東西で連続シンポ イタリア連帯思想とその実践に学ぶ
社会的連帯経済のネットワーク形成にむけて

大阪労働学校・アソシエらが主催、
大阪、東京でイタリアの研究者・実践者を招き、講演会を開催

マルゾッキさん講演風景
 社会が壊れ、地域が壊れ、家庭が壊れ、一個の人間の内面まで壊れていく。世界の果てまで席巻する資本のグローバリゼーションがその背景にある。こんな世界は嫌だ、ほかの道はないのか、そんな悲鳴が聞こえてくる。大阪の地を拠点に“もうひとつの労働運動”を創りあげてきた関西生コン労組大阪労働学校・アソシエは、“もうひとつの社会”創りへとウイングを広げ、世界の実践と連携しながら「社会的連帯経済」建設へと歩みを進めている。
 その一環として2017年10月、イタリアから協同組合・社会的経済の実践者であり研究者であるジャンフランコ・マルゾッキさんを招へい、2017年10月に大阪と東京で講演会を開催した。大阪での講演会は大阪労働学校・アソシエ「社会的連帯経済研究会」(津田直則代表)、東京では法政大学大学院グローバルサステイナビリティ研究所(河村哲二所長)が主催、上記研究会と「変革のアソシエ」「ソウル宣言の会」が共催した。以下、そのあらましを紹介する。

特集:イタリア連帯思想とその実践に学ぶ(目次)
開会挨拶:コーディネーター 津田直則さん(桃山学院大学名誉教授)
問題提起:なぜ今、社会的連帯経済なのか/武建一(連帯労組関生支部委員長)
G・マルゾッキ氏(AICCON理事長)の講演要旨


開会挨拶:コーディネーター 津田直則さん(大阪労働学校・社会的連帯経済研究会代表、桃山学院大学名誉教授)
津田直則さん
 イタリアの非営利組織、社会的連帯経済(イタリアでは「連帯」をつけず「社会的経済」というのが一般的ですが)は、日本と比べイタリアの方がずっと先進国であるといえます。そこからわれわれは学ぶことができるのではないかと思い、イタリアよりマルゾッキ教授をお招きしてこの会を企画いたしました。

 教授について、短く紹介いたします。「倫理銀行」(バンカエチカ)というのは営利ではなく非営利の銀行で、ヨーロッパ中、世界中にその名は轟いておりますが、マルゾッキ教授はその銀行の創設者のひとりです。最初に理事をされ、2010年からも3年ほど理事をしておられました。
 また、社会的経済についての大学プログラムがボローニャ大学にあります。マルゾッキ教授はその理事長をしておられます。イタリアでは学生にこれを教えるのはボローニャ大学だけだと思いますが、これが授業の単位科目になっています。教授はその組織を築き上げてこられた研究者であり、社会的経済の運動家のトップクラスにおられます。
 それでは開会にあたって武委員長に問題提起をお願いします。


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