年頭主張】対米隷従の「この国のかたち」を変える時-沖縄と結び安保破棄・安倍打倒へ

「アメリカによる平和」の時代は終わった!
アメリカの時代は終わった年頭に当たって
 米国に「アメリカ第一」を掲げ自国・白人中心の差別と排外主義を煽るトランプ新政権が発足する。戦後の「パクス・アメリカーナ(アメリカによる平和)」の時代は終わった。世界は、一言で言えば、グローバル資本主義終焉に向かう諸大国が延命と世界支配への覇権を争い、民族排外主義を煽り「憎しみと暴力の連鎖」による「地獄絵」を繰り広げながら戦争へと収斂させるのか、それとも貧困と格差の解消、新たな民主主義、競争と弱肉強食の資本主義に代って人が人らしく平和に生きる「共生・協同のもう一つの世界」へと収斂させるのか、人類史の未来をかけた新たな激動の階級闘争の時代が始まりを告げた。
 いつにない時代の変化と激動への予感の中で新年を迎えられた読者の皆様に、時代の希望への確信と闘いの覚悟をもって、新年のあいさつを送ります。

トランプ勝利―「アメリカの時代」は終わった
世界で政治革命が始まっている

 新年の闘いに臨んで、重要なことは変革と政治革命がアメリカとヨーロッパ、韓国など世界各地で始まっていることである。

 トランプ大統領の勝利は、米国民衆のエスタブリッシュメント(国際金融資本・産軍複合体に連なる巨大銀行・企業)への怒りと不満、現状を変えたいという熱望がいかに大きなものかを示した。
 米国で始まりつつある事について、大統領選で「99%」の貧困と格差、現状打破の期待を背に民主党大統領候補の座を争って善戦した社会主義者バーニー・サンダース氏は「アメリカを変えていく政治革命は始まったばかりだ。」と述べた。彼らは昨年9月には運動体「私たちの革命」を設立し、1月20日のトランプ政権発足への対抗大集会「オキュパイ(占拠せよ)就任式」も準備している。
全世界に広がる反トランプデモ トランプ政権による差別と排外主義、ナショナリズムを喧伝する政策による民衆の分断と対立の激化を不可避としながらも、国際金融資本と産軍複合体に連なる「1%」に対して「99%」のための社会の実現に向かう新たな闘いは、すでに始まっている。

 欧州においても資本主義による格差と貧困、失業の拡大の中で、「移民排撃」を叫んで民衆の不満を吸収し勢力を広げる極右の台頭に抗して、ギリシャ、ポルトガルでの左派政権の実現に続き、スペインの「ポデモス」、英労働党党首選などみるように同様の闘いが発展している。今年は仏・独で大統領選があり、欧州左派がトランプ「勝利」の「教訓」をどう学び民衆の怒り・不満に応えるか試される。
韓国キャンドル革命 注目すべきは、韓国である。昨年11月、ソウルの光化門広場に集まり「パク・クネ退陣!」を求めた数十万の民衆に向かって、韓神大教授が「私たちは革命をしなければならない」「単に政権退陣のために座っているのではない。民衆の行動ですべての輩(やから)を(政党と政府から)掃き捨てなければならない」と呼びかけた。そして12月、のべ650万人ものデモと座り込みの国民大行動がパク大統領弾劾可決に勝利し、韓国の労働者民衆は社会を変える政治革命過程の新しい段階に挑んでいる。

「もう一つの世界」は拡がっている
「共生・協同」への流れこそ希望

 また終焉を迎えた資本主義に代わる「もう一つの世界」への挑戦も広がっている。
 「ソウル宣言」に始まる「グローバル社会的経済協議会(GSEF)」の「2016モントリオール大会」では、資本主義システムに代わる新たな取り組みが中南米、アフリカへと広がり、62ケ国の330地域から1500人の参加で大成功し、新たな機関「CITIES」(社会的連帯経済に関する経験共有のための国際センター)も設置された。
GSEF2016モントリオール大会 この大会では、「ケベックモデル」などともに日本からの報告の一つとして「関生モデル」も報告された。「GSEF」を呼びかけた朴元淳ソウル市長が冒頭に記したパク・クネ大統領退陣要求の「政治革命」行動の演壇に登場している。幾多の困難が予想されるとはいえ、「GSEF」の「もう一つの世界」への政治的前途を示すものと言える。

