維新・吉村大阪市長「慰安婦像」めぐり姉妹都市断絶宣言
-米国紙の論調にさぐる・日本の平和イメージをぶちこわした暴挙

サンフランシスコ市「慰安婦像」巡り<姉妹都市断絶>宣言
戦後日本の平和イメージぶち壊す維新・吉村大阪市長の暴挙
吉村洋文 
 米国市民団体がサンフランシスコ市に寄贈した「慰安婦少女像」をめぐる日本の対応に世界に目が集まっている。特に吉村大阪市長が、このことを理由に長年にわたる両都市の姉妹関係を切ると言明したことに注目が集めっている。別に好意的な注目ではない。半ば呆れ、半ばあざ笑うといった感じの反応だ。「慰安婦像」はいまや世界各地にあるが、米国の主要都市では初めて。日本側が過剰反応することで、さらに像の設置が広がっていくと予測する識者もいる。いずれにしても、吉村市長の反応はみっともなさを通り越して、恥ずかしすぎる。(お)

米国各紙の論調に探る

◆「これは男性の女性に対する性暴力の問題なのだ」
  =ニューヨークタイムズ=


サンフランシスコ「慰安婦」像 ニューヨークタイムズ2017年11月25日電子版はトップに、サンフランシスコ市が受け入れた慰安婦像の写真を大きく置いている。
 台座の上に立つ3人の少女。背中合わせに手をつないでいる。その少女らをチマチョゴリのきた年配の女性が祈るように見上げる。とても美しい写真だ。3人は韓国、中国、フィリピンの少女。いずれも旧日本軍によって慰安婦に狩りだされた国の少女たちだ。

 記事の見出しは、「サンフランシスコの慰安婦像が都市の間のつながりを断ち切った」。本文の冒頭は「日本の大阪市長は同市とサンフランシスコ市の関係を切り離そうとしている」。

 吉村洋文大阪市長は11月23日、ツイッターにこう書きこんでいた。「この件に関して政党政派を超えて正当な行動をとるべきだと思います。先祖、子孫の名誉に関わります」。その上で12月中にサンフランシスコ市と手を切る手続きを済ませると言明した。吉村市長は維新出身である。
 また、菅官房長官の談話も同紙は次のように伝えている。「(菅官房長官は)金曜日の記者会見で、『慰安婦像を米国と他の国に建てることは、わが国の立場と矛盾しており、非常に残念だ』と述べた」

 同紙の記事は慰安婦問題の歴史的流れを的確に整理し、いまこの像を設置することの意味をきちんと位置付けている。
 「女性たちは、日本軍が占領していた様々な地域に設置された「慰安所」で売春業を余儀なくされた。国連の調査によると、1932年の早い時期に慰安所が使用され、1945年に戦争が終わる頃には20万人もの女性が拘留されていたことが判明した。ほとんどの女性は韓国人だと考えられているが、中国、フィリピンおよびその他の国々の女性も提供された」

 そして、関係者の言葉として、次のような言葉を紹介している。
「“The issue is women’s freedom from sexual violence, especially from rape and assault during wartime” 」(これは性的暴力からの女性の自由、とくに戦時性暴力からの自由の問題なのです)

 記事は日本の慰安婦だけでなく、第二次大戦中の米国における日本人強制収用や韓国に行ける「慰安所」の存在にも言及。きわめて公平な視野を保つと同時に、女性への性暴力という普遍的な問題をして、慰安婦像を位置づけし直している。
 これに対する日本政府の対応さらに1957年以来60年に及ぶ大阪とサンフランシスコ市の市民交流、特に若者に交流を担ってきた姉妹都市関係を市民への何の配慮もなく、いきなり断ち切る吉村市長の行動はあまりに乱暴すぎる。

◆「慰安婦問題で負け続ける日本」
  =ワシントンポスト=


 2017年9月に載ったワシントンポストの記事も強烈だ。記事は、なぜ日本は植民地支配時代の慰安婦問題で負け続けているのか、と問う。
 そして、サンフランシスコの慰安婦像の台座に刻まれた次の言葉を紹介する。

「この記念碑は、1931年から1945年にかけてアジア太平洋諸国13カ国で日本皇帝によって性的に奴隷にされた『コンフォート・ウィメンズ』を婉曲的に呼んでいる何十万人もの女性と少女の苦しみを証するものです」

