参議院選挙結果について考える
人間らしい新たな社会の構想を示し、政治への希望を取り戻せ

シリーズ参院選結果について考える

人が人らしく生きられる新たな社会への理念と
オルタナテイヴ構想を示し、政治への希望を取り戻す時だ!
(東京・Aより)

自公改憲勢力「3分の2」割りこむ

安倍の誤算

 7月参院選の結果に見る特徴は、第1に、自民・公明・維新の改憲勢力が改憲発議に必要な「3分の2」議席を割りこんだことである。
 自民党単独で見れば、改選議席67を9議席減らし非改選議席と合わせも単独過半数を下回り、公明党との連立によってしか政権を維持できない。

 しかし、選挙直後に安倍首相が「国民民主」の中の改憲派に秋波を送ったように、「3分の2」を割ったとはいえ、改憲勢力は160議席を保っており、「3分の2」に必要な4議席ぐらいは何とでもなり、依然として安倍改憲の野望を完全に打ち砕いているわけではない。

沖縄タカラ候補圧勝
1人区の野党統一候補が10議席獲得

秋田・宮城などでの「勝利の方程式」に学ぼう

タカラ候補6万票差をつけて圧勝
辺野古No!沖縄の民意を4たび示す
タカラ候補が自公に6万票差をつけて圧勝
辺野古新基地No!沖縄の民意を4たび示す

 第2に、全国32の1人区での野党統一候補が、沖縄をはじめ10の選挙区で6年前の野党2議席から10議席を獲得し次の衆院選への橋頭堡を築いた。
 特に重要なのは、岩手、山形、新潟、長野、沖縄に続いて、秋田、宮城、滋賀、愛媛、大分の勝利は、秋田でのイージス反対や宮城の「TPP」反対に象徴されるように県民挙げての安倍政権の防衛・農業・原発政策に反対し怒った大衆的運動の拡がりを基礎に野党統一候補が自民党現職を倒して勝利した事である。

 ここには、玉城知事を誕生させ、今次のタカラ議員圧勝に至る「辺野古阻止の県民の諦めない不屈の運動とオール沖縄」に象徴された「勝利の方程式」が、これら地域で安倍自公に対抗する政治的受け皿へ展望としてつくり出されていることを意味する。これを教訓として学び広げていくべきである。

重度障害者2名を国会に送りだした「れいわ」の躍進

薔薇マーク運動候補者・山本太郎さん

 第3は、今回初めて議席を獲得した新党「れいわ新選組」の躍進である。
 次項にのべるように、投票率が今回ついに50%を割り48・8%にまで低下し、安倍政治への絶望-既成政党政治への嫌気が拡がる中で、新自由主義による弱肉強食を当然とするような貧困と格差、差別の蔓延する社会に重度障害者2名を比例の特定枠にして国会に送りだした「れいわ」の挑戦が、いわゆるロストゼネレイション世代と言われる非正規の若い世代の「新しい政治」への関心と期待を呼び、旋風を巻き起こしたことは注目すべきである。

 ちなみに、「れいわ」の比例区得票数は228万票で、他方で民主党系・共産党系・社民党の比例区得票数が今回の選挙で合計342万票減少と報告されており、この減少の大半以上が「れいわ」に票が移動したと考えられる。

50%を割った投票率
議会制民主主義と既成政党政治の危機をどう考えるか

2019参院選の投票率
集計出典:毎日新聞

 第4は、最も深刻な問題は、今回の投票率が48・8%で50%を割り、1995年の44・5%に次ぐ、戦後2番目の低さとなったことである。
 これは候補者全ての得票の合計を棄権が上回ったことになる。安倍首相は選挙後「国民の皆さまから力強い信認を頂いた」と胸を張ったが、自民党の棄権者を含む有権者全体に対する絶対得票率は2割を切っているのだ。

 この低投票率の原因は、沖縄に象徴されたように民意に向き合おうとせず強権政治を行ってきた安倍政権6年半の暴政への失望と諦めにあり、それに代わる政党への期待も持てないという意味で、自民党のみならず、与党・野党の区別なく、この国の代議制民主主義の基盤を掘り崩す深刻な事態で、民主主義そのものの危機である。

 そうした意味において、低得票率の問題は、資本主義の終焉とその危機が一層深刻なものとして進行しており、その政治的現れでもある戦後の議会制民主主義と既成政党政治の腐敗と衰退をあらわにしたと言える。

人が人らしく生きられる社会への希望を示す
新しい政治、新しい社会ヴィジョン・構想を

ソウル キャンドル革命
韓国・ローソク革命

 議会制民主主義と既成政党政治の腐敗と衰退は、それはそれで、終焉を迎えつつある資本主義の労働者民衆への階級的・政治的支配の危機、資本の独裁の危機の政治的現れでもある。

 だからこそ、沖縄の辺野古新基地建設強行や関生労組への「共謀罪適用」大弾圧に見るように、なりふり構わず地域自治も憲法も民主主義も無きが如くに強権を振りかざしてその独裁を維持するしかないところに、追い込められている。