 今、ソ連邦崩壊に象徴された社会主義体制の崩壊を機に「資本主義の勝利」を謳歌した「アメリカの一時代」が終りを告げた歴史的転換期の混沌とした只中に、ソ連型社会主義の破綻を超えていく「もう一つの道」が見え始めている。つながり、連帯し、地域に生産・消費・流通・金融などの協同諸組織・自治組織を創り、その対抗社会・対抗権力を基盤に労働者市民の自己決定権行使と大衆闘争で政治・権力構造を根本より変え、「協同型社会」をめざすアソシエーション革命への道である。
 私たちが闘う未来の希望への確信は、ここにある。

対米隷従の「この国のかたち」を変える好機
日米安保破棄し、東アジアの平和構想を

 憲法施行から70年目の新年。アメリカの単一軍事占領下で米帝基軸の「パクス・アメリカーナ」体制に組み込まれ、サンフランシスコ条約による独立後も平和憲法の上に超法規的に覆いかぶさった日米安保条約―日米同盟によって沖縄・本土に米軍基地を存続させ、アメリカに隷従する関係が続いてきた日本。
ガイドライン・自衛隊が米軍の下請けに 日米安保は単に軍事面だけでなく、経済・政治・文化・生活まで米国流の思想とスタイルに変えさせてきた結果、日本は「アメリカを通してしか世界を見ない国」に成り果てた。それは日本人の民衆意識の深いところまでを浸潤してきた。辺野古・高江に見る日本政府の沖縄への差別と民意切り捨て、人権無視の権力弾圧に日本人の多くが痛みを感じないのも、ここに深い根拠がある。

 「アメリカの時代」の終わりというこの変化は、戦後日本の「この国のかたち・あり方」を決めてきた「米国との関係の見直し」―日米安保体制の呪縛からの離脱のチャンスである。沖縄への歴史的「構造的差別」の打破、東アジアと沖縄、そして日本の平和のために、日米安保破棄―日米地位協定改定と対等・平等の平和友好の日米関係構築の闘いに取り組むことが焦眉の課題である。

矛盾深め、暴走する安倍政権打倒へ
沖縄・世界の流れに呼応する大衆闘争の発展を

 ユーラシア大陸の西の端の欧州と東の端の朝鮮半島までを切り取るように形成されてきた米帝一極覇権体制が終わり、ロシア・中国の台頭とヘゲモニー抗争が激化する中での米国・欧州・韓国での変革と政治革命の始まりは、アジア太平洋の激動と階級闘争の激化を不可避とする。それは対中・対朝鮮包囲の米日韓戦争同盟の根本を揺さぶり、米産軍複合体と運命共同体の道を歩む安倍政権への大打撃となる。問われているのは、日本の闘いである。

 辺野古新基地阻止の正念場の新年。オール沖縄の在沖米海兵隊の撤退・全米軍基地撤去を掲げた不屈の闘いが日米安保体制の真っ芯を撃ち、この国の民主主義・地方自治のあり方を具体的に問い、日米両政府との闘いの先頭を担っている。この沖縄の闘いを日本のアメリカ隷従からの解放と沖縄・全土のオスプレイ配備撤回・米軍基地撤去に通じるわが事としてとらえて共に闘うかどうか。ここに、トランプ登場の時代状況を好機に転じることができるかどうかの新年の闘いの要諦がある。

安倍晋三 安倍政権は、内外政策において破綻と矛盾を深め、衆参「3分の2」の数の力で立憲主義も3権分立も無きが如くに、改憲と戦争国家への道を暴走している。労働者市民の闘争をつぶすべく「共謀罪」の1月国会への再上程も企んでいる。総選挙も予定されている。

 歴史の激動期に臨んで、肝心なことは大衆運動の発展である。貧困と格差、戦争法、TPP、原発再稼働反対のうねりも継続し、安倍政治の転換を求める反撃も拡がっている。
 世界の流れと呼応し、沖縄と結び大きな共同闘争の発展で安倍政権打倒の年にしよう!

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