第23回 コミュニティ・ユニオン全国交流集会 in 阿蘇

第23回コミュニティ・ユニオン全国交流集会in阿蘇

当日の報告(派遣パートユニオン・関西 大橋)

 10月1日~2日の二日間、熊本の阿蘇の麓で、第23回コミュニティ・ユニオン全国交流集会が320名で開催されました。来賓挨拶は、社民党の福島瑞穂さん、民主党の工藤仁美さん、阿蘇市長の佐藤義興さん。全国ネットワークの活動報告と方針案として、東日本大震災に追われつつも、派遣法の改正問題、有期雇用の規制の問題、パート労働者の均等待遇への取り組みなどの継続や、各ユニオン間の連携強化が確認されました。

 全体集会のメインは、「震災の労災補償-被ばく問題のこれから」と題する西野正庸さん(関西労働者安全センター)の講演でした。西野さんは、講演のまとめとして、①緊急時作業の被ばく限度引き上げを元へ戻し、法令改正の真剣な検討を、②被ばく線量の管理に法律上の根拠を持たせ、すべての職業人の被爆管理を、③原子力産業をはじめとした装置産業について労働安全衛生を30条の2(元請の責任明記)を適用すべき、④下請け構造と被ばく管理は両立せず、当面、職安法上の規制を強化すべきとの4点の提言をされました。専門的知識に裏付けられているだけあって、法令改正ないし行政への提言は問題を見事にとらえたものでしたが、労働組合が被ばく問題にどのように取り組んでいくべきかの観点が弱かったように感じました。

 2日目は、分科会。全部で11あり、メンタルヘルスや派遣・有期雇用、公契約条例、震災と雇用等々。私は「組織拡大―職場に根を張った労働運動を!」という分科会に参加しました。報告は札幌地域労組の鈴木一さん。駆け込み相談に対応しながら、いかに職場での組合作りを進めていくかを、実例や苦労話を交えながら詳しく話していただきました。私も「駆け込み寺」に終始していたのでは限界があると強く感じていたので、非常に興味深いお話でした。相談があってから短くても2ヶ月、長ければ1年くらいの期間入念に準備をすること、組合作りの核となる人を作ること、結成すれば必ず不当労働行為があると考えて前もって構えておくこと、そして、実際に不当労働行為が行われれば攻勢をかける好機として利用することなど、とても印象に残りました。

コミュニティユニオン運動とは!

 「80年代半ばに、日本の労働運動の弱点を補うものとして始まって」、「時代を先取りした運動」とされてきた。先取りした運動とは、「女性、パート・派遣・滞日外国人・障害者・有期契約・個人事業主(請負)・サービス業(接客)・民衆(国際)連帯運動等々、あるいは地域コミュニティ(働き方、暮らし方、生き方)を意識した環境問題・消費者運動などのことである」。組織対象として、「正社員のみを対象にした労働運動・組合に未来がない以上、ユニオン運動は日本の労働運動の活路を拓く一方の位置にある」。何年か前にその一部が「全国ユニオン」を結成し連合加盟した、と先輩から聞きました。

全国交流会から組織化の展望は!

 「地域合同労組を駆け込み寺にとどめるのではなく、《闘いの砦》に」「労働組合の強さ・弱さは、主体的立場を堅持して活動するオルグの質と数、労働者の連帯感とその意識性、財政・統率力と闘争的結集力で判断できる」(「企業の塀をこえて」より)と。駆け込み寺から個人加盟制ユニオン・ゼネラルユニオンへの組織化提起は、 古くからあります。
 今日の労働運動の閉塞状況からの突破、次世代への継承とした実践課題、組織化戦略から見れば、個々の実践はあるにせよ、交流集会は交流の域を出なかったと感じたのは私だけであろうか。

コモンズ40号2011年10月5日より)

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