主張】総選挙に臨んで―9条改憲阻止!共闘と連帯の力で安倍政権打倒!

 戦後の日本国家の特質は、敗戦と米軍占領の歴史的経緯による、平和憲法と日米安保条約の抱き合わせの関係にある。この関係の本質は、戦争原理の日米安保が憲法の前文と9条の平和主義に反し、憲法の上に超法規的に覆いかぶさって、戦後日本の「この国のかたち」と沖縄への構造的差別の強制、日本の対米隷従の政治と社会のあり方を決めてきた。

 「戦後レジュームからの脱却」をめざす安倍政治とは、日米安保条約強化の下に平和憲法体制を解体して「抱き合わせ」の矛盾を解消し、一言で言えば「日本帝国」の復活を目論むものである。これは、戦後憲法の縛りの下にあった戦後自民党の保守本流政治からの脱却をも意味し、ここにこそ、歴代自民党政権とは質を異にする安倍政権の歴史的位置と政治の特質があるといわねばならない。

3、わが国の進路をめぐる政治争点は何か
  -共闘・連帯の力で安倍政権を打倒しよう
 以上を踏まえ、わが国の進路をめぐる争点をはっきりさせ、総選挙を闘おう。

 第1に、壊滅的な国家的財政破産、貧困と格差拡大をもたらしている大企業本位のアベノミクス政策の破綻と誤りを認め、消費税10%増税、解雇自由の労働法改悪、「全世代型社会保障」なる「高齢者殺し」の福祉切り捨て、中小企業・農業破壊と闘い、競争と弱肉強食の生活・社会・産業構造を、人が人らしく生きられる自立・共生・協同の経済民主主義と新しい社会システムに変えていくのか、否か。

 第2に、沖縄・本土へのオスプレイ配備、辺野古新基地建設強行、自衛隊の南西諸島配備強化と米軍との共同軍事行動、安保法制(戦争法)・共謀罪、柏崎刈羽再稼働など原発推進策と闘い、これら戦争政策の根にある日米安保条約強化による対米追従の道を歩むのか、それとも日米安保条約(日米地位協定)を破棄して行くのか、否か。

 第3に、憲法9条に「自衛隊明記」し、憲法の平和主義を投げ捨て、自衛隊の国軍化で米軍と共に朝鮮への軍事攻撃―戦争挑発し、再び戦争への道を進むのか、それとも「米朝対話」の実現を求め、軍事力によらずに東アジア民衆と共生・協同・平和への道を歩むのか、否か。

 第4に、森友・加計疑惑に象徴された国有財産と国政の私物化、民意無視・違憲の強行採決オンパレードの独裁的政治手法、麻生の「難民射殺」発言に見られるような「他者」への敵意で人々を動員していく政治手法を許すのか、否か。

 わたしたちは、こうした進路選択の争点・基準を鮮明にして、自民党・公明党の与党、日本維新の会、日本のこころ、希望の党など改憲右派勢力の衆院制覇を阻止するため闘う。
 そして9条改憲阻止、安保法制(戦争法)・共謀罪廃止、辺野古新基地断念、原発推進・労働法改悪・消費税10%増税・社会保障制度解体に反対して闘う候補者を支持し、投票を呼びかける。

 とりわけ、日米両政府と対峙し沖縄の反基地・平和運動の先頭に立って闘うオール沖縄の現職4名の沖縄選挙区での勝利、共に力を合わせている沖縄意見広告運動の全国世話人である照屋寛徳候補(沖縄選挙区2区)、服部良一候補(大阪選挙区9区)の勝利のため、全力を挙げて闘う。全国で市民・野党共闘と連帯の力で安倍政権を打倒しよう!

4、政治勢力の離合集散・大再編の激動の中で
  左派に問われていること
 この数年の安倍政権の憲法・民主主義破壊の暴走政治がもたらしたものは、日本の統治支配システムの危機‐行政権力優位と三権分立の瓦解と機能不全の深刻な進行である。それは、この国の議会制民主主義と政党政治の危機と一体の問題である。

 解散・総選挙をめぐっての希望の党への民進党の分裂・吸収過程などの激動も、こうした危機の表れで、この数年来の沖縄新基地建設反対闘争や安保法制(戦争法)・共謀罪反対運動の盛り上がりと市民・野党共闘の発展に恐怖する支配の側が、なりふり構わずこれら共闘構造に手を突っ込み壊してでも、何とかブルジョア支配体制を維持し、戦争と改憲をめざす保守二大政党体制を確立せんとするきわめて危険な流れが急速につくりだされていると捉えるべきである。

 これらの動きは、総選挙後には第二幕を迎える。この根底に、資本主義の終焉とその延命のためにはもはや戦争に走るしかない軍産複合体・独占資本のあがきがあることはいうまでもない。その意味で、世界的危機の中心舞台に競り上がり、米・朝・中・ロ・韓・日の三つ巴、四つ巴の抗争を激化させつつある東アジア情勢の中で、戦後日本の「この国のかたち」をめぐる政治攻防は、労働運動・大衆闘争を基盤に、憲法に覆いかぶさる日米安保条約を破棄し、9条の平和主義を東アジアに開花させ、新しい政治、新しい民主主義を創始し、議会制度をも活用することもできる闘う左派の形成を急務としている。

 この自覚に立って、資本主義を根本より変革し、共生・協同の社会をめざす新しいヴィジョンを持った反資本主義左派・政治勢力の形成に挑戦していこう。
 それは、闘いの中でしか形成されない。
 そのことを肝に銘じて、全国の地域・職場で、わたしたちの支持する候補者の勝利のために全力を挙げよう!(10月5日記)

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