6・10 第9期 沖縄意見広告運動 関東報告集会
- 2018/7/22
- 市民運動, 沖縄問題
- 沖縄意見広告運動, 沖縄意見広告運動(第9期)
8日の大阪集会に続いて東京でも6月10日、関東報告集会が東京御茶の水の全電通労働会館ホールにて開催された。
同時刻に霞ヶ関では国会包囲集会が行われ、2万人を超える市民が結集したが、ここ全電通ホールにも、埋め立てを絶対許さぬ決意を固める500名の市民が詰めかけ、その熱気で溢れかえった。
集会のメインゲストには、今回の市長選挙で自公の卑劣な戦術に敗れた稲嶺進前名護市長、そしてヘリ基地反対協議会共同代表で沖縄意見広告全国世話人でもある安次冨浩さんを迎えてお話を聞いた。
関連記事目次
・6・8 沖縄意見広告運動 関西報告集会
・6・10 沖縄意見広告運動 関東報告集会 ←今ここ
・新基地建設阻止へ、しなやかにしたたかに闘おう/稲嶺進
・11月知事選勝利で新基地建設はストップする/安次富浩
・条例もアセスも約束もすべて無視して藻場を破壊/伊波洋一
■ 朝鮮半島に平和が訪れようとしている
沖縄軍事基地の意味が失せつつある
最初に元国立市長で沖縄意見広告全国世話人の上原公子さんは、賛同者が増えたのは「沖縄の事を自分の事として考えている人が多いことの証しだ」と語った。
また「南北首脳会談が行われ東アジアの脅威が解決に向かっている今日、沖縄基地の意味が失せつつある。もう基地はいらないと言える時期に来ている」と指摘。また国会を愚弄する安部政権を批判し、「公文書の改ざんを認めたということは民主主義政府の破壊を示している」と糾弾。沖縄・辺野古の闘いを通して日本の崩壊しつつある民主主義を奪還しようと訴えた。
続いて、今期第9期の意見広告運動について事務局長の生田あいさんが解説を行なった。辺野古新基地建設に向けて埋め立て区域への土砂投入が8月中旬にも始められようとする緊迫した状況の中、今回初めて掲載3紙のデザインをそれぞれ別にし、沖縄2紙は4色カラーで掲載した。朝鮮戦争終結の合意に向けて南北会談が進み、朝鮮半島有事の危機が去ろうとしている今、このチャンスを沖縄の基地建設反対のたたかいにどう活かしていくのかが問われていると語った。
■ 地元の民意も民主主義も破壊しながら
基地建設を強行する卑劣な日米政府
生田さんは「今期の賛同者数は前期より約3000件増えて1万5298件(個人・団体合計)となった。また賛同者1件あたりの金額が増えており、それだけ沖縄のたたかいへの連帯意識が地熱のように全国に拡がっているからだ。また沖縄からの賛同者に匿名希望者が多かったのは、日米政府が地元の民意も民主主義も破壊しながら強行している辺野古新基地建設が地域の住民の皆さんの人間関係を破壊しているあらわれではないか、それは本土のわれわれの運動の弱さのあらわれでもある」と語った。
全国世話人の花輪伸一さんは沖縄意見広告運動9年の歩みの中で、賛同者数が2016年の第7期に大きく拡大し始めたと指摘。その大きな原因は、前年2015年に沖縄のヘリ基地反対協議会と島ぐるみ会議が主催者となり、主要全国紙3紙(読売、朝日、毎日)、全都道府県の地方紙48紙にカラーで意見広告を掲載したことだろうと語った。また、国内の他アメリカの政治家や官僚、シンクタンクに向けて米紙(ワシントンポスト、ニューヨークタイムス)電子版にも広告を過去合計5回掲載してきた。また大阪の連帯ユニオン関西生コン支部や全港湾の労働者を中心にオスプレイの訓練飛行ルートに合わせた全国キャラバンも実施してきた。近年、このキャラバン隊は海を越えて米軍基地のある韓国にも行っている。「私たちは辺野古新基地建設が止まるまで多くの人々に訴えつづけてゆく。ひとりでも多くの人たちに訴えてゆきたい」と語った。
■ 親たちの訴えをまったく取り合わず
今も米軍機は上空をとびかっている
米軍基地周辺では航空機から様々なものが落下してくる。昨年12月には宜野湾市の緑ヶ丘保育園に米軍機の部品が落下し、市立普天間第二小学校にもヘリコプターの窓枠が落下した。まかり間違えば死者が出る危険な状況に、緑ヶ丘保育園の父母会が起ちあがり、園長とともに外務省や防衛省に訴えたが、「調査中」というばかりでまったく取り合わない。国も米軍も、親たちの訴えをまったく受け止めることもなく、飛行訓練を平然と続けている。
本日の集会にはこの緑ヶ丘保育園父母会からのメッセージビデオが届けられ上映された。ビデオの中でお母さんたちは「今も米軍機は保育園の上空を飛びかっている。この現状をひとりでも多くの方に伝えていきたい」と語った。
続いて、沖縄からヘリ基地反対協議会共同代表の安次冨浩さんから現地の報告(別掲)、5分間の休憩をはさんで本日のメインゲスト、稲嶺進前市長が登壇し発言した(別掲)。次に参議院議員で沖縄意見広告全国世話人の伊波洋一さんの発言(別掲)と続いた。
「伊達判決を生かす会」の土屋源太郎さん、「辺野古への基地建設を許さない実行委員会」の中村利也さん、「直接行動」の木元将太郎さんからそれぞれ連帯のあいさつが行なわれた。
会場でのヘリ基地反対協へのカンパ20万4363円が集まったことが報告され、沖縄意見広告事務局の加藤宣子さんから安次冨さんへ贈呈された。最後に、全国世話人で「辺野古へカヌーを送る会」の山口千春さんが集会宣言「第10期へ」を読み上げ、拍手で確認されていった。