選挙分析】立憲民主と公明の一騎打ち 大阪6区から/戸田ひさよし

共産党協力と立憲人気で比例復活を遂げる
落ち目とはいえ大阪では依然強い維新

服部良一さんの応援に駆けつけた戸田ひさよしさん
 自民圧勝で終わった衆院選だったが、個々の選挙区を細かく見ていくと、これからの政治状況やその方向性、なにより私たちの運動の方向をどう切り拓くかを考える上で無視できないさまざまな動きがあった。「革命21」を掲げて当選を重ね、地域に密着して活動する門真市議の戸田ひさよしさんに、地元の選挙結果から何が読み取れるかを含め、選挙分析を寄稿いただいた。ここからいくつものヒント、教訓が読み取れる。(編集部)

大阪6区の政治状況~圧倒的に分厚い自公維新

 「大阪6区」は大阪市北東部の門真市(12.2万)、守口市(14.4万)、大阪市鶴見区(11.2万)・旭区(9.1万)、総人口47万人の地域。
 門真と守口は市議会の公明党議席率32%という市で、6区の連合主軸の松下労組は組合員の1/3が創価学会員と言われ、民主党政権誕生選挙でさえロクに動かず、その後は言うまでもない。だから「小選挙区では常に公明党が立つ区」になっている。その上に大阪現象として「どこでも維新が第一党」という惨状。

村上氏と自公候補宣伝カー 「各地の支持基盤」で見ると、立憲民主党の村上氏の支援は、門真市:「革命21」1市議と共産4市議、守口市:共産4市議+社民元市議、鶴見区旭区:元職も含めて無し、野党共闘推進の市民団体無し、という薄さ!

 対する公明党の伊佐氏の支援は、門真市:公明7議員+自民4議員+ほぼ維新4議員+府議1も維新+市長も維新、守口市:公明7議員+自民系4議員+維新2議員+保守系4議員+府議1も維新+市長も維新。鶴見区・旭区:区選出の大阪市議・府議の全てが公明か自民か維新かのいずれか(悪事で維新退会含め)で市長も維新!

 おまけに公明党は「個人としては反感を買わない人物」を候補にして「低姿勢な国会議員」を演じて「自民党悪政への批判を選挙で直接ぶつける感覚を鈍らせる構造」が作られている。

比例復活勝利の要因は共産党協力と立憲人気

 支持基盤に圧倒的格差があるだけでなく、選挙体制としても村上陣営は極めて弱体で、我々サイドから左派活動家をスタッフに若干名派遣して支援したり提起したりしたものの、「市民参加型選挙」にはほど遠く、選対からのネット発信も無く、有名弁士が来ても「一般市民が見物に行きようがない選挙」に終わった。

 「全面支援の共産党」にしても選対は別で、個別作業請け負い的な感じだった。また、村上氏の顔と名前を出した議員ビラの配布(3万部)やHPでの大特集・動画報道をしたのは私だけだった。

村上候補と辻本さん そうした中で、6区での得票は立憲村上氏6・65万(39%)、公明いさ氏10・4万(61%)で、公明の楽勝だったが、村上氏は比例復活を果たして衆院入りする事が出来た。これは誇るべき勝利である。

 その勝因は「共産党が候補を立てず全面協力した」事と「立憲民主党支援の風が吹いた」事である。
 選挙中盤で立憲の辻元清美氏が来訪して村上氏と桃太郎をした時、「偶然に通りがかった通行人や運転者がかなりの割合で両名に握手を求めてくる風景」を目にして、私はそれを確信できた。

反革新の民社党出身だがリベラルに自己変革進めてきた村上氏

共産宣伝カーで演説する村上ふみよしさん この村上ふみよし氏は、元は反革新の民社党の人だが、段々にリベラルに自己変革を進めてきた(良い意味での)「変わりダネ」だ。

 2008年民主党小沢派として6区で小選挙区当選した時は原発推進派だったが2011年原発事故を契機に原発慎重から反対へ進んだし、消費増税反対で政権与党から離脱する勇気を奮い、今般は共産党とも協調し、生まれて初めて共産党宣伝カーに上がって演説もした。

 当初無所属での出馬を決断した上に、次には市民運動バリバリの人士の多い立憲民主党への入党を決断して「同志」となった。

立憲議員拡大で期待出来る大阪

大阪6区村上選挙戦 応援弁士 大阪では辻元清美・尾辻かな子・長尾秀樹・村上史好・森山浩行の5人もの立憲議員が誕生した。

 私が以前に各人に若干抱いていた「すっきりしない部分」が一掃されて晴れやかになった気がする。連帯労組の闘いにとっても大きな前進だと思う。

 もちろん油断は出来ない。大阪6区では、村上+共産党票の合計が14年衆院選よりも減っている一方、公明党いさ票は14年よりも増えている。立憲基礎票を固めていかないと次は危うい。

自治体議員と国政選挙の関わり
村上応援 戸田ひさよし

村上さんの応援に駆けつけた戸田ひさよしさん

 国政選挙では連日連夜マスコミ大報道だが、自治体現場では実際の候補者は極くわずかで、選挙カーもたまにしか回って来ない。候補者も選挙カーも直に見ることのない人の方が多いだろう。

 国政の選挙区単位で政治事情を考えられるのはほぼ国政関係者だけであり、一般市民はもちろん自治体議員も、自分の自治体以外の事は無知で無関心なのが普通だ。公明党や共産党の議員でさえも隣の自治体の同志議員との日頃の交流は非常に薄いようだ。

 熱心な自治体議員であれば、自分の自治体での活動にまず力を注ぐという事もあり、「国政選挙中心に活動する」事は出来ない。
 しかしそういった「国政選挙とのギャップ」を少しずつでも越えていく工夫をして、「自治体政治でも国政選挙でも闘える態勢」を作っていかねば、と思う。具体論はこれからだが・・・・・

全国初!開票作業全てを動画撮影公表!
 今回立憲に依頼されて小選挙区開票立ち会人になった私の発案で、「開票集計作業の全てを動画撮影してHPアップする」という、全国初の快挙が実現した事は意義深い。事前の職員との質疑応答と当日の作業の全てが戸田HPの「戸田の門真市動画コーナー」にアップされているのでぜひ見て欲しい。

「大阪の悪性ガン」=維新について

 アベ別働隊の利権集団=維新が全国的に退潮し、牙城の大阪でも得票も議席も減ったのはたしかに喜ばしい。その要因はカリスマ橋下の引退による吸引力低下と「花の東京でのカリスマ小池政治の登場での見劣り」、「他府県では全く相手にされない大阪都構想に固執するおかしな連中という評価」だろう。

 しかし大阪で活動する者としては、大阪府内権力といまだに高い支持率を持つ維新への危機感は少しも緩まない。大阪府の政党別得票で自民党が1位復活をしたと言っても維新と僅差であり、維新1位の所は非常に多い。

 堺市長選での反維新の勝利も辛勝だった。維新の選挙強さの源泉は(1)デマ宣伝をヌケヌケと大量執拗に展開する厚顔さ(2)真実無視の信者達や獰猛なウヨの獲得(3)利権や出世との強い一体化(4)関西マスコミの追従と萎縮報道の継続(5)吉本興業など芸能界との癒着で人気取り、などだ。維新議員首長不正の徹底追及を軸に公職追放落選闘争が必要だ。


◆文中の「戸田の門真市動画コーナー」は、
 http://www.youtube.com/user/todanokadomasidouga です。
◆戸田HPの衆院選特集は
 http://www.hige-toda.com/_mado04/2017syuuinsen/2017syuuinsen_index.htm
ぜひ併せてご覧下さい。

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