企画展示「1968年 無数の問いの噴出の時代」(国立歴史民俗博物館)を見て/乱鬼龍

企画展示「1968年」無数の問いの噴出の時代を見て
2017年10月11日~12月10日 国立歴史民俗博物館(千葉県佐倉市)
企画展示「1968年 無数の問いの噴出の時代」会場
 1968年の東大全共闘、日大全共闘、べ平連、三里塚、水俣といった、たたかい。〝あの時代〟から、もう50年も歳月が流れた。
 私は当時、高校生(群馬県)で、全共闘運動、べ平連運動などが全国に拡大する時代の波の中、高校生運動の中におり「群馬べ平連」にも参加。多くの諸先輩らと知りあいになった。

 この頃出逢った人びとの縁で、その後の宇井純さんたちが東大で始めた「公害原論」、そして、地元史としての、足尾鉱毒事件と田中正造らのたたかいの歴史を学ぶ「渡良瀬川鉱害シンポジウム」「田中正造大学」の行動に参加した。
 そして群馬・栃木の「両毛地方」を横断する「両毛自主講座」への参加と、その活動の中から生まれた「丸木美術館栃木館艫の会」「足利平和展」、さらにそのまた先の菅家利和さんの無実を晴らすための「足尾事件」へのとりくみ、また戦前の「中島飛行機」発祥の地としての「旧中島飛行機太田地下工場跡を保存する会」(略称トンネルの会)の活動……などなど諸活動の〝原点〟となったのが、私にとっての1968年だった。

会場風景 そんな思いを抱いて、佐倉市のこの展示を見に行った。
 会場は、当時の活動家世代の人達。そして当時はまだ生まれていなかった若い人達も、かなり来ていて、仲々盛況だった。

 こうして、あらためて、全共闘、べ平連、三里塚、水俣…といった、当時のたたかいの、ガリ版刷印刷のビラや、当時の写真やポスターなどのたくさんの資料を見ていると、あれからもう50年も経ったのか、という感慨とともに、この時代の、歴史の教訓から、私たちは何を学び、また批判し、総括し、のりこえ、今日の、諸矛盾を一層深めるむずかしい時代状況の中に在って、私は、何をどうするべきなのか、すべきでないのか。
 あの時代の熱気をこえるような「質」と「量」を、どのようにしたら獲得することができるのか、できないのか。また、そのためには、何を、どのように考え、判断し、何から始めるべきなのか…といったことが、次々と自らへの問いとなって、迫ってくるのを感じた。

 その問いに、応え、実践し、前進し、ついには、勝利し、果実を結ぶところまでを、めざすということが、真に歴史に学び、それを今日に活かし、生きて、たたかうということではないかと思う。

会場風景 昨年は、ロシア革命から100年。今年は明治維新から150年という年にあたり、また福島原発の大事故から、すでに7年。安倍一強独裁政治ともいうべき、極右、反動政治の暴走の中、また戦争になりかねないかのような危険な流れが強まっている。
 こうした新たな年を迎え、この「企画展示」から、私は、多くのことを、あらためて考え、総括し、これから何をなすべきか、なすべきでないか――というメッセージをもらった。

 歴史は、いつの時代でも、決して過去へのノスタルジアではなくて、今日を生きる私たちの、たたかいの中に活かされ、前進するための「糧」でなければならないと思う。(乱鬼龍/川柳作家)

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