4・26 沖縄全国キャラバン 歓迎の集いが盛況

第九期沖縄意見広告運動 全国キャラバン報告と歓迎の集い
4月26日(木) お茶の水連合会館201号室

第九期沖縄意見広告運動全国キャラバン隊は今年1月沖縄を出発点として四国、九州、山陽から名古屋、静岡、横浜を回って26日、東京に到着した。東京ではキャラバン隊を歓迎する集いが約60人の参加者のもとに開催された。

■□ 沖縄の基地問題は環境破壊の問題でもある □■

花輪伸一さん 最初に、意見広告運動全国世話人で沖縄環境ネットワーク世話人でもある花輪伸一さんにより、これまでの意見広告運動の経過とキャラバン隊の活動、それを支えてきた連帯ユニオン関西生コン支部、全港湾大阪支部などの労働者の運動が紹介された。とりわけ関西生コン支部はいま関西で在特会などからの労組破壊攻撃を受けるという大変な中で派遣されて来ていることが伝えられた。

伊波洋一さん 同じく意見広告運動全国世話人のひとりで参議院議員の伊波洋一さんは、地区労時代から一貫して基地反対運動に取り組んできた。宜野湾市長時代からアメリカ向け英語版の意見広告で米軍基地問題を訴える運動にも関わっていた関係から、現在の沖縄意見広告運動の中でも米国紙(ウエブ版)広告の監修に携わっている。また、糸数恵子さんと共に「沖縄の風」会派を組んで国会内でも米軍基地問題、埋め立てがもたらすジュゴンの生活環境破壊や生物多様性環境の破壊を訴えてきたと報告した。
 伊波さんはジュゴンのエサとなる藻場が、アメリカ地震が設定した環境基準さえも無視する日本政府によって破壊されようとしていることを訴えた。

■□ 基地建設に抗議する建設労働者の生コン車 □■

西山直洋さん キャラバン隊からの発言に移った。連帯ユニオン関西生コン支部の西山直洋さん。
 キャラバンは2013年、山城博治さん(現沖縄平和センター議長)の参議院選立候補に合わせて山城さんを隊長に、オスプレイ反対運動を訴えるために、オスプレイの訓練飛行予定地に沿ったルートでスタートした。2016年からは韓国ソウルにまで足を伸ばし、米軍基地問題を日韓の共通の課題として連帯する取り組みを行なってきた。

 2015年には辺野古に生コンミキサー車が多数動員されているのを観て生コン労働者としての義憤に駆られ、「新基地建設反対」の横断幕を掲げたミキサー車を沖縄に投入。山城隊長の命令で第三ゲートに突っ込ませた。これは警察を大いに慌てさせる事態となった。それ以来、大型車侵入阻止のための車止めが沖縄にも登場するようになったという。
 また2016年からはシンガーソングライターの川口真由美さんも同行し、キャラバンの訪問地ごとに集会を開いて歌や演奏を行ない、さらに一層注目を呼ぶことになった。

■□ 沖縄とベトナムを結ぶ青年の想い □■

後藤ジョウさん 今回のキャラバン隊には、後藤ジョウさんが沖縄から参加した。後藤さんは高校卒業後、2年間ベトナムで日本語教師をしながらストリートチルドレンを支援する運動に携わってきた。その後、辺野古の基地問題について知り、沖縄に移住し闘いに参加するようになった。
 後藤さんは日本語のかつての教え子から「沖縄はベトナム人からは『悪魔の島』と呼ばれていたことを知っているか」と聞かれて驚いた。それはベトナム戦争時代、たくさんの米軍機が沖縄を飛び立ち、ベトナムへ爆弾の雨を降らせたからだ。ベトナムと沖縄とを愛してきた後藤さんには引き裂かれる思いだっただろう。

大浦湾の珊瑚礁 後藤さんは辺野古の海の豊かさを語った。辺野古に位置する大浦湾には大きなテーブルサンゴが棲息している。そしてこのサンゴは多くの魚や生物種に棲息環境を与えており、今でも新種が発見されている。そこにはおおきな伊勢エビが棲息しており、稲嶺前知事はこどものころよく捕まえたという。浅い砂地にはひろく藻場が拡がり、これを食べるためにジュゴンがやってくる。

 そうした豊かな海に45トンもの巨大なコンクリートブロックが大量に沈められ、それが工事現場周辺の海上フェンスを支えている。現在護岸工事が進められ、毎日大量の砕石が沈められている。
大浦湾に投下されたブロック 巨大な砕石運搬船が一度にダンプ160~180台分もの採石を積み込んで海上から運搬している。陸上からも1日にダンプ280台、生コン車70台、工事車両が24台も基地に出入りしている。工事が急ピッチで進められ、K3護岸が完成しようとしている。護岸が完成するとその中に土砂が流し込まれてゆくことになる。

