組合弾圧に抗議する「全国自治体議員声明」の成立と今後
-市民派・連帯議員ネット5氏による座談会-

国会政党へ弾圧事件の存在と真相を知らせる<公開質問書>急ぐ

市民派・連帯議員ネット5氏による座談会

 いま腐敗の極みにある首相安倍自らが引き起こした<森友事件>。その草の根からの摘発で一躍名を高めた木村真豊中市議が所属する連帯ユニオン議員ネット(代表・戸田ひさよし前門真市議)で1月8日、両氏はじめ5名の地方議員の参加で会合を開いた。
 既報の通り一連の<連帯労組関西生コン支部への国家権力大弾圧>に対し、議員ネットが核となって地方自体議員連名による抗議呼びかけと声明書を発表、大きな話題となった事への総括であり、声明後も自治体議員の賛同が相次ぐ力強い情勢を受け、今後の更なる運動拡大への具体案を討議したものである。【コモンズ編集部・関西M】

出席者-(各氏プロフィールは記事末参照)
・木村 真 豊中市議 (Web
・戸田ひさよし 前門真市議 (Web
・中西とも子 箕面市議 (Web
・井奥まさき 高砂市議 (Web
・佐々木きえ 河南町議 (Web

・弾圧行為当事者としての各県警公安に説明請求
・生コン協組幹部「在特会での組合潰し」の責任を問う
・各地域議員の連携で公共コンプライアンス学習

戸田ひさよし氏
戸田ひさよし氏

戸田 全国自治体議員声明もコモンズ紙面に載った時点から更に広がった。座談会では今回の連帯弾圧に関し各自治体での問題も考えて…卑怯極まる「桜の会」公文書隠蔽など平気の国会だが、自治体ではあり得ない話だと思うが…。

木村 いや、議場でメモるだけで何をメモを取ってる?とかメモをどうするとか詰問されて取らせないともあるが。

戸田 それらも含めてこの間市民派議員としてどのような危機感をもって考えているか。市民に対しどのように訴えて行くかなどが主な論点でお願いしたい。連帯議員ネットは現在弾圧の前の2005年弾圧時に発足し14年を経過している。
 議員ネットでは公共工事に市民派議員の眼を集め、業者不正に対し働く者視点の監視でレベルアップを期して来たと自負する。今回木村市議の頑張りで、地方議員に声明を広げて連帯議員ネットの枠を大幅に超えて理解が広がったと言う嬉しい事実がありこれを契機に地方議員としての役目などを深めて行きたい。

政治家誰も、責任取らず
…逃げる安倍を徹底追及(木村)

木村真氏
木村 真氏

木村 豊中で4期、無所属で市民派に属し。ネトウヨから<やっぱり木村は左翼>との声も出たが…(笑)。森友問題は2017年2月最初の裁判を行い翌日朝日などで報道され一連の森友疑獄の大炎上となった。
 その契機となった裁判が18年5月だったが当方主張が認められてなく控訴し高裁では4人の証人申請が却下され、初回弁論はわずか10分…審議は熟したとの名目で打ち切りと…。

 今始まったばかりだとの怒号飛び交う中の結審であったので、これは到底ダメかなとの思いで12月17日は「不当判決!恥を知れ」とかプラカードを20枚ほど出そうと用意していた矢先…「原審を以下の通り変更します」とあり、弁護士に聞くと「完全勝利」と言う事。
 「勝訴」カードを持って行ってなかったと言う裏話が(笑)。

 1月6日上告期限で、国は上告せずと確定となり全面的に認められたと言う事実はとりあえず喜ばしい。他方国がなぜ上告しないかと言う事は早く終わらせたいと。…「森友問題は過去の問題…裁判は決着した」と幕引きを図ろうと言う大きな流れがあるのかと思える。
 森友問題で政治家は誰一人として責任は取っていないと言う事実は変わらない。爛れた安倍政権の現状に大きな怒りを持って追及し続ける決意だ。

近年の労働運動弱体化が支部弾圧を呼び寄せた(佐々木) 

佐々木きえ氏
佐々木きえ氏

佐々木 河南町町議として2期目。20年9月に3期目を目指します。
 現状の関西生コン支部弾圧もそうで、社会的に労働者の力が弱まっていて、企業が政治家より力を持ち過ぎている中、河南町一自治体を見ても、そのしわ寄せが全て女性・子ども・若い人に行ってる状況。その流れの中に関西生コン支部の事件もあると捉える。

 親が労組出身で今でも活動していてそういう中で育って本当に労働者の力が一番大事なのに。特に私世代がロスジェネ世代で、大学院に行ったなどすごく努力した人でもまともな仕事に就けていない…自己責任ではない。社会の流れがそうなってるのに、自己責任と言われる…やはりこういう社会の流れに大きな危機感を持ちます。

市民税金を箱物に…自治・人権破壊の維新行政(中西)

中西とも子氏
中西とも子氏

中西 4期目で無所属市民派だと言ってますが、平和と人権と民主主義と環境を守ると言うスタンスで活動を。シングルマザー支援であるとか親の介護経験から、高齢者支援・精神障害者の支援活動、子供食堂にも関わって4年目。

