編集部から(112)

■編集後記
編集後記 カタルーニャの人々への支持を訴えるビデオメールが届いた。ビデオの冒頭に伝説のチェリスト、パブロ・カザルスが映っていた。
 彼はフランコ独裁に抗議し、隣のフランスに亡命。しかしスペイン国境のすぐそばに暮らしていた。彼はファシズムへの抗議の意志を表明し演奏活動をいっさいやめてしまった。しかしやがて1961年11月13日、彼はケネディ大統領に招かれ、ホワイトハウスで演奏を行なった。この時、彼はカタルーニャ民謡「鳥のうた」を演奏し人々に感銘を与えた。そして10年後の1971年、国連平和賞がカザルスに授与されることになり、彼は国連本部でも「鳥のうた」を演奏した。ビデオに映っているのはその時の映像だ。
 カザルスは言う。「私の故郷のカタルーニャでは鳥はこう鳴きます。ピース!ピース!ピース!」。
 2年後の1973年10月22日、彼は亡くなった。同じ年の4月にはピカソが亡命先のフランスで亡くなった。「スペインの偉大なふたりのパブロの死」は驚きと悲しみを持って伝えられ、世界中の人々がふたりのために祈りを捧げた。
 フランコの独裁に苦しんできたスペイン国民はこのカザルスの演奏や、彼の平和への意志に共感してきたはずだ。それなのになぜ、自らがファシストから味わった弾圧の苦しみを、カタルーニャの人々に及ぼすのか。スペイン・ファシズムはいまだに生き残っているではないか。
 「もうひとりのパブロ」であるパブロ・ピカソは生前、ナチスの爆撃の惨劇を描いた大作『ゲルニカ』について、スペインに自由が戻るまで返すな、と遺言したが、独裁者フランコの死後、1981年にスペインへ返還された。「スペインの宝」と称されるこの作品を今のスペイン政府は果たして所有する資格があるのだろうか。
 カタルーニャの抵抗はこれからも続く。カザルスのようにチェロを愛した宮澤賢治の言葉を記しておく。「世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない」(農民芸術概論綱要)(幹)


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●トランプ米大統領訪韓・訪中で何を
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