 後藤さんは沖縄県普天間出身の海上保安官と個人的に話したが、その時、その保安官はこどものころから飛行機の騒音と共に暮らしてきて、一刻も早く基地を撤去して欲しいが、自分たちのために辺野古の住民を犠牲にするのはどうかと思う、また沖縄では親戚同士の結束は本来は強いが、建設賛成派と反対派が争っている、と板挟み状態であることを告げた。

ヘリ落下物 米軍に関連する事件・事故は年間25件となる。中でも最近の事件は保育園へのヘリ部品の落下や、小学校に重さ7・7キロのヘリコプターの窓枠が落下し子どもが怪我をした事件などがあった。しかしそれに対して「自作自演」などという心ない誹謗中傷が投げつけられている。2年前の4月28日には女性がレイプされ殺された事件があった。これは沖縄差別の結果であり、それに対して自分も責任を感じる。

 ネットではデマが流されている。なにが本当なのか区別がつかない。その中で一番大事なのは現地に行って自分でそこに座って考え、感じることだ、現地とつながり、問題を「自分のもの」とすることが重要だ、時間があれば沖縄に来て欲しい、次は現地で会いましょう、と後藤さんは訴えた。
 後藤さんに続いて、いっしょに車に乗って各地を訪問してきたキャラバン隊のメンバーがひとりひとり自己紹介と共に活動報告を行なった。

■□ 社会を変革するという課題が与えられた □■

木本将太郎さん 最後に東京で「直接行動」(DA)という活動をしている木本将太郎さんがマイクを握った。「直接行動」は2015年に安保法制反対のために国会前でハンガーストライキ行動で知り合った青年たちによって創られた。彼らは今年3月6名で辺野古に行き、ゲート前抗議行動や海上行動に参加してきた。木本さんは辺野古で闘いに参加して考えた様々なことを、要旨次のように語った。

 現地での闘いは見た目の派手な部分に目を奪われがちであるが、そうではない日常の部分に大きい意味があることを、辺野古に長期に滞在して気づいた。東京では大学生は日曜日に闘いに参加したあと、月曜日から普通の生活に戻ることができる。しかし、沖縄では日常生活そのものが基地反対の闘いとともにあり、それが数十年間も続いている。
沖縄での警視庁機動隊の暴挙 東京の人間は沖縄に基地を押し付けることによって平和な暮らしを特権的に享受していると言わざるを得ない。その平和な日常の生活を送る自分が簡単に「沖縄連帯」を言っていいのだろうか。しかし、基地建設はまちがっており、正義に反していることで、基地建設反対して行動せざるを得ない。しかしどうやったら連帯できるのか。こうした連環する矛盾の環の中で自分に突きつけられているといつも考えてきた。

 自問自答しながら自分に問い返してゆきながら、連帯を求めてゆきたい。それには沖縄と同じような運動を、自分が今いる場所でやることではないのかと考えている。
 いま、沖縄だけでなく日本社会において矛盾することがたくさんあるが、若い世代の無関心がそれらの矛盾を拡げているのではないか。大学生の過半数以上に自民党支持拡がっているが、それは無関心の結果なのではないか。そういう状況の中で人間が人間らしく生きるという「希望」を求めることを考える。自分は沖縄に行って自分を取り戻したと思う。辺野古に行って、自分は社会を変革するという課題が与えられたという気持を感じた。

■□ 朝鮮半島の新しい進展と沖縄意見広告運動 □■

 第二部として、会場中央のテーブルに拡げられたテーブルクロスにお料理が並べられ、今後の沖縄の闘いの発展を祈念して乾杯が行われた。
 乾杯のメッセージをすることになった伊波洋一さんが、今急速に進展している朝鮮半島情勢について「明日、板門店で南北会談が行われます。沖縄にある米軍海兵隊の基地は北朝鮮の方向を向いているが、いまその朝鮮半島が変わろうとしている。そのような情勢の中に沖縄意見広告運動がある。沖縄の問題は日本だけではなく、米・中・北朝鮮・韓国に関わる問題。東アジアの新しい事態の進展の中でこれからもこの運動を拡げてゆきましょう」と語った。
 南北の和解が進めば沖縄の軍事基地の価値はますます低下し基地建設の理由がますます薄れて行く。基地撤去まで希望を捨てずに進んでゆこう!(東京・M)

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