネ政権の労働者抑圧攻撃と闘う韓国労働運動
今、韓国労働運動は揺れている。時給わずか2500ウォン(約250円)しかもらえない非正規労働者の賃金、半導体製作作業で白血病にかかり労災を認められない職場、長時間労働に対して保障が無いなど、劣悪な職場環境、さらにはそれを放置し、警察権力による弾圧を行う朴クネ政権に対して、韓国労働者の階級的怒りが燃え上がっている。7月には韓国民主労総が起ち上がり、労働条件の改善や最低賃金1万ウォン(920円)の賃上げ、政府の首切り自由化政策阻止などを目的としてゼネストを決行。全国27万人の労働者がこれに参加した。9月の第二次に続き、今後11月にも第三次ゼネストが予定されている。また7月6日にはソウル市庁前広場に全国建設労働者2万人が結集し、弾圧粉砕!ゼネスト闘争勝利!建設労働者総力闘争決意大会を開いた。
■ゼネストに起つ韓国労働者
8月26日、韓国の闘う労働者の代表を招き、全労協などによる実行委員会主催で「最低賃金1万ウォン獲得、首切り自由絶対阻止、朴クネ政権の労働者抑圧攻撃と闘う韓国労働運動8・26日韓労働者連帯交流集会」が開催された。会場となった東京・文京区民センターには多くの市民・労働者が参加し、韓国労働運動への強い関心を示した。
最初に韓国から来日した6人の仲間たちが紹介されたあと、全労協委員長金澤寿壽さんがあいさつ。ゼネストと労働者集会に燃え上がる韓国の現状を映すビデオが上映されたあと、韓国民主労総仁川地域本部長のキム・チャンゴンさんが、現在の韓国労働運動の状況を説明した。
(要旨)「韓国では昨年一年中、激しい闘いが続いた。そして今年の闘争計画は1~2月労働法改悪への闘いに向けた署名運動、4月には総選挙で与党セヌリ党過半数阻止のための落選運動、6月には最低賃金1万ウォン獲得、労働法改悪阻止、6~7月にはゼネスト、9~10月に第二次ゼネスト、11~12月には20万民衆総決起という6つの課題を設定しこれまで闘ってきた。総選挙ではセヌリ党過半数を阻止し労働者の支持する候補を当選させることができた。
韓国の労働条件は劣悪であり、公務員には『成果年俸制』が課せられている。これを粉砕しなければならない。9月には公務員も含め公共の仕事に携わる労働者がゼネストに入る。来年は最低賃金以下で働いている労働者の要求を掲げたゼネストを計画している」。
■韓国労働者に続こう
日本の労働運動が後退して久しいが、韓国の労働者は階級性、戦闘性、大衆性を何倍にも拡大させ、政府と資本から自らの生活と尊厳を奪い返そうとしている。韓国労働者と同様に人権も生活も踏みにじられてきた日本の労働者が自分を取り戻す道はここにしかない。韓国労働運動に学び、共に闘いを推し進めよう。