国際短信】止まらない韓国核武装論議/豪への潜水艦輸出失敗 他

■止まらない韓国核武装論議 世論調査で過半数が「賛成」

水爆実験の映像(米・マーシャル諸島1952)

水爆実験の映像(米・マーシャル諸島1952)

 北朝鮮の脅威に対抗して韓国で核武装論議が止まらない。韓国政府は「朝鮮半島に核があってはならない」との立場で、核拡散を嫌う米国も強く反対しているが、最新の世論調査では核兵器保有に「賛成」が過半数を超えた。背景には韓国に「核の傘」を提供している米国への不信感も見え隠れする。
 中国の聯合ニュースの報道によれば、北朝鮮による5回目の核実験の後の23日に世論調査会社のギャラップが発表したアンケート結果で、韓国も核兵器を保有すべきだとする一部政界の主張に賛成する回答が58%と反対の34%を大きく上回った。
 今年1月の4回目の核実験後に実施された同じ調査では、「賛成」が54%、「反対」が38%だった。今回の結果についてギャラップは「度重なる核実験など北朝鮮の最近の態度が韓国国民の対北感情を悪化させているようだ」と分析している。

■豪潜水艦、仏社が受注 日本落選、安倍政権に痛手

海自潜水艦(横須賀)

海自潜水艦(横須賀)

 オーストラリア政府は9月29日、次期潜水艦の共同開発事業でフランスの政府系造船会社DCNSと設計開始の正式契約をしたと発表した。契約額は3兆9千億円規模。戦闘システムの統合は米のロッキード・マーチン社が担う。
 事業受注は日独仏の3国で争ったが、安倍首相と対中国包囲などの軍事戦略で一致すると言われたアボット前首相が支持率低下から退任に追い込まれたのちに、日本は「海外建造の経験不足」を理由に落とされ、仏社が選ばれた経緯だ。
 米ウォール・ストリート・ジャーナル紙は「日本は自国の潜水艦の売却によって、日本政府とオーストラリアの深まりつつある戦略関係が強固になるかもしれないと期待し」また「世界の兵器市場でより大きなシェアを担いたいという野心を大々的に宣伝してもいる」と指摘。米も水面下では日本を支持していた(参照)。ゆえにこの落選は経済的な意味のみならず、豪は安倍の戦略を(少なくとも積極的には)受け入れないという、政治的なメッセージともなった。軍備増強と軍需産業への転換(死の商人化)を目指す安倍政権の野望に少なからぬ痛手となった形だ。

■産業用ロボット10%超の成長率を持続

ロボット ロイター通信などの報道によれば、国際ロボット連盟(IFR)は9月29日、今年の世界の産業用ロボットの出荷が14%増加するとの見通しを示した。2017─19年については平均13%と予想した。家電業界や金属業界の需要が高まるとしている。
 2015年の世界産業用ロボット出荷は15%増と、伸び率が14年の29%から鈍化したが、これは中国の需要が伸び悩んだことが背景にある。そのため同年の自動車メーカーからの需要の伸びは4%となり、2010─15年の平均20%を大きく下回った。ただIFRは、生産プロセスが異なる新型モデルなどにより需要の伸びは再び拡大するとの予想だ。

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