トランプの東アジア歴訪 ービジネスツアー余聞<28兆円、稼いだぜ!>

東アジア危機煽る、狼のたくらみか
 トランプ米大統領の東アジア歴訪は何を残したのか。米朝のつばぜり合い、チキンレースは止まることなく続いている中で、そのことが改めて問われている。最大の「成果」は、東アジアがいまや世界最大の武器市場となっていることが明かにされたことだろう。米朝チキンレースに拍車をかけたのが、今回のトランプアジア歴訪だった。

習近平はトランプに「大中国」を演出

 外交も国と国とのたかかいだから、当然勝者と敗者がいる。大方の見るところでは、勝ったのは習近平の中国、日本のアベはトランプにひれ伏し、文韓国大統領は習・トランプと絶妙の間合いをとり、これからの朝鮮半島をめぐるせめぎあいでキャスティングボートを握った、ということだろう。

XiJinping 習近平 「今回のドナルド・トランプ米大統領の中国訪問により、中国は対米関係だけでなく、国内的にも国際的にも大きな勝利を収めたと、少なくとも中国政府はみている」と2017年11月16日号の『ニューズウイーク日本版』は書いている。成功の秘訣はトランプの虚栄心をくすぐったこと。実際、中国はその後もトランプのいうことにうなずきはするが、実質的なことは何もやっていない。

 加えて、中国はトランプの訪中に合わせて米中の企業間で総額2534億ドルの商談をまとめあげた。米中貿易の歴史上で過去に例のない規模だという。

 米国の通信社部ブルームバーグは「数字は素晴らしい。中国で2500億ドル(約28兆円)相当の商談がまとまれば、トランプ米大統領が米国にビジネスや雇用の機会を創出していると示すこともできる。だが実際には、9日公表の約15件の合意はほとんどが拘束力を持たない覚書(MOU)で、具体化には数年を要する可能性がある」と報じた。ここでは航空機や天然ガスの共同開発などが含まれている。

日本は軍事ビジネスの草刈場に

トランプ大統領 その中国が日本のトランプ歓迎をどう見ているか。「トランプが北朝鮮問題に関して過激な発言ばかりをして金正恩を刺激するものだから、金正恩は負けじと激しい反応をして北東アジア情勢を悪化させている。トランプはむしろこれを好機と見て、日本にアメリカ製の高い武器を売り込もうとしている」。と中国の情報を紹介するのはニューズウイーク日本版だ。(11月7日「中国はトランプの訪日をどう見ているか」)。

 残念ながらこの予想通り、安倍政権はトランプのいうがままに財布を開いた。「トランプ氏、米製武器『売り込み』突出、安倍首相は即応」と朝日新聞電子版(2017年11月7日)は報じている。こうして日本の防衛予算は社会保障を食って毎年膨張している。

 ちなみに英国の民間会社が毎年発表する世界の武器市場についての調査分析を見ると、世界の武器市場は縮小気味で推移しているにもかかわらず、東アジアへの武器輸出は増えている。

海外ニュースから 米韓両軍が威嚇の合同訓練、過去最大

 最新鋭ステルス機も投入

 米韓両軍は4日、韓国で定期の合同訓練「ビジラント・エース」を始めた。朝鮮が11月29 日に新型大陸間弾道ミサイル「火星15 」を発射して以降、米韓の合同訓練は初めてだ。 
 在韓米軍司令部によると、米軍は空軍・海軍・海兵隊の計1万2000、韓国軍は空軍のみが参加している。
 敵のレーダーに探知されにくい米最新鋭ステルス戦闘機「F22 」6機や「F35A」6機、垂直離着陸が可能な「F35B」12機を含め、米韓両軍から計約230機が投入されている。2002年、米韓での合同訓練が始まって以来、「過去最大規模」(聯合ニュース)といい、F22が参加するのは極めて異例という。
 F22は朝鮮半島有事の際、在日米軍基地などから出撃し、北朝鮮指導部や軍事施設を精密破壊する任務を担うとされており、レーダーに感知させない特殊構造の機体は、侵攻目的以外の何物でもない恐怖の軍用機だ。

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