 それとは別に箕面では維新市長の下で、電車の北急延伸と言う大きな開発事業があって、ここまで大きくなるとどの建設業者がどれだけ怪しいかのレベルも分からない悩みもあって。

戸田 維新の街づくりの典型みたいなもんだね… 開発利権がらみの。

中西 今の市長は箱物作って、箱物を作ると判りやすいじゃないですか。ソフト面の街づくりとか住民自治というのは見えない。だから彼らは判りわかりやすいことをバンバンやって市民の税金を開発に注ぎ込んで…。

 さらには新自由主義経済での格差拡大と並行し憲法改悪という問題もあり、そう言うもの見据えた上での大弾圧かなと思ってるので、だからこそ私達自治体議員も多くと連携し戦って行かないと問題は処理できないなと痛切に感じる。

先端的労働運動恐れる権力側あせりの現れ(井奥)

井奥まさき氏
井奥まさき氏

井奥 生コン支部に関しては、新しい方式の労働運動を生み出し社会的連帯経済と言うこれから世界でも流行る事を先端で進めていて、それが権力は気にくわないとの事だと分析する。

 私ども高砂市では、古風で世相からずれていて市議選で唯一維新が落ちたのも、住民間の<維新=反自民…お上に逆らう>という誤解によるもので(笑)…。

戸田 井奥さんは、以前から全国革新系無所属の政治思潮で自治体議員になっていた私の師匠。きめ細かい現地指導や議員になるための新人講座など定評があった人で。 

木村 維新は阪神間は浸透しているが、まだ高砂市までは正体像は届いてないと(笑)。

戸田 今回弾圧の発端で、ネトウヨ在特の悪辣な連中が全国から金につられやってきた。ネットでは連帯議員ネットの皆を脅しにかかったがその脅威とかは? 

木村 生コン支部の事務所を襲撃してきた連中は単なる凶悪暴力集団でね。

井奥 さほど脅威は感じなかった。ネットでの影響力の限界もあるのだろうと。 

戸田 奴らは、ネット攻撃で議員ネット会員が何人かは辞めるかと見込んでた。

木村 それは政治的な効果を狙ったテロだ。

戸田 でも一人も欠けなかった我々には効果が無かったと言う結論でね。

木村 朝鮮学校を襲撃するような連中から褒められる方が脅威(笑)なので。

維新やマスコミを使ったデマに本格的に反撃していく

木村 一方、新聞報道の連中の政治感覚の劣化はひどい。生コン支部組合員の逮捕事由記事で<日々雇用労働者の正社員化を要求した疑い>と平気で書き飛ばしていて。

 森友事件でやって来る新聞記者に、こんな記事書いて疑問に思わないか?と聞いた。…労組が人権と生存権の立場から、正社員化を要求するなんて当然すぎて、強要未遂でも何でもない!これを何とも思わぬ記者レベルが問題で深刻だ。

戸田 労組が正当な条件改善を要求する事が犯罪と本気で思ってるのか?

井奥 せめて裏取りをして組合側言い分も聞かぬばと言う当然の姿勢すらなくなった。

戸田 マスコミ劣悪化が進んでいるのは間違いない。…「関西生コン支部=ブラック労組」との刷り込みがあるからとも思えるが。

佐々木 逆に新聞社レベルでこんな程度の意識であるから、この問題を一般に広めたい時にどう言う言葉で広げればいいか…。

戸田 維新をはびこらせる市民意識が問題で、常に観客的立場でしか政治を見ない風潮が。

中西 (維新の)橋下や足立が、生コン支部が反社会勢力と付き合ってると公然と言ってるが…しっかり都度否定せねば。あれは諸悪の根源で、ブラック組合の様に見えさせる。日常的に暴力団との付き合いなど断じてないと徹底し言わなければ…。むしろこれまで体を張って対峙してきたことをアピールすべきだ。

戸田 大衆が情報を得たい時に、産経・読売など反動マスコミらのデマ言論を論破するプラットホーム的サイトなどが必要ではないか。それを今後備えて行きたいが。

木村 労働法学者・弁護士がおかしいと言って声をあげていると示すのが普通の人には効く。一方、足立なんかにきちっと抗議するなりね。

中西 公共の電波を使って、維新や反動タレントが「関生=犯罪集団」と言い続けるから知らない人からするとそうかなと思ってしまう

佐々木 反対声明を出すべきだと思う。…共産党含めて現在安倍と闘っている側の国政政党にまずこの事実を知らせないと。

戸田 連帯弾圧の実態を知らせて、一般の人たちにもなぜ野党は動かないかと思わせるように持っていければと。今回の自治体議員声明の大きな広がりについての評価は?…。

木村 今後のステップアップを企図したい。凶悪レイシストに金を渡し無茶苦茶をやらせているそんな経営者協組体幹部らの社会的責任を問わねば。
 例えば<生コン業界の近代化を求める地方議員の会>などの名称とかで、協組幹部の露骨な瀬戸弘幸ら在特を使った事実…それでいいのかと言う公開質問状を出して行くなど考えられる…。

