大阪中央公会堂 6・23 総決起集会 「奴らを通すな!」響き渡る1150名のコール
- 2018/7/16
- 反弾圧, 関生型労働運動
- 6・23 総決起集会, 大阪広域協
「奴らを通すな!」差別・排外主義集団一掃への反撃体制を構築
全ての権力弾圧を許さず!怒り頂点
6月23日、大阪市北区にある大阪市中央公会堂(中之島公会堂)で開催された「差別・排外主義者を利用し労働組合潰しをおこなう資本・権力の弾圧に抗議する6・23総決起集会」(実行委員長・樋口万浩全港湾大阪執行委員長)は、既報の通り連帯ユニオン関西生コン支部に対する理不尽な弾圧に抗議する関西一円の労働団体、市民団体ほか、多くの個人・団体の参加が続き最大の熱気となった。
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■ 奴らを通すな!響き渡る怒りのコール
23日18時30分、公会堂の外にまで溢れた関西一円からの参加者の熱気に押されるように、大会冒頭会場に入った約1150名参加者全員が立ち上がり、総合司会の全国金属機械労組<港合同>大野ひろ子さんの主導でコールをあげた。
コールはファシズムとの闘いのなかで、戦前からの国際的な合い言葉となってきたスローガン「奴らをとおすな!」を怒りを込めて繰り返し、千名以上の参加者全員の大音響で公会堂を震わせる。
・差別排外主義集団を許さないぞ!
・大阪広域協組は労働組合潰しを辞めろ!
・悪徳理事を追放するぞ!
・警察権力の弾圧を跳ね返すぞ!
・大同団結で打ち破るぞ!
・勝利まで闘うぞ!
とのシュプレヒコールが何度も繰り返され、歴史ある<中之島公会堂>内外に労働者市民の怒りの声が大きく響き渡った。
■ 集会実行委からの経緯説明と関生労組よりの報告
この集会は、労働組合弾圧の理不尽な攻撃を受ける連帯ユニオンの労働者仲間を励ます決起集会であると司会者提議を受け、主催者の樋口万浩実行委員長(全港湾大阪支部執行委員長)から今回の総決起集会開催と全国呼びかけに関する経緯説明があった。
■ 樋口万浩集会実行委員長(要旨:文責編集部)
「6・23あらゆるヘイトを跳ねのける実行委員会と言う事で多数の皆さんに、労働現場で大変な状況ながら全国各地からご参集頂いた。
在トク・ヘイト集団らが攻撃してきた昨年12月での生コン産業でのストライキは法律でも認められた労働者団体固有の権利であり、まして価格改定で利益の上がっている生コン産業界の中で古い運賃体系での不公正を強いられる輸送・バラ関連業界正常化を求めると言う大義あるスト交渉だった。
それに対しなぜ、在トクやそして彼らを使う広域協が10億もの予算を使って、労組潰しをおこなうと平然と言うのか。
この生コン業界で何が起こっているのか、お集まりのマスコミの皆さんも是非この暴力と不正義の実態を発信してしっかり報道して頂きたい。
彼らの行状を映した動画はまさに満身の怒りを持って見なければならず、本日はその反撃のための全労働者の意思確認の一日としたい。共に頑張ろう!」
集会はこの後、打ち続く関生労組襲撃の映像を上映し、武建一連帯ユニオン関生支部執行委員長による報告(別稿掲載)があった。
■ これは社会全体の問題だ!みんなで力をあわせよう
続いてこの間の関生労組以外の差別排外主義者たちの映像が上映されたあと、連帯アピールに移った。姜賢朝鮮総聯前国際統一部長につづいて登壇した山城博治沖縄平和運動センター議長からは以下のような発言があった。
■ 山城博治沖縄平和運動センター議長(要旨:文責編集部)
「今日は沖縄慰霊の日であり、本当は沖縄にいたかったが、いつも応援してくれる関生の皆さんの集会なんだからという気持ちで最初はここにきた。
しかしこの大阪における権力、あるいは、右翼集団、ネット右翼、在特会のあるまじき暴虐・暴行に、大きな衝撃を受けて、大阪のみなさんがこのようななかで日々奮闘し、そして、差別・排外を受ける在日のみなさんと手を組んで闘い続けていることに痛く感動し、冒頭の思いを反省した次第だ。
今日、この集会に参加することができて、身を切るような感動を覚えて、心から感謝したい。今日、お集まりのみなさん。状況が非常に厳しくて、沖縄も、大阪も、東京も、似たような状況なんだということを感じるが、力を合わせよう。」
続いて弁護団を代表した永嶋靖久弁護士はアピールの中で、「いま攻撃をしている人は、自分たちがやっているのは法律違反ということを承知の上でやっている。それが今は関生にかけらているが、天皇の代替わりの行事などでテロ対策を名目にして、放っておけば様々な社会運動に広がっていくのは間違いない。関生支部にかけらた攻撃は、全ての社会運動を担う人たちにかけられている攻撃だ。今ここで関生支部の闘いを孤立させず、みんなで一緒に反撃に取り組んで行きたい。」と闘いの意義を述べた。
さらに経営者側の代表として門田哲郎大阪兵庫生コン経営者会会長(別掲関連記事)の挨拶に続き、集会決議採択、山川よしやすZENKO共同代表によるまとめと続き、集会は滞りなく終了した。
■ 衝撃を与えた在トクたちの映像 みんなの心と怒りがひとつに
特に今回放映された2本の動画映像では、在トク排外主義者たちのグロテスクな差別的暴言の数々、疑問や抗議の意を表明しただけの通りがかりの女性や老人にまで、差別暴言を浴びせながらふるわれる集団暴力の異様さなど、正視できないシーンが延々と続いた。会場内はショックで静まり返り、参加者の憤激は収まるところを知らなかった。
「これは、やくざ映画ではありません…」流された映像の直後、司会の近畿圧送労組阪口充副委員長は重々しく発した。
それほどの、映像から伝わる彼らヘイト・在トク集団と大阪広域協のいわゆる4人組の異様さ。そのあまりに圧倒的な光景であった。参加者した市民団体や労組関係者の中には、この動画で初めて在トク集団や彼らを先導する大阪広域協の姿を目にした人も多かった。こういった人々は「まさかこんなことになっていたとは」と一様に言葉を失い、会場参加者の間に重い衝撃が伝わった。
在トク集団を手先に使った、大阪広域協による突然の組合潰しであったが、この集会は運動の垣根や労使の壁さえも超えて、事態の悪質さと怒りを共有する、反転攻勢の「スタート集会」となった。今後、関西のみならず全国のヘイトスピーチや人種差別に対する反対運動とも連携し、大阪広域協組やそれに使嗾(しそう)された在トク集団たちに対する、社会的責任追及の声が広まっていく礎となる集会だった。