10/27薔薇マークキャンペーン刷新案 新組織への移行/松尾匡

薔薇マークキャンペーン
松尾匡代表
松尾匡代表

 前号既報の通り、10月京都で開催された薔薇マークキャンペーン新展開のための意識共有のための呼びかけ人・賛同人会合。ここで同会松尾匡代表(立命館大学教授)から、新組織移行への方針説明があり、同会の今後の目標と、それを支える組織案が次のように説明された。
 そこでは組合運動の復権をかけて闘う真の労働組合を始め、政府~維新ら反動勢力と最前線で対峙する勢力の広範な連携と世界で展開深化する反緊縮運動との国際連帯が唱えられ、今後への動きに注目と期待が集まる。

松尾匡代表報告から:<抜粋>

闘う労組・生協、介護労働
…政府の緊縮政策への最前線に立つ各層との連携図る
世界の反緊縮運動との国際連帯を

1 薔薇マークキャンペーンの成果

〈前半略〉
・日本において「反緊縮」の大衆レベルの運動を、左派・リベラル側が最も早く掲げた。
・「反緊縮」が今の情勢を語るトレンドのひとつに押し上げられた。
(中略)
・反緊縮の経済政策を掲げる政党(れいわ新選組)が生まれ、政党要件を獲得した。
・一人区での野党の健闘により、安倍政権側に改憲議席を与えなかった。

2 次のステージに向けた課題(参議院選挙後の新しい情勢)

⑴消費税増税をはじめとする、現政権の緊縮政策

 安倍政権は、超高齢化でふくらむ社会保障について、財政規律を守るためとして、新たな会議(全世代 型社会保障検討会議)を立ち上げ、「痛みを伴う改革」に本格的に踏み切ろうとしている。
 年金受給年 齢の引き上げ、医療費や介護保険の利用者負担増等々が報道されている。 (…)こうした深刻な事態に対して、被害を受けるすべての人々、すべての現場の社会運動が一つにまとまって対抗していくことが必要だ。

⑵自民党を右から批判しながら「反緊縮」的ポーズをとる勢力が台頭する可能性

 この春の統一地方選挙では「大阪維新の会」が強さを見せつけた。またこの夏の参議院選挙では 「NHKから国民を守る党」が議席を獲得し、政党要件を満たした。彼らは安倍首相の改憲に協力を表明しながら、経済が崩れる中での総選挙で、「反緊縮」的ポーズで台頭することを画策している。
 しかし、彼らの自己責任論や、そのせいで孤立した人々が心の拠り所として国家にすがる情念を利用する偏狭なナショナリズムは変わらない。
(中略)
 人びとのあいだに意図的に作り出された分断を超えて団結し、本当の反緊縮運動を担うことができるのは私たちの側だということを示す必要がある。

⑶日本における最初の反緊縮政党である「れいわ新選組」(以下「れい新」)が登場

 れい新が、マスメディアでの露出が一切ない中、街頭やインターネットを通じて、暮らしに苦しさや不安を抱える人びとの熱烈な支持を集め、二人の当選者と山本太郎さんの99万票の得票をもたらした。

 この反緊縮を求めるうねりと同党の内外を問わず連携し、それを社会のすみずみにまでしっかりと根付かせるような草の根の取り組みが、これからは必要だと考えられる。

⑷国際連帯に関して、アメリカなどのプログレッシブ派との新しい動き

 反緊縮の国際連帯も次のステージに移っている。MMTの権威であるステファニー・ケルトン教授の7月来日を機に、国際的な反緊縮プログレッシブ運動の中で、薔薇マークキャンペーンが日本における カウンターパートとして広く認知されると同時に、それにふさわしく、抑圧指導者を免罪する歴史歪曲派と一線を画す姿勢を示すことが課題になっている。

 今後は、歴史修正主義者と対抗する内外の運動と広く結びつき、サンダース派やコービン労働党などとともに国際的な反緊縮プログレッシブ運動の一角を占める運動を、私たちの手で日本に作る必要がある。

3今後、当キャンペーンが取り組む「反緊縮プログレッシブ運動」

 これからは、私たちの考える反緊縮政策を草の根の人々に伝え、その中で起こっている現状をみんな で共有して、さらに政策を練り上げていくための組織的活動が必要な段階になった。
 そのために、労働組合や生協、介護などの事業、医療関係者の団体、中小事業者の支援事業、障害者の自立支援事業等々の社会運動の中で、政府の緊縮政策と切り合っている人たちにご協力いただき、そうした人たちの間の協議・連携に支えられた運動を目指したいと思っている。

(…)そのため、当面、以下のような運動のパッケージを「反緊縮プログレッシブ運動」と規定し、その一角 を担っているひとびとに協力を呼びかけたい。

●消費税の引き下げや廃止を求める運動。法人税や所得税の累進課税とその強化など「公平な税制度」を求める運動。
●財政規律キャンペーンに対抗して、ひとびとに必要な分野(社会保障や教育・医療・子育て支援 や防災、気候変動防止・再生可能エネルギーへの転換等)への積極的財政出動を求める運動。
●クビ切りや就職難に反対し、まっとうな賃金や労働条件のもとでの完全雇用を実現する運動。
●労働組合の活性化・賃上げ闘争、最賃引き上げ運動、労働時間短縮闘争、非正規労働者の労働運動、労働者協同組合運動。人々の心につけこみ内外の分断をあおる民族ヘイトや歴史修正主義等 の偏狭なナショナリズムと対抗し、外国人労働者の処遇を改善するための運動。
●国際的な反緊縮運動との連帯。

(…) 継続プロジェクトの代表に加えて、これら諸運動関係者からなる決定機関を構成し、そのもとに、現行キャンペーンから継続するプロジェクトごとに、スタッフのチームを置いて、消費税反対運動や情報発信や講座事業、宣伝コンテンツ事業、国際連帯などを進めていきたい。

   

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