第4次再改造内閣が発足
「日本会議」中軸の改憲-戦争国家へのシフト

安倍第4次再改造内閣が発足

安倍政権をやめさせなければこの国に未来はない!
改憲、辺野古強行、地域・生活破壊の布陣

 9月11日、第4次安倍再改造内閣と自民党新執行部が発足した。その顔ぶれを見ると、安倍政権を支えてきた麻生副総理兼財務金融相・菅官房長官・二階幹事長・岸田政調会長など政権と自民党の中枢を維持したうえで、20名の新閣僚のうち12名と党中枢に下村選対委員長、稲田幹事長代行など「日本会議」議連幹部を登用されている。

 ここから透けて見える安倍首相の狙いは、2020年中の新憲法施行という当初の目論見が破綻する中で、自ら内閣改造後の記者会見で「憲法改正は自民党結党以来の悲願として必ずやり遂げる」と語ったように、ここで何が何でも安倍の総裁任期中に憲法改正を実現するための背水の布陣と言える。

 そして、強硬姿勢が顕著な河野元外相を防衛相に据えたことは、辺野古新基地建設強行の強い意志の表れであり、離島住民が反対する南西諸島への自衛隊配備強行、イージス・アショア配備強行、最新鋭ステルス戦闘機F35Bなど米国武器の「爆買い」などに見る戦争国家への軍拡路線強行の布陣でもある。また、安倍の思惑どうりにメデイアが飛びついた38歳の小泉環境相の登用は、迫る総選挙をにらんだ政権浮揚のためである。

東アジアで孤立深め、矛盾激化と破綻は必至

安倍の韓国敵視政策に抗議する韓国民衆

 しかし、戦後最大の長期政権を誇り、9条改憲による戦後の「平和憲法体制」打破と民族排外主義・歴史修正主義の煽動で、「帝国日本」の復権を自らのミッションとしてきた安倍政権だが、内外情勢の危機が安倍政権の矛盾を突き動かし行く手を阻んでいる。

 この間、「米中貿易経済戦争」や英国のEU(欧州共同体)からの離脱問題が世界経済を危機的に揺さぶっており、韓国、香港、台湾など東アジア民衆の闘いが東アジアの冷戦構造の崩壊と米日韓安保同盟を軸とした東アジアの安保構造の瓦解と歴史的転換を促進している。その具体的現れが、韓国のロウソク革命が誕生させたムン・ジェイン政府による、安倍政権の輸出規制強化が「両国間の安保協力環境に重大な変化をもたらした」ことを理由とする日本との「GSOMIA(軍事情報包括保護協定)」破棄の決定である。

 これらの事態の進行は、安倍政権の歴史修正主義と「米国第一」の外交政策の破綻と東アジアにおける孤立を浮きぼりにし、国内での消費税10%増税強行の経済的混乱とともに、安倍政権の大企業優遇と社会保障と年金制度、生活破壊の実態をより可視化させ、政権からの人心の離反と政権基盤の足元をこれまでに増して掘り崩していくに違いない。

 ウソと民意無視の安倍政権の「終わりの始まり」は最終章へ向かって新たな段階を迎えつつある。

日米貿易協定「合意」の国会批准を許すな!

日本よ次はお前だ「日米貿易協議」

 10月4日には臨時国会が開会する。問題山積だが、9月25日の日米首脳会談での貿易交渉の「合意」の国会批准が議題に上る。トランプ米大統領の「日米安保」を逆手に取った脅しに安倍政権が屈した一方的譲歩の「合意」内容に触れておかねばならない。

 「合意」の具体的中身は、日本が牛肉、豚肉などの米国畜産物の関税を大幅に引き下げる一方で、米国の自動車・自動車部品の関税を先送りし、別枠で米国産トウモロコシの大量輸入を約束するなどの一方的譲歩となっていることである。その本質は、米国の農業団体代表を首脳会談に同席させたトランプ大統領が「米国の農家にとって巨大な勝利」と述べたことに全ては象徴されている。

 安倍首相は、「この合意は日米双方ウインウインの合意」であり、「全ての日本国民に利益をもたらす」と嘘ぶき言い放っている。が米ホワイトハウスは「日本は米国産農産物の輸入で70億ドル規模の市場を開放した」と発表し、さらには近い将来、金融、保険、為替をはじめあらゆる分野で日本に譲歩を迫ることも公言している。

 これは日本の農業、畜産業をはじめ地域の経済への打撃、ひいては日本の経済主権を脅かす重大な問題である。臨時国会において、改憲問題は言うに及ばず、消費税10%引き上げに対する反対とともに、この日米貿易協定「合意」の国会批准を許してはならない。

安倍政権をやめさせなければこの国に未来はない!
韓国・東アジア民衆と沖縄の闘いを結ぶ民衆運動の発展を!

安倍の誤算

 安倍政権が今秋にでも解散・総選挙に打って出てくるのではないかという見方が一部に浮上している。来年には、予算審議と夏の東京オリンピックを抱え、今秋に総選挙をやらねば「五輪後」とならざるを得ない。安倍政権としては、野党の選挙準備が整わず、消費税増税後の生活破壊の実感が政権への怒りと怨嗟の声と行動に変わらないうちに選挙を行う方が有利という見方である。天皇代替わりの10・22―即位礼正殿の儀、11・14大嘗祭の一連の皇室行事への祝賀を政権浮揚に悪用する可能性は言うまでもない。

 いずれにせよ、肝心なことは、東アジアの安保構造の瓦解と歴史的転換に向かう激動の只中で、安倍政権の改憲・戦争国家への矛盾と急所を揺さぶり続けている韓国・朝鮮半島、沖縄、香港の民衆との連帯と闘いを強め発展させることである。その中で、日本各地に拡がりはじめている労働者・市民の関西生コン労組への「国策弾圧」に対する抗議と反撃の闘いを発展させ、安倍政権打倒への共同の布陣として行くことが、決定的に重要な局面である。安倍政権を止めさせなければこの国に未来はない!安倍政権打倒へ!
(10月1日記 A)

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