「農民の権利宣言」国連で採択!安倍政権は「棄権」で恥をさらす

多国籍企業農法による農業破壊に世界が反撃
「農民の権利宣言」国連理事会で採択!

だが、日本は棄権――世界に恥をさらす形の安倍農政
food-sovereignty_photo-by-La-Via-Campesina
農民と農村で働く人々の権利についての宣言「農民と農村で働く人々の権利についての宣言」が、9月28日、国連人権理事会(加盟47カ国)で賛成33の多数で採択された(日本語訳)。ところが日本はと言えば、アジア・アフリカ代表理事国の大半が賛成する中、「議論が未成熟…日本は94%が都市に住むから(?)」など、意味不明な理屈を付け棄権したのだ。

 今回の宣言は、全28ヶ条でなり、・農村女性の権利、・食料や農業政策を決定する食料主権(Food Sovereignty)、・自家採種の権利と手ごろな価格で種子を入手する権利…などが盛り込まれ、まさに世界を席巻するグローバリズム企業モンサント社などが見せる<一私有企業による種子マネジメントの独占>などの現況の不条理な大農法に真っ向から対決するものであり、関心を持たねばならない。
       ◆
 宣言は、その前文で

―― 農民と農村で働く人々の食料と農業生産の基盤である開発と生物多様性の保全と改善、食料安全保障への貢献を認識する。
―― 人が貧困と栄養不足に陥り、環境破壊と気候変動がもたらす被害を受けていることを懸念している。
―― 各国の食料主権を保障するため、本宣言が認める権利を尊重、保護、促進することが不可欠だ。

 …と高らかに宣言の主旨を謳っている。

 これは、わが国の農民運動全国連合会(農民連)などビア・カンペシーナ(*下記注)に参加する各国の農業者運動が反映したものだ。
PROGRAMS-LVC-protest-in-Jakarta_Photo-by-John-McIntosh_Wikimedia-Commons ビア・カンペシーナは声明で今回の宣言が国連総会で採択されれば、「農民の権利をより良く保護し、農村地域の長期的及び世界的レベルでの生活向上に寄与することはできるだろう」として、インドネシア農民組合のヘイリー・サラギ議長は「世界の農民の知恵を集めて作られた農民による農民のための権利宣言である」と強調している。

 これまで国連では2017年12月に、 2019年からの10年間を「家族農業の10年」とする決議を採択し、日本も共同提案に加わっている。
 この決議では、家族農業を支援する政策の策定、改善などの取り組みを集中的に行うように求めており、今回の宣言もこの精神から生み出されたものであり、それに棄権すると言う今回の日本政府の姿勢は誠に腹立たしい。

 日本の笹渡義夫農民連会長も「今回の宣言で重要なことは、農民が農業を営むことを<権利>として各国政府がその権利を保障する義務があるとしている点だ。
 農林漁業や食料の果たす特別の役割を高く評価し、小規模家族農業の振興を掲げていることで、来年から始まる国際家族農業の10年とも通底する。
 この権利宣言と、安倍農政は真逆のことである。時代遅れの安倍農政を転換し、食料自給率の向上、農林漁業を再生するための国民的な大運動を呼びかけたい」としている。

●ビア・カンペシーナ(La Via Campesina)とは

世界69ヵ国 加盟構成員数2億5千万人組織<ビア・カンペシーナ>の広がり

ビア・カンペシーナの広がり

中小農業者・農業従事者組織の国際組織である。世界69カ国(バスク自治州を含む)、148の農業組織により構成されている。1992年に設立。加盟組織の構成員総数は約2億5,000万人。自らの土地で食料を生産する権利を指す「食料主権」という概念を最初に用い、1999年以来市場原理主義に基づく「農業改革」に抗すべく世界的なキャンペーンを展開中だ。耕作者主義が実施されていない国の農業労働者(いわゆる小作人)組織も多い。設立以来ベルギーに本部を構えていたが、現在はジャカルタにある。ビア・カンペシーナとはスペイン語で「農民の道」を意味する。公式Webサイト(英文)

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