全仏で「イエローベスト運動」が10万の警察官と対決

フランス・イエローベスト
 フランスのパリで数週間にわたって続いているマクロン大統領に対する抗議デモ「黄色いベスト」の参加者は、警察と激しく衝突している。デモが始まってから3度目の週末にあたる12月1日(現地時間)には、パリの凱旋門付近で激しいデモが起き、警察は暴徒鎮圧用の装備と催涙ガスで対抗した。これを受け、マクロン大統領はフィリップ首相にデモ代表者らと協議を行うよう指示した。
 このデモはフランス各地で11月17日に始まって以来、ベルギーやイタリアにも広まっている。ほとんどの場所では、道をふさいだり、平和的な行進が主だが、パリのデモは先鋭拡大化している。(パリ/ロイター報道より)

●彼らは何者か?
 「黄色いベスト」運動は、ディーゼル燃料に対する課税がその原因となって、ガソリン価格が上昇していることへの抗議。デモ参加者は、緊急用に車両への搭載が義務づけられている「黄色いベスト」を増税の影響を受けるドライバーの象徴として着用。運動はSNSを通じて全国に広がり、週を追うごとに激化。「黄色いベスト」は政党の一部ではないが、その自然発生的な怒りは燃料価格の問題を越え、労働法改悪など富裕層優遇の新自由主義的なフランス政府全体へと広がる。

●フランス政府がついに屈服
 フィリップ首相は12月4日、テレビを通じて演説し、来年1月1日に予定していた燃料税引き上げを6カ月延期すると発表した。また、電気・ガス料金の値上げも「冬の間は凍結する」と表明した。さらにデモ側がこの措置を「不十分」として抗議行動の継続を表明すると、翌5日、フィリップ首相は下院で「(来年の予算案での)燃料税引き上げは断念する」と表明した。だがデモ参加者は増税の最終的な放棄を要求。その不満は今やマクロン政権自体に向いており、デモが沈静化に向かうかは不明だ。

●マクロン大統領支持率が急落
 12月4日に発表された世論調査によると、マクロン大統領とフィリップ首相の支持率が最低を更新した。それによると、マクロン大統領の支持率は23%と、先月の調査から6%ポイント低下。フィリップ首相の支持率は10ポイント低下し26%となった。

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