翁長知事の遺志を継ぐ8・30東京緊急集会の発言から

翁長知事の遺志を継ぐ8・30東京緊急集会
 8月30日、東京永田町の星陵会館にて「翁長沖縄県知事の遺志を継ぐ、8・11沖縄県民大会の訴えに連帯する8・30東京緊急集会」が開催された。翁長知事の急逝により沖縄の新基地建設反対の闘いは深刻な事態に直面している。それを乗り越え、新しい知事候補を立てて闘う沖縄の覚悟を共に引き受ける決意を固める第一歩として、この集会は開催された。

 またこの日は8・11沖縄県民大会の代表団が政府関係省庁に集会決議文を手渡すために上京したが、その代表団の中から山城博治さんと安次冨浩さんがこの集会にも参加してくれることになった。

 沖縄・一坪反戦地主会関東ブロックの木村辰彦さんの司会で、最初に同じく一坪反戦地主会の青木初子さんが登壇した。青木さんは、「沖縄は明治150年の歴史の中、一貫して切り捨てられて来た。国土の僅か0.6%の土地に米軍基地の70%以上も押し付けて、99.4%の人々はなんとも思わないのか! 沖縄に対する差別・植民地支配を断ち切らなければならない。沖縄県知事選に向けて大きなうねりをつくるために共にがんばろう」と呼びかけた。

 戦争させない1000人委員会の内田雅敏さんは終戦後の1947年9月天皇裕仁のメッセージに触れ、「沖縄を米軍基地として譲り渡した有名なメッセージを、我々ヤマトは支持してきた。それは戦後の反戦平和運動の欠陥であり、沖縄闘争を共にたたかう事は、日本の平和憲法に『魂』を入れる事だ」と語った。

誇りをかけて未来をたぐり寄せよう
山城博治さん(沖縄平和運動センター議長)

山城博治さん 沖縄平和運動センター議長の山城博治さんは「今は歴史の歯車が大きくギシギシと動いている時です。われわれ自身がその歴史に乗っている。まちがいの無い行動をとっていこう」と訴えた。
 今やすっかり山城さんの十八番(おはこ)となった「今こそ起ち上がろう」「ここへ座りこめ」を会場の参加者と共に歌ったあと、上京団として8・11集会決議を外務省、防衛省、内閣府へ届けてきた報告を行なった。「(決議文を受け取った)みなさんは能弁に語るんですけど、何言ってるのかさっぱりわからない。相手は『普天間の脅威を除去するために辺野古へ移設しております、ご理解ください』という態度だった。私たちはそんな事はひとことも言っていない。全く私たちの声に聞く耳をもたない」。

 そして本日の沖縄タイムスの記事から、モートン・ハルペリン元米大統領特別補佐官の言葉を紹介した。「ある海軍高級将校に沖縄の米軍基地について聞いたところ、『沖縄に軍事基地などひとつもない。沖縄そのものが軍事基地なのだ』と答えた。この実情は今も変わらない。その時代をこのまま引きずるのか、それとも翁長さんの語ったように、誇りをかけて未来をたぐり寄せるのか。未来は自分たちのためにある」。そして最後に、予定候補となった玉城デニーさんを紹介し、その勝利への行動を訴え、ホセ・フェリシアーノの『ケ・サラ』を歌った。

県民の屈辱と怒りが翁長さんを圧勝させた
安次冨浩さん(沖縄・ヘリ基地反対協議会共同代表)

安次冨浩さん つづいて、沖縄・ヘリ基地反対協議会共同代表の安次冨浩さんが発言した。「4年前、翁長さんが辺野古新基地建設反対を掲げて立候補し、10万票差で圧勝した理由は、仲井真前知事が病気と称して東京の病院に入院し、そこで政府の菅官房長官と密談し、高額の「振興予算」受け取りとひき換えに、「辺野古移設反対」の公約を投げ捨て、基地建設を承認してしまったからだ。ウチナーンチュのこころを金で売るような政治家をつくり出す本土のやり方に腹のそこから怒りがわき上がった。怒った県民は沖縄県庁に大挙集結して1階ホールを占拠した」。そしてその怒りは全県に拡がっていった。

