銃乱射事件から一ヶ月 全米で百万人が「命のための行進」

銃規制強化を訴える若者たち 全米で100万人が行進
命のための行進
■ 全米に拡がる「銃規制」を求める声

March_For_Our_Lives 命のための行進 2月14日に米国フロリダ州パークランドのマージョリー・ストーンマン・ダグラス高校で発生した銃乱射事件は全米の高校生たちに大きな衝撃を与えた。事件から2日後の16日、同パークランド市内の高校生が銃規制強化と学校の安全を訴え、授業をボイコットして抗議した。

 17日には同校生徒や政治家らが市内で銃規制を求める集会を開いた。事件で生きのびたエマ・ゴンザレスさんがマイクの前に立ち、全米ライフル協会(NRA)から献金を受け取っている政治家に向かって「恥を知れ!」と抗議すると、参加した数百の聴衆もそれに合わせて「恥を知れ!」と声をあげた。

March_For_Our_Lives 命のための行進(カリフォルニア) 事件を巡る余波はさらに広がり、俳優のジョージ・クルーニーと弁護士のアマル・クルーニー夫妻が銃規制強化を求めるデモ行進に50万ドル寄付すると発表。同じくスピルバーグ夫妻もこれに賛同し寄付を表明した。ジャスティン・ビーバー、レディー・ガガ、シェールなど多くの著名人も銃規制運動への支持を表明している。

 高校生たちの声や映像がSNSを通じてシェアされ、事件から1カ月後の3月15日には全米各地でデモが行なわれた。ニューヨークでは小学生から高校生まで1000人を超える生徒たちが授業をボイコットしてデモに参加。乱射事件の舞台となったマージョリー・ストーンマン・ダグラス高校にも数千人の生徒らが集まった。CNNは全米各地で約3000校近くの生徒らがデモに参加したと報じた。

■ 「教師と生徒の銃撃戦」を承認するトランプ大統領

March_For_Our_Lives 命のための行進 ドナルド・トランプ米大統領は事件後の2月21日、乱射事件で生き延びた高校生たちをホワイトハウスに招き、テレビカメラの前でひとりの生徒の父親の提案に賛同して「教師に銃を携帯させれば攻撃をたちまち終わらせられるかもしれない」と述べた。
 いったい何を言っているのか。「教師と生徒の殺し合い」で何が解決できるというのか。暴力に暴力で対抗することが教育と言えるのか。

 トランプ氏がこのような即物的対応しかできないのは、共和党がNRAから巨額の献金を受けているからだ。そのおかげでNRAの方も莫大な利益をむさぼることができている。トランプ氏には大口スポンサーに逆らっての「銃規制強化」など思いもよらないことだろう。

■ 若者たちが銃規制を求めて立ち上がった

 3月24日、高校生たちが呼びかけた「私たちの命のための行進(March For Our Lives)」が全米で行なわれた。ワシントンでは80万人の群衆が連邦議会前の大通りを1キロにわたって埋めつくした。

エマ・ゴンザレスさん

犠牲者の名前を読み上げるエマ・ゴンザレスさん

 幸存者のゴンザレスさんは「6分20秒の間に17人の友人が奪われた」と語り、目に涙をためながら犠牲者の名をひとりひとり読み上げた。ロサンゼルスほか全米の700カ所で集会が開かれ、その数は100万人以上に達した。17万人が参加したニューヨークのデモでは歌手のポール・マッカートニー氏も参加した。

 また同日、米国も含む世界40カ国800カ所で行進が行なわれた。1999年のコロンバイン高校銃乱射事件以来、170の小中高校で15万人もの生徒が銃関連事件を体験しているが、おとなたちが造りだしてきた銃と暴力の米国社会の未来を変えるために、若者たちは決意し、動き始めている。(M)

March_For_Our_Lives 命のための行進(ロサンゼルス)

March_For_Our_Lives 命のための行進(パリ)  March_For_Our_Lives 命のための行進(パリ)

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