投稿】日韓青少年平和交流団を迎えて(下)/村山和弘(不二越訴訟連絡会)

(前号からの続き)

■韓日青少年平和交流団の5日間
8月5~9日、韓国光州市16名(高校生12名に引率通訳)が来ました。

■ 第1日目:歓迎講演・増田都子さん
日韓青少年平和交流団を迎えて、歓迎講演・増田都子さん 「日本における『歴史偽造』勢力との闘い」を増田都子さん(元社会科教師・実教出版教科書訴訟事務局)が講演を行いました。日本語とハングルを併記した資料が配布されました。2006年免職当時を取材した韓国とイギリスのTV報道の映像を見ました。
 高校生の感想は「自国の過ちを認め、自国とたたかう事はたやすくなかったでしょう……信念を貫く増田先生を私も見習います」(後略。全員感動)。増田さんは「高校生らの感想を読んでいると、じわ~りと胸が熱くなり、涙が出てきて困ります。私の宝物が増えました!」と述べられています。

■ 第2日目 尹奉吉(ユンボンギル)が処刑後(密かに埋めた)暗葬の地へ
日韓青少年平和交流団・尹奉吉暗葬の地へ 日本の植民地支配から韓国独立戦争では3人が有名です。安重根(アンジュングン:伊藤博文射殺)、李奉昌(イボンチャン:昭和天皇を桜田門で襲撃)、尹奉吉(日本軍の上海祝賀式に爆弾。ミズーリ号で降服文書に署名の重光が義足なのは尹奉吉による)です。彼は、上海から金沢に移送されて銃殺されます。
 遺体は市民が踏むように多数が通る狭い坂道に埋めた。日本の敗戦で「在日」の努力で遺骨を発見し、日本の市民も協力して碑を建てた。不二越強制連行訴訟の原告団も幾度も墓参している。強制連行の責任追及とは尹奉吉義士の想いを引き継ぐ「第二の独立運動」だからです。韓国からは大勢が墓参に来ています。だが、侵略側にいた日本人こそが尹奉吉を墓参すべきです。

■ 南京民間抗日戦争博物館館長・呉先斌(ウーシェンビン)氏を迎えた日中韓の集まりへ
日韓青少年平和交流団・『聖戦大碑』撤去の会」の集会に参加 午前の尹奉吉墓参を行った高校生一行は、午後に「『聖戦大碑』撤去の会」の集会に参加した。
 発言に立った呉さんは、南京の市民で、南京大虐殺の生存者と遺族から多くの証言を聞いた。そこで民間の抗日戦争資料館を作った。悲惨な歴史を繰り返さない為に「民間交流で平和を」と訴えて来日されている。なお、南京大虐殺は世界遺産に登録された時に、菅官房長官は「申請を認めたアムネスティ拠出資金を減らす事を検討」と抗議した。稲田防衛大臣は「南京虐殺の事実は無い」と発言した。
 今回の日中韓の民間交流は我々に貴重な機会でした。高校生は「呉さんの平和の心を聞いて同じ気持ちです。私も信念を持って頑張りたい」と述べています。

■ 3-4日目「フィールドワーク」
日韓青少年平和交流団・フィールドワーク 富山は山と水が豊富です。植民地支配の下で多くの朝鮮人が北陸に働きに来た。だが、現場は人里離れた山奥のタコ部屋に閉じ込められ、ダム工事に酷使された。脱走者の殺された遺体が山中に放置された。鉱山や工事用鉄道でも重労働で酷使され落盤で死者が出ている。
 敗戦が近くなり、太平洋側から軍需工場が富山に移転してきた。山麓にトンネルを掘り、三菱・不二越は地下工場を作った。この工事も朝鮮人にさせた。岩を穿つノミ痕に血が滲んだ。富山でも空襲で朝鮮人の飯場で多くが亡くなり遺骨さえも探せていない。

■ ホームステイ
ホームスティで交流を深めた 高校生は分宿して一般家庭に2日間を共にする事は、今後の交流への契機です。
 日本語と英語、手振り(スマホで会話翻訳か?)で家族の一員になります。手紙とメールの交換を皆さんやっています。ホームステイ受け入れ家族が、訪韓の約束をして、高校生に会いに光州市を訪問などもしています。
 日韓の高校生交流会で本当に会話が出来るの?と心配だったが、「十分話せて、すごく楽しかった」と皆が口をそろえます。

■ 4日目、不二越企業正門前で不二越訴訟連絡会の門前行動を見学、
日韓青少年平和交流団・不二越企業正門前で  妨害する右翼を目の前に

 高校生たちは不二越正門前に横断幕、遺影と花、企業の責任追及行動を行う状態を見学した。そんな中、北陸右翼が街宣車5台(他の右翼車2台)が押しかけ大音量でヘイトスピーチを行ってきた。
 1日目の空港で高校生と合流した増田都子さんは猛暑の中で連日、高校生を行動を共にした。4日目の不二越正門前で道路の右翼街宣車に抗してマイクを握り発言された。
日韓青少年平和交流団・平和を妨害する右翼を目の前に 増田先生は「この高校生と一緒に行動し、最後の正門前の抗議行動に参加しました。……ヘイト右翼どもが7台もの街宣車を繰り出して大音量で軍艦マーチを流してヘイトスピーチを撒き散らし……。女子高校生は泣きじゃくり……男の子は悔し涙を……。私も泣けてしまいました。」と記しています。

■ 最終日、そして別れ。
 帰国前の高校生の挨拶です。
 「増田先生の生き方を自分も学んでいきます。不二越正門の猛暑の中で高齢の方が右翼に動じない発言をされていた姿に感動した。日韓青少年平和交流団・帰国挨拶自分の今までの人生で最大の感動だった…」。この場にいる私たちも目が潤みました。
 翌日の空港には、ホームステイ受け入れ先の家族が、子ども達も一緒に涙の別れと再会を誓っていました。

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