6・15東京「業種別職種別ユニオン運動」研究会が発足ー関生型運動プログラム始動

6・15東京「業種別職種別ユニオン運動」研究会発足記念シンポ

関生型労働運動再生のプログラムが、いよいよ始まる

【報告】仲村 実(労働プロジェクト)

『50年史』出版記念シンポから1年
関西地区生コン支部 労働運動50年(社会評論社) 昨2016年2月東京で開催された『関生支部労働運動50年』出版記念シンポを契機に、5月から木下武男氏を中心に研究者と弁護士の呼びかけで準備活動が行なわれてきた研究会ですが、準備の過程で労働運動の現場で闘う活動家も加わり、本2017年6月15日、発足にこぎつけることができました。
 この研究会発足は、東京で、研究者と弁護士の呼びかけでナショナルセンターの垣根を越えて青年層も含む活動家が結集し、労働組合の企業内主義・本工主義を克服する組織化の方向性を示していることに、その意義と特徴があります。

 この間、関西での連帯労組・関西地区生コン支部の闘いの成果、業界に規定力を持ち、独占企業と対決するための中小企業経営者との“一面共闘・一面闘争”路線は、高く評価されてきました。
 しかし、他方でその戦闘性・階級性には一目置くが、他業種・他産業には適用は無理として、“関生型運動は特殊である”とする大きな壁がありました。
 そうした主張が根強く、全国的波及への壁となってきた東京で、関生型労働運動に学び、全国拡大を目的とした「業種別職種別ユニオン運動」研究会が発足したことは、労働運動の再生に向かう勢力の形成として注目すべきことです。

関係各氏から基調報告
 6月15日、研究会発足記念シンポジュームは、東京都台東一丁目区民館で定刻に始まり、司会には武藤弘道氏(都労連顧問)、基調報告を木下武男氏、「個別運動とユニオン運動」報告を嶋﨑量弁護士、業種別ユニオンの事例報告を連帯労組近畿地本書記長の西山直洋氏、総合サポートユニオンの板倉昇平執行委員と発言が続きました。最後に、会場からの意見・提案を受けた後、運営体制と運営委員を選出し、研究会の報告・提起は定期刊行物で掲載していくことが確認されました。

木下武男氏・記念講演「業種別職種別 ユニオン運動の課題」

6・15東京「業種別職種別ユニオン運動」研究会発足記念シンポ 冒頭、木下武男氏は、「業種別職種別ユニオン運動の課題と基盤」と題する基調講演をされました。

 そもそもこの研究会に至ったのが『関生50年史』出版記念シンポでの武建一関生支部委員長の「関生型労働運動の全国化」の問題提起にあったことを述べたうえで、「業種別職種別ユニオン運動」の特徴として、
(1)業種―業種を軸に労働者の結集をはかる(業種単位の個人加盟組織)。
(2)職種―職種を賃金や雇用などの処遇の基準にする(横断賃金率、労働市場の規制)。
(3)業界―業界を相手にした団体交渉をめざし、労働協約を確定する(集合取引、業種別労使関係の構築、業界の健全化・政府への政策闘争)との関西生コン支部が行なっていることの発展モデルとして示された(詳しくはこちらも参照)。

 そして労働運動の衰退過程と現状の報告のあと、「業種別ユニオンの客観的条件と主体的条件」として、若い層の活動家集団形成を強調しました。「この国から貧困を一掃すること」の認識、業種別ユニオンとの結合の重要性を語りました。組織方針としての業種別ユニオン運動、ローカルで業界と団体交渉を行ない労働協約の締結をしている活動家集団を理論研究面で支援する、と結びました。

関西生コンの闘いは決して特殊ではない 連帯労組近畿地本・西山直洋書記長

 嶋﨑氏は、弁護士に出来ない復帰後の職場改善、駆け込み寺・もぐら叩きでない継続的労使関係を、期待としての業種別ユニオン運動、労働市場を規制する運動とされました。研究会では若い人をオルガナイザーとして育てる。理念だけでなく、現実的に活動できること、メディア戦略、“同じ釜の飯”ということを企業から業種・職種別ユニオンで形成しようと語りました。

西山直洋さん6・15東京「業種別職種別ユニオン運動」研究会発足記念シンポ 事例報告の西山氏は、関西生コンの闘いの歴史を、背景資本との闘いから集団交渉、労働組合が中小企業の大同団結で大企業からの収奪と闘うこと、生コン関連業界で圧送労働組合の結成、2010年の139日のゼネスト、協同組合運動について報告しました。
 トラック支部の結成、2012年の全港湾大阪支部らとの「トラック産業の将来を考える懇話会・近畿」の結成、昨年の生コン支部から生コン関連以外の関西クラフト支部の結成と業種別組織化、介護労働者の協力共闘の運動などの実践報告をしました。
 こうした取り組みからも、関生型運動は特殊とする批判、見方は間違っていると指摘しました。

 板倉氏からは、2014年の結成、相談活動から組織化、ブラック企業被害対策弁護団と連携を行なっている報告がされました。相談者・組合員の構成の実態報告のあと、業種として介護保育、エステ、個別指導塾、それ以外にブラックバイト・企業ユニオンを支部としていること、それぞれの支部の運動、組織化戦略、個別の取り組み報告をしました。記者会見などマスコミ活用の有効活用の事例報告もありました。

全国に散在する各種闘いを繋いで行く!
 今後の活動として、第1回例会を9月2日(土)13時30分~17時30分に行なうこと、報告として(1)クリーニング産業における業種別ユニオンの確立、(2)エステ・ユニオンによる労使関係の展開が確認されました。

 全国に散在する業種、業界などとの闘いを紹介していくこと、実践をつなぎネットワークをつくりこと、地方・地域で成果をあげること、その全国化という労働運動再生のプログラムは、いよいよ実践段階として始まりました。労働運動活動家は合流しよう。

「業種別職種別ユニオン運動」研究会のWebはここをクリック




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