座談会で合意された具体的行動原案

これら討議の後半で、各地域公共工事におけるコンプライアンス活動に注力する方向性が検討され、以下の確認のほか、具体的な行動原案の合意となった。 

 連帯支部弾圧に抗議する「全国自治体議員団」名義で、
(1) 国会各政党へ今回の弾圧行為の存在を承知しているかの公開質問書と全国自治体議員団との会合請求。
(2) 各県警公安らに対し「弁護士会抗議声明」を元にした、今回弾圧行為に関する説明要求~公開質問書作成。
(3) 経産省・労働法制各当局へ大阪兵庫生コン広域協幹部らによる在特会を使った攻撃など不当労働行為及び協働組合法違反の事実を知らせ回答を要求するなど…具体的行動案が話し合われた.

 さらに連帯議員ネットの検討事案である各自治体での建設工事で、「適正工事・コンプライアンス遵守で行われているか?」を検討。不正工事を見つけるポイント等を不正追及活動を続ける連帯労組指導で実地マニュアルを作り、住民運動の柱の一つにして自治体での発言権確保につなげる。

 これら意欲的活動と各地への提携呼びかけで市民派議員の枠を全国化させる具体案など有意義な座談となった。

連帯議員ネット第15回総会(2020/02/10)
連帯議員ネット第15回総会(2020/02/10)

出席各氏プロフィール<敬称略>

戸田久和Web)秋田高校・阪大人間科学部卒●大阪市生野区から門真市へ●産直運動専従や運転手等を経て92年連帯ユニオン加盟●99年門真市議当選、2019年初落選再起へ●05年関生弾圧関連で議員失職も経験●連帯ユニオン議員ネット・「革命21」創設●議会行政改善・反ヘイト・反原発など実績豊富

木村真Web)大阪外国語大Ⅱ部ロシア語科卒●フリーター、商社モスクワ駐在員、音楽ソフト輸入販売業、よつ葉ホームデリバリ ー配達員などを経て、2007年豊中市議選で初当選、現在4期目●政党・議会内会派とも無所属。議員になる前から地域ユニオン(誰でも、1人でも入れる労働組合)で活動

中西智子Web)関西大学時代「開かれた大学」にしようと「公開自主講座」主宰●元通販会社社員、企画・編集担当●「市民オンブズ箕面」副代表・住民監査請求・裁判・情報開示請求を通し、市の不当支出や杜撰な行政体質を厳しく追及●2004年箕面市議会議員として初当選、現在4期目

井奥雅樹Web)岡山大学法学部卒●民間の国際交流団体「ピースボート」スタッフを経て、市議会議員秘書から衆議院議員辻元清美秘書を経験●「緑の党グリーンズジャパン」の設立に関わる●その他の仕事として「自治体議員政策情報センター」の事務局●PTA会長など地元活動にも力を入れる

佐々木きえWeb)高校在学時に3年間海外留学。帰国後20歳で結婚●子育てに励む傍ら慶應大学通信制へ入学。社会学を学ぶ●平均年数10年と言われるところ5年半で無事卒業●2012年河南町議員当選、15年議会初の女性副議長に●Facebookで国内政治家ブロブランキング1位の発信力を誇る

   

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10月
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18:30 「私たちは戦争を許さない 安保法... @ 日本教育会館
「私たちは戦争を許さない 安保法... @ 日本教育会館
10月 7 @ 18:30
「私たちは戦争を許さない 安保法制の憲法違反を訴える」市民大集会 @ 日本教育会館 | 千代田区 | 東京都 | 日本
■ 2020年7月9日(木)(延期)  日時:2020年10月7日(水)18:30~ ■ 会場:日本教育会館  〒101-0003 東京都千代田区一ツ橋2-6-2  都営新宿線・東京メトロ半蔵門線神保町駅(A1出口)下車徒歩3分  都営三田線神保町駅(A1出口)下車徒歩5分  https://www.jec.or.jp/access.html ■ 内容(予定):  主催者挨拶:寺井一弘(安保法制違憲訴訟全国ネットワーク代表)  基調講演:又坂常人(信州大学名誉教授)「安保法制違憲訴訟の歴史的意義」  特別報告:伊藤真(安保法制違憲訴訟の会・東京共同代表)「違憲訴訟の現状と課題」  リレートーク:宮崎礼壹(れいいち)(元内閣法制局長官)/飯島滋明(名古屋学院大学教授)/新井 章(弁護士)/半田 滋(東京新聞論説委員)/市民代表:全国弁護団からの報告(群馬、横浜、女の会、釧路、山口等)  メッセージ:山田洋次(映画監督)/青井未帆(学習院大学大学院教授)(オーストラリアから) ■ 参加費¥500 ■ 予約:チケットぴあPコード:645395 ■ 主催:安保法制違憲訴訟全国ネットワーク ■ 協賛:戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会 ■ 連絡:安保法制違憲訴訟の会  〒150-0031 東京都渋谷区桜丘町17-6 渋谷協栄ビル6階  Tel 03-3780-1260 E-mail office@anpoiken.jp)  http://anpoiken.jp/

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