 問われているのは、韓国の「ローソク革命」が数百万のデモと大衆行動の草の根からの直接民主主義で文政権を誕生させたことに示したように、理念と新しい社会創造のオルタナテイブ構想を示した対抗運動と政治勢力形成の課題である。
 それは、朝鮮半島で、香港で、台湾で始まっている。韓国・東アジア民衆と連帯し、改憲と戦争、排外主義へ暴走する安倍政権を打倒しよう!
(8月20日記,東京・A)

※編集部では、今回に引き続き「参議院選挙の結果を考える」皆様の意見や投稿を募集しています。

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10月
31
13:30 “他者への想像力”を~日韓の歴史認... @ オンライン
“他者への想像力”を~日韓の歴史認... @ オンライン
10月 31 @ 13:30 – 16:00
“他者への想像力”を~日韓の歴史認識をめぐる問題にジャーナリストと共に目を向けて @ オンライン
【同時通訳付き Web開催】 SJFアドボカシーカフェ第67回 “他者への想像力”を ~日韓の歴史認識をめぐる問題にジャーナリストと共に目を向けて~  組織ジャーナリズム・メディアの報道に接する日々において、政権に対する「忖度」やフェイクニュースの横行など目を覆うばかりの状況に不信感や危機感が高まっています。  長年メディアの中で活動をしてきたベテラン(?)のおじさん・おばさんたちも危機感を共有してきました。そこから、ジャーナリストを目指す若い人たちに「権力を監視し、市民の側に立つ」という姿勢を育んでもらおうと、「ジャーナリストを目指す日韓学生フォーラム」の活動が3年前から始まりました。  なぜ「日韓」なのか。日韓の間には、従軍慰安婦や徴用工の人たちのこと、強制労働など、今も「歴史認識」をめぐる問題が横たわっています。その解決のためには、まずお互いが相手を学び、理解していくことが必要です。その行為は、ジャーナリストにとって大切な“他者への想像力”に思いを寄せることにもつながります。  ジャーナリストが日々伝える「今」の一つひとつは、「過去」つまり歴史を背負っています。そこに目を向けられるようなジャーナリストが日本で、韓国でニュースを発信していければ、今のメディアは少しずつ変わっていけるのではないか。そんな日韓学生フォーラムの試みをもとに、日韓の皆さんと歴史認識を共有する道を探っていければと思います。 ゲスト 〇植村隆さん:  1958年、高知県生まれ。早稲田大学政経学部卒、82年、朝日新聞社入社。大阪社会部記者などを経て、テヘラン、ソウル特派員。北海道報道部次長や外報部次長などを経て、北京特派員、函館支局長など。2014年、早期退職。17年秋に「ジャーナリストを目指す日韓学生フォーラム」をジャーナリスト仲間たちと立ち上げる。また現在まで、16年より韓国カトリック大学客員教授、18年より週刊金曜日発行人兼社長、19年6月から「金曜ジャーナリズム塾」塾長も務める。 〇西嶋真司さん:  1957年生まれ、早稲田大学卒。81年に「RKB毎日放送」入社。記者として報道部に配属され、91~94年にJNNソウル特派員。2000年に制作部に異動し、ドキュメンタリー番組を制作。18年に退社し、映像制作会社「ドキュメント・アジア」を設立。ドキュメンタリー映画の代表作に『抗い 記録作家 林えいだい』。現在は元朝日新聞の植村隆記者のバッシング問題をテーマにした映画『標的』を制作中。 〇「ジャーナリストを目指す日韓学生フォーラム」に参加し、現在メディアで働く記者や学生も出演します。 詳細 ●日時: 2020年10月31日(土)  13:30~16:00 ※受付時間13:00~13:25 ●会場: オンライン開催 ★オンライン会議システム・Zoom(言語通訳機能付き)を使用します。スマホやPC等の端末から参加いただけます。参加方法の詳細は、お申込みくださった方に10月26日までにメールいたします。 ★グループ対話セッション(逐語通訳付き)や、ゲストとの対話も行う予定です。聞くだけの参加も可能ですが、この対話の場を一緒につくれるよう、お声を出していただけましたら幸いです。参加者さまのお顔は写らないよう初めはこちらで設定いたしますが、グループ対話中は、自主的にお顔を写していただけます。 ●参加費: 無料  ※通信料は参加者さまのご負担となります。 ●お申込みフォーム: https://socialjustice.jp/20201031.html ★先着50名様。完全事前登録制(上記フォームからのみの受け付けとなります)。 ★締め切りは【10月25日】、または【定員に達した時点】の早い方とさせてください。 ●イベントホームページ: http://socialjustice.jp/p/20201031/ ★同時通訳(日本語・韓国語)をいたします。 ★韓国語でのご案内ページ http://socialjustice.jp/p/ko20201031/ もございます。オンライン開催のため韓国など海外からの参加も容易です。もしお知り合いで韓国語でのご案内の方がよろしい方がいらっしゃいましたら、こちらのリンクを広めていただけましたら幸甚です。 ― 助成: オープン・ソサエティ財団/JANICグローバル共生ファンド ― ■主催・お問い合わせ先: 認定NPO法人まちぽっと ソーシャル・ジャスティス基金(SJF) メール: info@socialjustice.jp
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