名護市長選挙中間総括とこれからの闘い
選挙結果は新基地容認を意味しない 辺野古に基地は造れない!

基地着工前の美しい大浦湾
 2月4日投開票の名護市長選挙は、自民・公明などが推す渡具知武豊候補(無新)が20389で当選、新基地建設反対の現職・稲嶺進候補(無現)が16931票で残念な結果となった。その敗因や、今後の方針などを沖縄意見広告運動ニュースから転載する。
 この結果は、何よりも選挙の出口調査で過半数の61・7%が「新基地反対」の意志を示しているように、名護市民が辺野古新基地を認めたことを意味するものではない。
 この結果で問われているのは、県外の日本人、本土のわたしたち自身の責任ではないだろうか。沖縄の民意を無視して米軍基地を強制している安倍政権の沖縄差別に対する闘いと運動の弱さが、選挙の度ごとに住民の間に分断を生み、安倍政権の権力と、その巨大な金と力を駆使した選挙戦に素手で闘わざる得ないところに追い込んでいるという意味で。
 この事を自らに問いながら、翁長県知事とこれを支えるオール沖縄が「新基地建設阻止」を堅持してその闘いを強めようとしている今こそ、新基地阻止へ、安倍暴政打倒に向けて共に力を合わせたい。
 わが事として今後の闘いに活かしていくべく、事務局の承諾を得て、「沖縄意見広告運動ニュース」から「名護市長選挙中間総括とこれからの闘い」を転載する。(コモンズ編集部)

「沖縄意見広告運動ニュース」名護市長選挙中間総括とこれからの闘い

1.敗因はどこにあったか

 第一に、大きな油断と慢心、稲嶺市政の実績への過信があった。
 選対本部に相手側の候補者選定のごたごた劇を通じて渡具知候補を見くびり勝てるとの過信が生じ慢心があった。そして稲嶺進市政2期8年間の実績への過信もあった。その結果、こちら側の選対は選対本部が司令塔になれず市議会議員が中心となり、労組、政党、市民運動グループを巻き込んだ戦術会議の設定が不十分で、オール沖縄全体の機能を発揮できなかった。

 第二に、安倍政権・自民党本部の総がかりの官邸主導選挙に太刀打ちできなかった。年末から年始にかけて、菅官房長官が2度来沖し、二階自民党幹事長、各閣僚も続々沖縄入りし、徹底的な企業対策をした。

 第三に、「辺野古問題隠し」に対する対応で政策論争に持ち込めなかった。渡具知陣営は徹底的に辺野古基地問題を隠し、「基地負担軽減」「地位協定の改定」「海兵隊の海外移転」を選挙公約にいれ、記者会見でも「辺野古容認ではない」と応えている。稲嶺陣営は政策論争に持って行けば勝てるという自信があり、公開討論会を要求したが、相手陣営は「忙しい」との理由で最後まで応えなかった。結果、補欠選挙に立候補した安次富候補の効果が発揮できなかった。

 第四に、公明党対策の失敗。公明党は前回までは「自主投票」で、事実上は稲嶺支持であった。ところが今回は創価学会本部からのテコ入れや九州などから沖縄に派遣された。名護市内に創価学会が常駐して選挙をおこなったのは始めてのことだ。

 第五に、公職選挙法に柔軟な対応ができなかった。元来、沖縄の選挙は自由なものだったが今回は公職選挙法をたてに、警察庁からの再三にわたる圧力がかかり、稲嶺陣営側を不利にした。

 第六に、若者対策が不十分だった。若者対策において、ツイッタ―での支持拡散、名桜大学生も奮闘したが、自民党は若者対策の一つとして、選挙期間中、小泉進次郎を2度も沖縄入りさせ、名護高校前でのポイント演説などに負けた。こんなことは初めてのことだ。

 第七に、第三の問題と関連するが、米軍再編交付金の対象とならない保育料、学校給食費の無料化デマキャンペーンを払しょくできなかったことなど。

2.具体的な辺野古現場などでの抵抗運動

 当面の行動予定として、毎月1回の大結集、毎週水木の集中行動日を続けていく。反対の座り込みが300~400人も集まると工事が出来なくなるので、それくらい集めたい。今進めらている護岸工事はまだほんのわずかしか進んでいないし、それもまだ仮設工事にすぎない。
辺野古の工事はほとんど進んでいない 地図上(掲載した『辺野古新基地』計画図・クリックで拡大)の埋め立て予定地が赤いライン。黒い線の部分が仮設護岸工事の進んだ部分。政府は6月ごろにK1からK2、K3、K4を囲んで埋め立てようとしている。地元のあきらめムードが選挙にも反映したようだが、計画地図を見ればわかるが、埋め立てはまだほとんど進んでいない。

 今後の辺野古現場での新基地建設への抵抗運動は、以下の課題がある。
 第1は、珊瑚の移植問題。現在、建設予定地には珊瑚は7万種群体あるが、県の事務担当と議論し、厳しいが県の方で船を出してよく調査するように要請した。また地図を見るとわかるように、埋め立て予定地には辺野古断層と楚久断層という活断層がある。さらに海底は軟弱基盤である。「ポセイドン」によるこの断層の調査結果が今月中に公表される。こういう断層のあるところに基地を建設することの危険について追及する。
 第2は、県外からの土砂の搬入について。3千㎡以上の開発は県知事の許可事項である。ただし国と地方自治体の事業は規制対象外である。辺野古ダムの土砂採取地は30万㎡で、県議会の「除外規制」を削除する改正が必要。
 第3は、米国でジュゴンの差し戻し裁判が5月中に結審する。この結果を具体的に、今後の抵抗運動の中で活用していくことが重要である。

3.これからの展望について

 名護市長選には負けたが、辺野古現地での反対運動は健在である。3月には石垣市長選挙があり、9月には名護市会議員選挙がある。9月の市議選には野党議員過半数維持をめざす。そして、11月県知事選挙に向けて、政党、企業、労組の戦略会議を早期に立ち上げ、11月の県知事選へと進めるべきだ。かなり熾烈な闘いになるだろう。 
 
最後に

 悔しい結果だが、絶対に新基地を造らせないために闘っていく。
 沖縄のことは沖縄が決める。粘り強く安倍政権と対峙して闘い抜きぬこう。

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