転載】先島―南西諸島の軍事化・要塞化に抗し、 同地域の非武装化を求める共同声明

奄美市大熊地区
山林を破壊して建設される奄美市大熊基地

 現在、石垣島・宮古島を始め、先島―南西諸島の基地化=軍事化が、急ピッチで進行しています。

 2016年与那国島には、陸自沿岸監視隊が開設、続いて2019年3月宮古島駐屯地、奄美大島駐屯地・奄美瀬戸内分屯地が開設。また今年3月石垣島では、駐屯地の造成工事が始まり、さらに種子島―馬毛島では、日米共同基地化の動きが強まっています。特に、この3月石垣島駐屯地着工、10月宮古島・保良ミサイル弾薬庫着工は、いよいよこの地域のミサイル基地建設=琉球弧ミサイル要塞化への、重大な段階がきていることを現しています。

宮古島・石垣島の自衛隊配備を止めよう!東京集会

 しかし、この厳しい局面の中でも石垣島では、多くの人々の住民投票を求める運動とそれを拒否する市当局に対する裁判が始まり、宮古島ではミサイル弾薬庫建設を阻む地域住民の抵抗が連日、工事現場で行われています。

 これら先島―南西諸島へのミサイル部隊配備―ミサイル戦場化の動きは、メディアの報道自粛の中で、全国の市民に事実自体が伝わっていません。そして、政府・自衛隊は、それを奇貨として、先島・奄美・種子島だけでなく、沖縄島への地対艦ミサイル部隊配備、陸海空自衛隊の増強を一段と進めています。

 しかも自衛隊は、2025年までに、現在の南西諸島への対艦・対空ミサイル部隊配備に加え、「島嶼防衛用高速滑空弾部隊・2個高速滑空弾大隊」の南西諸島配備も決定しています(2018年防衛計画大綱)。南西諸島を「ミサイル戦争の実験場」にしようとしているのです。

沖縄での警視庁機動隊の暴挙
辺野古新基地建設に抵抗する沖縄県民

 辺野古新基地の建設と沖縄全島の「日米共同基地化」も、その一環です。昨年暴露された2012年統合幕僚監部の「動的防衛協力」においては、全沖縄米軍基地の日米共同使用が実際に計画されていることが明らかになりました。

 私たちは、このような辺野古新基地を阻む世論の広がりとともに、現在、凄まじい勢いで進行する自衛隊の先島―南西諸島配備を阻む、大きな世論が求められていると思います。

 2018年『琉球新報』のインタビューで岩屋防衛大臣(当時)は、「南西諸島は日本防衛の最前線」と言明(2018/11/11)。まさしく政府・自衛隊は、10万人以上の先島住民の犠牲の上に、再び沖縄―南西諸島を戦場とする「対中国の島嶼戦争=海峡戦争」を構えているのです。

 宮古島・保良、石垣島・平得大俣で建設予定の、破壊力の凄まじいミサイル弾薬庫建設こそ、この住民の命を軽んずる日本軍以来の軍隊の横暴に他なりません(両地域とも住宅地の約200㍍にミサイル弾薬庫設置)

石垣島
石垣島を再び軍靴で汚すな

 沖縄は、かつて非武装の島でした。1944年日本軍の沖縄上陸以前、軍事基地はもとより一兵たりとも軍隊は存在しません。与那国・石垣は、戦後完全に「非武の島」。自衛隊は、今この地域を「防衛の空白地帯」とし軍事化を進めようとしますが、戦後74年間非武装の島に、軍隊は必要ありません。

 この沖縄(奄美)の再戦場化という凄まじい事態に、私たち「本土」の市民は、自分たちの生存に関わる問題として捉え、ともにこの地域の軍事化を阻む世論を創りだすべきだと思います。

 どうぞ、先島―南西諸島の人々の平和を求める声に応える、全国の良識ある人々への「非武装を求める共同声明」へのご賛同をお願い致します。
2019年12月1日

南西諸島に展開する自衛隊

*共同声明発起人(敬称略・アイウエオ順)

蟻塚亮二(精神科医)、石川逸子(詩人)、
岩崎眞美子(フリーランスライター)、植松青児(雑誌編集者)、
石原真樹(ジャーナリスト)、大内要三(ジャーナリスト)、
大竹秀子(Stand With Okinawa NYコーディネイター)、
川口真由美(シンガーソングライター)、木村紅美(作家)、
栗原佳子(ジャーナリスト)、小西 誠(軍事ジャーナリスト)、
坂手洋二(劇作家・演出家)、坂内宗男(キリスト者政治連盟委員長)、
阪上 武(沖縄と千葉を結ぶ会)、佐藤 泉(青山学院大学教員)、
新藤健一(フォトジャーナリスト)、丹下紘希(人間/映像作家)、
出口綾子(編集者)、DELI(松戸市議会議員・ラッパー)、
豊島耕一(佐賀大学名誉教授)、
富田英司(「静岡・沖縄を語る会」共同代表)、
辻村千尋(自然保護アナリスト)、永田浩三(ジャーナリスト)、
中川 敬(ソウル・フラワー・ユニオン)、浜野佐知(映画監督)、
平山基生(日本沖縄から米軍基地をなくす草の根運動共同代表)、
彦坂諦(無銘作家)、福島みずほ (参議院議員)、
増田都子(元社会科教師)、増田 薫(松戸市議会議員)、
森 正孝(戦争をさせない1000人委員会静岡・共同代表)、
森口 豁(フリージャーナリスト)、森口ゆうな(高江の森を守り隊)、
よしむらしゅういち(自営業)

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行動予定

10月
7
18:30 「私たちは戦争を許さない 安保法... @ 日本教育会館
「私たちは戦争を許さない 安保法... @ 日本教育会館
10月 7 @ 18:30
「私たちは戦争を許さない 安保法制の憲法違反を訴える」市民大集会 @ 日本教育会館 | 千代田区 | 東京都 | 日本
■ 2020年7月9日(木)(延期)  日時:2020年10月7日(水)18:30~ ■ 会場:日本教育会館  〒101-0003 東京都千代田区一ツ橋2-6-2  都営新宿線・東京メトロ半蔵門線神保町駅(A1出口)下車徒歩3分  都営三田線神保町駅(A1出口)下車徒歩5分  https://www.jec.or.jp/access.html ■ 内容(予定):  主催者挨拶:寺井一弘(安保法制違憲訴訟全国ネットワーク代表)  基調講演:又坂常人(信州大学名誉教授)「安保法制違憲訴訟の歴史的意義」  特別報告:伊藤真(安保法制違憲訴訟の会・東京共同代表)「違憲訴訟の現状と課題」  リレートーク:宮崎礼壹(れいいち)(元内閣法制局長官)/飯島滋明(名古屋学院大学教授)/新井 章(弁護士)/半田 滋(東京新聞論説委員)/市民代表:全国弁護団からの報告(群馬、横浜、女の会、釧路、山口等)  メッセージ:山田洋次(映画監督)/青井未帆(学習院大学大学院教授)(オーストラリアから) ■ 参加費¥500 ■ 予約:チケットぴあPコード:645395 ■ 主催:安保法制違憲訴訟全国ネットワーク ■ 協賛:戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会 ■ 連絡:安保法制違憲訴訟の会  〒150-0031 東京都渋谷区桜丘町17-6 渋谷協栄ビル6階  Tel 03-3780-1260 E-mail office@anpoiken.jp)  http://anpoiken.jp/

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