映画紹介『記者たち』- 真のジャーナリスト精神を持つ記者たちの実話

『記者たち-衝撃と畏怖の真実』

「もし他のメディアが全て政府の広報になるならやらせとけ。我々は子供を戦場に送る親たちの味方だ」

仕組まれたイラク戦争、その真相を追い続けた記者たちの揺るぎない信念の実話を映画化。真実は、誰のためにあるのか。

あらすじ

映画「記者たち」ポスター

 2002年、ジョージ・W・ブッシュ大統領は、サダム・フセイン政権打倒のため「イラクは大量破壊兵器を隠している」との虚偽情報を流しイラク侵攻を宣言した。これに踊らされたニューヨーク・タイムズ、ワシントン・ポストなどの大手新聞をはじめ全米のメディアが一斉に戦争翼賛の「愛国報道」に加担していった。
 地方の弱小新聞社ナイト・リッダー社ワシントン支局の記者ジョナサン・ランデーとウォーレン・ストロベルは、この情報に疑念を抱き、情報源を探り奮闘する。やがて政府の方針が捏造、情報操作である事を突き止めた記者たちは、その真実を伝えるために批判記事を世に送り出していく。
 だが、かつてないほど愛国心が高まった世間の潮流の中で、ナイト・リッダーは孤立していく。それでも記者たちは大義なき戦争を止め、米兵、イラク市民、家族や恋人の命を危険にさらす政府の嘘を暴くために奮闘を続けるのだが…。
 真実は誰のためにあるのか。政府権力に屈することなく真実を追い求めた「真のジャーナリスト精神」を持つ記者たちの実話である。

公式サイト:http://reporters-movie.jp/

解説(公式サイトより)

映画「記者たち」

 SNS 上に出所不明の悪質なデマが飛び交い、世界最大の権力者たるアメリカ合衆国大統領が都合の悪いメディアの報道を〝フェイクニュース〟などと公然とこき下ろす昨今。
 これほどまでに世の中に嘘が蔓延し、真実というものが不確かになってしまった時代がかつてあっただろうか。

 ところがアメリカでは過激な言動で物議を醸すドナルド・トランプ大統領の誕生よりも10 年以上前に、政府が自国民と世界中を欺く巨大な嘘をついていた。「イラクのサダム・フセインは大量破壊兵器を保有している」。これが2003 年におけるイラク戦争の開戦理由のひとつだったが、のちに大量破壊兵器は見つからず戦争の大義が失われ、情報の捏造だと明らかになった。しかも当時、大手メディアは軒並みこのジョージ・W・ブッシュ政権下の嘘に迎合し、権力の暴走を押しとどめる機能を果たせなかった。ただし、たったひとつの新聞社を除いては……。イラク侵攻の軍事作戦名〝衝撃と畏怖<いふ>〟を題名に掲げた本作は、世に真実を伝えることに並々ならぬ執念を燃やした記者たちの知られざる実話の映画化である。

 本作が光をあてる中堅新聞社ナイト・リッダーが置かれた立場は、まさに八方塞がり。傘下の新聞社からは記事の掲載を拒絶され、オフィスには匿名の脅迫メールが届き、身内からも裏切り者呼ばわりされる。そんな孤立無援の状況のもと、4人の記者は大手メディアが気に留めないような末端の政府職員へも地道な取材を実施。確かな証拠に裏打ちされた真実を探り当てていった彼らの不屈のジャーナリスト魂を、力強いタッチで描き出す。

 また、モデルになった記者たちが撮影現場でアドバイザーを務めた本作は、4人の苦難に満ちた闘いの軌跡を事実に基づいて映像化。深い苦悩を抱え、時に怒りを露わにしながらも、職場ではジョークを言い、喜びを分かち合う。妻や恋人などの数少ない理解者に支えられ、大切な人たちの明日を守るために、敢然と逆境に立ち向かっていくその姿は心を揺さぶってやまない。決して浮世離れした美談ではなく、固い信念とプライドを胸に秘めて仕事をまっとうしていく男たちを等身大の視点で描き、あらゆる観客の熱い共感を誘うエモーショナルなドラマに仕上がった。

上映館

東 京 下高井戸シネマ 7/13~
北海道 シネマアイリス 6/15~
神奈川 横浜ジャック&ベティ 6/1~6/14
埼 玉 川越スカラ座 7/13~
群 馬 シネマテークたかさき 6/8~
新 潟 シネ・ウインド 6/8~
静 岡 シネマe-ra6/1~6/14
三 重 伊勢進富座6/1~6/14
福 井 福井メトロ劇場 6/1~6/14
兵 庫 シネ・ピピア 6/8~
広 島 シネマ尾道 6/15~
徳 島 ufotable CINEMA 5/31~6/13
沖 縄 桜坂劇場 6/22~


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