主張】歴史的な南北首脳会談と「板門店宣言」を心から支持する

歴史的な南北首脳会談と
朝鮮半島の平和と統一への「板門店宣言」を心から支持する
南北首脳会談
 4月27日、南北分断と悲劇の象徴たる板門店で、大韓民国(韓国)の文在寅大統領と朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の金正恩国務委員長とが、軍事境界線を手を取りあって共に越えて会談した。両首脳は「核のない朝鮮半島を実現」し、「年内に朝鮮戦争の終戦を宣言し、休戦協定を平和協定に転換し、恒久的な平和体制構築のため南・北・米3者または南・北・米・中4者会談を推進する」などの合意を記した「板門店宣言」に署名した。「宣言」では、文大統領の今秋の平壌訪問や、共同の連絡事務所の北朝鮮・開城への設置、一切の敵対行為の全面中止の一致などが確認された。

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日本のわれわれは今何をなすべきか(上)/村山和弘

「朝鮮戦争の年内終戦」を宣言!
「板門店宣言」を心から支持する

 南北首脳による「板門店宣言」は、朝鮮戦争の悲劇、半世紀を越える南北分断下での韓国・北朝鮮民衆の苦難の歴史に終止符を打ち、自らの運命は自ら決める自主統一と新たな平和の時代への大転換を画す決意と使命感に満ちた宣言である。

 わたしたちは、感動をもってこの歴史的宣言を心から支持する。
 この間、世界的危機の焦点は朝鮮半島危機にあった。この危機の元凶はいうまでもなく朝鮮戦争の引き金を引き、休戦状態の中で絶えず朝鮮を先制攻撃の対象としてきた米帝にある。特にトランプ米政権とこれに追随する安倍政権の「圧力」-軍事的挑発が一触即発の緊迫した核戦争の危機を生んできた。

 その意味で、南北対話による平和への大転換はトランプ米政権の北朝鮮への戦争挑発と「圧力」路線の破産を示すと同時に、東アジアにおける軍事力による安全保障からの脱却、対話と協働による「平和な東アジア」を形成する出発点となる。そして忘れてならないのは、この流れを根底で規定してきた原動力は、朴政権を打倒し文在寅政権を誕生させた韓国労働者市民の「ロウソク革命」に象徴される継続した大衆闘争の力である

 こうした見地に立って、わたしたちはこの「宣言」を心から支持し、朝鮮半島の平和と統一へのプロセスを推進するため、日本の私たちに問われている課題をはっきりさせ、共に闘う態度を表明する。

朝鮮戦争で成立した戦後日本の対米隷従の
「サンフランシスコ・システム」を終わらせる時

 「板門店宣言」が日本のわたしたちに問いかけていることは、朝鮮戦争を契機に成立し、今日まで続いている対米隷従の戦後の「サンフランシスコ・システム」(日米安保体制)を見直し、わたしたち自身の手で終わらせる時が来た、ということである。

 戦後の詳しい経過は省略するが(関連記事を参照)、日本は1945年8月15日、無条件降伏し、米軍・連合国軍(GHQ)の単独占領下に置かれた。その後、1949年に戦後革命の背骨を打ち砕き抑え込んだGHQは、朝鮮戦争とアジアで高まる民族解放の闘いに恐怖して対日占領政策を転換した。

 日本は1951年9月にサンフランシスコ講和条約(52年発効)により独立を果たしたが、この独立は占領終結後も「国連軍の在日米軍」(朝鮮国連軍)の「統一指揮権」の下に、「国連軍基地」としての「在日米軍基地」を米軍に提供し、占領軍である米軍がそのまま駐留し、超法規的にふるまうことを許す日米安保条約とセットであった。同時に朝鮮半島に出兵した米軍の後を埋めるために事実上の軍隊である警察予備隊(後の自衛隊)が創設され、朝鮮戦争に海上保安隊の掃海艇参戦のように戦争協力を強制した。

 以降、安保改定後の現在にも続く日米関係の法的本質は、「朝鮮戦争が正式に終了していない場合」(吉田・アチソン交換文)には「占領下における戦時体制(戦争協力体制)の継続」―つまり「日本のアメリカに対する軍事面での完全隷属状態」が、米軍と自衛隊の関係において続くことにある。

 具体的には、朝鮮国連軍地位協定第5条により横田、座間、横須賀、佐世保、そして沖縄の嘉手納、普天間、ホワイトビーチが「国連軍基地」に指定され、朝鮮国連軍の後方司令部は横田に置かれ、安保条約による在日米軍を出撃拠点とする出撃態勢は今も維持されている。沖縄の米海兵隊配備も1953年の朝鮮戦争の休戦協定の崩壊に備えたものである。だから、朝鮮戦争が終結し正式に平和協定が締結されれば、上記のこれらの在日米軍の駐留や米軍基地も、米海兵隊の駐留も、もはや不要となる。

 「板門店宣言」は、日米安保が憲法前文と9条の平和主義に反し、憲法の上に超法規的に覆いかぶさって、戦後日本の「この国のかたち」と沖縄への米軍基地の強制、日本の対米隷従の政治と社会のあり方を決めてきた戦後の「サンフランシスコ・システム」-日米安保体制-を、根本から揺るがし突き崩すものである。

 問題の核心は、日本の労働者市民がこの朝鮮情勢に確信を持ち、日米安保体制の呪縛からの離脱の好機として掴み、南北・東アジア民衆に呼応して朝鮮・中国への侵略戦争の謝罪、南北の自主統一を支持し、東アジアの平和構築のプロセスの一翼として、この対米隷従のシステムを終わらせる闘いに挑むことである。

東アジアの平和の流れに敵対する安倍政権打倒へ
辺野古新基地建設の大義名分は失われた!即時中止を

 「圧力、圧力!」と対北強硬策を叫び孤立し「蚊帳の外に」置かれた安倍首相は、日米首脳会談で「辺野古新基地が唯一」と沖縄米軍新基地を差し出し、米国製武器購入と引き換えに、政権延命のため南北首脳会談で拉致問題を取り上げるようトランプ大統領に懇願した。拉致問題は日朝平壌宣言を踏まえ、日本の植民地支配の謝罪と清算などを前提に日朝国交正常化-日朝平和友好条約を結ぶ中で解決すべき問題である。

 急を要する焦眉の問題は、7月にも辺野古の海に土砂が投入されようとしている沖縄の新基地建設阻止である。朝鮮戦争が年内にも終結すれば、すでに述べてきたように、在沖米軍基地は国連軍の基地でなくなり、海兵隊の地上戦闘部隊が沖縄に駐留する必要もない。普天間基地の維持も海兵隊のための巨大な辺野古新基地建設も大義名分を失う。

 沖縄県民の命の海が破壊されてからでは遅い。安倍政権を包囲・打倒し、直ちに新基地建設工事を中止し、沖縄から米海兵隊の撤退を!の声と行動を全国から起こそう!

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