 そのうえで、韓国だけでなくヨーロッパや米国など世界各地に広がる慰安婦像の様子を紹介している。

◆「事実としての人身売買・性奴隷認めよ」
  =ニューズウイーク日本版=


旧日本軍の非道擁護の、<大阪>…最悪の印象で2025年・万博招致に「?」

 ニューズウイーク日本版2017年11月16日号は在米ジャーナリスト・作家の冷泉彰彦による「サンフランシスコ『従軍慰安婦像』への大阪市対応は慎重に」という記事を掲載した。
 冒頭冷泉氏は「大阪市サイドはサンフランシスコ市が拒否しなければ姉妹都市の関係を解消することも辞さない構えだが、日米関係への様々な悪影響を考慮すれば、政治問題化させない慎重さが必要」と説く。

「これは、性的な問題における人権意識が不十分であった点をこの機会に改善しようという流れであり、あまりにもタイミングが悪過ぎます。そのような中で、『性奴隷』という文言を削除させるのは大変に難しいと言わざるを得ません。『人身売買の被害者』で『報酬が借金と相殺される』売春婦という存在は、現在のアメリカでは間違いなく『性奴隷』というカテゴリに入るからです。

 まして『強制連行ではなかった』が『事実としては人身売買だった』ということを声高に叫んでも、『悪いことには変わりはない』として一蹴されるだけでなく、イメージダウンは避けられないでしょう」

 「さらに、姉妹都市の解消騒動が広範に報じられてしまうと、『戦後の日本は礼儀正しい平和国家だと思っていたのが、旧軍の非人道性を擁護するというのは、大阪は今でも悪の側に立つのか?』という言われ方をしてしまう可能性があります」

 冷泉氏はこの記事で重大な指摘をしている。それはいま米国を吹き荒れている「me too (=私も)」旋風だ。
 スポーツ界・映画界・政界・経済界などあらゆる分野で、権力を持つ男性によるセクシャルハラスメントが次々と被害者本人によって明らかにされている。それは、「私もやられた」という形で連鎖状に拡がっている。

 冷泉氏は言う。影響はそれだけにとどまらない。大阪万博招致にも差し支えると冷泉氏は吉村市長に冷や水をぶっかける。
 「大阪ローカルの問題としては2025年の万博招致の問題があります。ここで大阪という都市が国際社会に悪印象を与えてしまうと、招致が難しくなるだけでなく、仮に25年に開催されたとしても、参加企業数など大会の運営に大きな影響が出る可能性があります」