 安次冨さんはさらに党本部の恫喝に屈して「県内移設反対」の公約を破棄させられた沖縄選出自民党衆参5議員の屈辱的会見にも言及し「ヤマトの政府に脅されて大衆の前でうつむいて公約を変えるなんて、あんなのは政治家じゃ無い!」と糾弾し、続いて以下のように語った。

翁長雄志さん歴史的圧勝

知事選で歴史的な圧勝をした翁長さん(2014年)

 こうした本土自民党政府の差別政策に対して保守の政治家が「基地はいらない」といい出した。「日米安保と沖縄軍事基地反対」の我々と、「沖縄は基地経済に頼るのではなく、観光など平和産業を育成する時期だ」とする保守の財界人とが手を結び、オール沖縄が成立した。それを牽引したのが翁長知事だった。

 知事選で「辺野古新基地建設反対」を公約に掲げて立った時、翁長さんは「イデオロギーよりアイデンティティだ」と言った。「保守」と「革新」の対立構図をやめ、私たちは県知事選挙をいっしょに闘い抜き、10万票の大差で勝利した。それ以来、翁長さんは日本政府からのさまざまな圧力に耐え抜いて、ウチナーンチュの抵抗を訴え続けてきた。今回、翁長さんの辺野古埋め立て承認撤回の遺志を継いで副知事が明日、承認撤回の通知をする。

 今度の県知事選挙でも基地推進派候補は一切争点を出さないだろう。しかし翁長さんの死を自分の問題として受け止めている多くのウチナーンチュは基地建設に反対している。玉城デニー候補がもし負けたら、日本の政治は奈落の底に沈むことになるだろう。

反原発運動や被災者と合流し、真の独立国へ

 安倍はトランプとの首脳会談の裏で米国製兵器の大量購入を約束した。F35Bステルス戦闘機やイージス艦や水陸両用装甲車など。しかしミサイルが飛んで来る時代に、もう水陸両用装甲車は時代遅れだし、イージス艦がミサイルを撃ち落とせないことは証明されている。

 また自衛隊内に創設される水陸機動団は米軍海兵隊の模倣だが、日本には戦略思想がないので米軍の戦略を模倣しているだけだ。そんな体制にいつまで協力しているのか。それなら「防衛省」を「防災省」に変えて、戦車を土木機械に、銃をスコップや救助用具に変えてしまえばいい。アメリカから兵器を買う金があるなら、なぜ被災者のために使わないのか。

 脱原発・反原発の闘いや、被災者へのボランティア活動と沖縄の闘いとが合流すればこの国を変えてゆく大きな力になるだろう。それを実践しているのは韓国民衆だ。われわれも韓国のように安倍政権を倒そう。原子力発電所が止まっても停電は起きない。電気は充分にある。それでも原発を動かそうとするのは、背後に原子力マネーがあるからだ。それを変えていこう。

 原子力マネー、基地マネーを被災者に回して行くたたかいをぜひ進めて欲しい。日本をアメリカの従属社会から真の独立した社会へと造り上げてゆこう。それを目指して、玉城デニー当選のために闘ってゆく。

沖縄意見広告運動が連帯あいさつ
花輪伸一さん(沖縄意見広告運動全国世話人)

 つづいて、連帯あいさつが行われた。沖縄意見広告運動全国世話人の花輪伸一さんが、沖縄県知事選を睨んで、今年は例年より早く全国に呼びかけのチラシを発送し、県知事選勝利のために1万5千人を3万、5万、10万と拡大してゆくと発言。また意見広告運動代表世話人のひとりである、連帯ユニオン関西生コン支部武建一委員長が大阪広域協組一部幹部や極右団体と結託した滋賀県警に28日、突然不当逮捕され勾留されたと訴え、関西生コンへの支援を訴えた。

 辺野古土砂搬出反対首都圏グループの毛利孝雄さんは、辺野古埋め立て用土砂の8割は本土から運び込まれるので、それが阻止できれば埋め立てができないと語った。埋め立てを止められるかどうかは土砂搬出阻止にかかっていることになる。毛利さんは、これまで沖縄のたたかいに接してきて体験した、ひとりひとりの自主的な決意による闘いの重要さを語った。
 最後に参加者全員で「団結ガンバロー」を力強く叫んで集会を終わらせた。

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