 要するに「姉妹都市関係の解消」というような荒っぽい方法は、逆効果の危険性が大き過ぎるというのだ。吉村市長さん、ここは頭を冷やす時でしょう。

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11月
17
18:30 パレスチナ問題連続学習会/大阪 @ エルおおさか
パレスチナ問題連続学習会/大阪 @ エルおおさか
11月 17 @ 18:30 – 20:30
パレスチナ問題連続学習会/大阪 @ エルおおさか | 大阪市 | 大阪府 | 日本
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11月
18
10:00 港合同 第40回 交流秋まつり/大阪 @ 田中機械 構内
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11月 18 @ 10:00 – 15:30
港合同 第40回 交流秋まつり/大阪 @ 田中機械 構内 | 大阪市 | 大阪府 | 日本
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14:30 井筒高雄さん 横田基地へのオスプ... @ 青梅市福祉センター
井筒高雄さん 横田基地へのオスプ... @ 青梅市福祉センター
11月 18 @ 14:30 – 16:30
井筒高雄さん 横田基地へのオスプレイ配備と安部9条改憲について @ 青梅市福祉センター | 青梅市 | 東京都 | 日本
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18:30 原発事故から7年『福島の今』講師... @ ウイングス・京都
原発事故から7年『福島の今』講師... @ ウイングス・京都
11月 20 @ 18:30
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18:30 辺野古・海は哭いている/文京 @ 文京区民センター
辺野古・海は哭いている/文京 @ 文京区民センター
11月 21 @ 18:30 – 21:30
辺野古・海は哭いている/文京 @ 文京区民センター | 文京区 | 東京都 | 日本
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11月
23
14:00 パリ5月革命・プラハの春から50年... @ スペースたんぽぽ
パリ5月革命・プラハの春から50年... @ スペースたんぽぽ
11月 23 @ 14:00
パリ5月革命・プラハの春から50年 朝鮮半島と世界のパラダイムシフトを問う 鵜飼哲さん他 @ スペースたんぽぽ | 千代田区 | 東京都 | 日本
1968年「パリ5月革命」「プラハの春」から50年 朝鮮半島と世界のパラダイムシフトを問う 11・23 シンポジウム ■ 日 時:2018年11月23日(金祝)14時開始(13:30開場) ■ 会 場:スペースたんぽぽ  〒101-0061 東京都千代田区神田三崎町2丁目6−2 ダイナミックビル4階  http://vpress.la.coocan.jp/tanpopotizu.html ■ 発言者:  鵜飼 哲(一橋大学教員、フランス文学・思想家)  原 隆(NO―VOX Japan)  草加耕助(ジグザグ会)  司会:津川 勲(差別・排外主義に反対する連絡会) ■ 会場費:500円 ■ 主 催:11・23シンポジウム実行委員会  連絡先:090-1429-9485(荒木) ●今から50年前、1968年に二つの大きな歴史的出来事が起きた。フランスの「5月革命」とチェコスロパキア(当時)の「ブラハの春」だ。一方は68年5月、大学や政府の管理強化に対するパリの学生反乱で始まり、ベトナム反戦運動とも結びついて西側先進国に波及。 既成の価値観や権威、秩序といった旧来の国家権力や体制の枠組み(パラダイム)に対する反逆が世界的規模でうねり、各国の社会運動や反体制運動に大きなインパクトを与えた。他方、「ブラハの春」は、「人間の顔をした社会主義」を掲げたドプチェク新政権による民主化を、8月旧ソ連と東欧諸国のワルシャワ条約機構が軍事介入によって圧殺し、「社会主義=スターリン主義」への幻滅を広げた。「社会主義」への信頼は地に落ち失望と怒りに取って代わられた。それは89—91年の東欧・ソ連の「疑似社会主義体制」の相次ぐ崩壊の連鎖をもたらす前奏曲になったとも言える。 ●この「冷戦」時代、資本主義と「社会主義=スタ一リン主義」の東西両陣営で同時期に起きた異議申し立ては、不公正・不平等な社会の変革を求め、民主主義を問う(あるいは真の民主主義を目指す)闘いであった。それは今日の草の根からの反乱のうねり ―欧米の占拠(オキュパイ)運動や韓国のキャンドル運動に象徴される世界中で登場した新しい変革の潮流— の歴史的な源流として捉えることもできるのではないか。89年「ペルリンの壁」が崩壊、「冷戦」そのものも終焉した。その一方で、米ソによって南北に分断された朝鮮半島は今も「冷戦」構 造を引きずったままだ。だがこの間の南北―米朝の首脳会談によって「世界で最後に残った冷戦構造」は終わりの始まり―つまりパラダイムシフト、歴史的転換を迎えている。 ●なぜ今、50年前の二つの歴史的出来事を問おうとするのか。そんな必要があるのか? それは端的に言えば、未来への扉を開くためには、過去と向き合い対話することによって、示唆や教訓を得て現状を打破していくことが肝要ではないかと考えるからだ。世界の歴史的な動きを俯瞰して見れば、「パリの5月」や「ブラハの春」は、遠い過去の、済んだ話なのだろうか。今日の政治状況に、それは重なっていることはないだろうか。「歴史とは現在と過去との対話である」とE・H・カーは述べた。だとすれば、私たちは現状の淀みの中で過去と対話し示唆を得ようとする思想的営為や議論を怠っているのではないか。行動も大事だが、思考停止に陥って井の中の蛙にならないために、立ち止まって、これでいいのかと考えることも必要ではないだろうか。 ●異論を認めぬ「反多元主義jを特質とした国家主義(ナショナリズム)が台頭する日本や世界は、かってないほどの危険水位に達している。何もしないことは、こうした現状を認めることになる。本当にそれでいいのか?世界はいま、国家主義と草の根からの民主主義という二つの大きな潮流が攻めぎ合う歴史の転換点にある。したがって国家主義との対抗軸を明確に打ち立てることは今日、世界共通の政治的なテーマであり「時代の要請」とも言える。そのことを問い、草の根から直接民主主義をいかに可視化するか。私たち自身のこれまでの思考―行動様式のパラダイムシフトもまた求められているのではないか。

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