労働学校・アソシエ活動報告
20歳代の編集チームによる出版プロジェクト

月歩双書・出版プロジェクト

 大阪労働学校アソシエを中心に集う20代の編集者チームが、フェミニズムの主要なテーマでもある「からだ」に焦点を当てた本をつくります。皆が持つ共感や違和感について識者や現場で活動する人々、若い方々と共に考える本になります。ぜひ本書の出版をご支援ください。(「月歩」編集部

20代の編集チームによる出版プロジェクト

 私たちは、社会評論社から「月歩双書」というシリーズを刊行している20代の編集者による独立した編集チームです。私たちが生きる社会や制度、思想、そして生き方について考えるウェブサイトを製作しています。

 2019年10月には、創刊号として28歳の編著者・齋藤隼飛による『プラットフォーム新時代 ブロックチェーンか、協同組合か』を刊行しました。社会評論社から発売され、Amazonでは「情報社会」の新着ランキング1位を獲得、全国の書店の店頭で販売されています。12月には明治大学で出版記念イベントを開催し、65名の参加者が集いました。

労働学校アソシエ・ プラットフォーム新時代発表会にて

明治大学・「プラットフォーム新時代」出版記念発表会(昨年12月)

 第2号となる次号では、25歳の編著者・井上彼方によるフェミニズムをテーマにした特集を企画しています。若い編集者たちの感性で、運動や仕事の現場で日々をいきる方々、世界と向き合いリサーチを続ける識者の方々からの声を集めます。少しでも多くの方の共感と違和感を言葉にできるような素敵な本をつくります。

・編著者と筆者について
井上彼方
1994年生まれ。SFウェブメディア VG+(バゴプラ)に書評等を掲載。趣味は読書、写真撮影、猫と遊ぶこと。初めて読んだフェミニズムの本はジュディス・バトラーの『ジェンダー・トラブル』。

今回、筆者には今現在フェミニズムの活動や研究に取り組んでいる方々に集まっていただきます。特に、現役で活動され、実際に直面している事柄から問題提起を行い、広く発信されている方が中心の構成になります。

「からだ」について考えるフェミニズムの本を出版したい

 今回出版する本では、フェミニズムのオーソドックスなテーマの一つでもある「からだ」に焦点を当てます。「“私のからだは私のもの”なはずなのに、実際はそうじゃないよね」ということ、「じゃあどうしたら私のものにしたり、思い通りにならないなりに折り合いをつけながら生きていけるのだろう」ということを、様々な立場の人の声を通して考えていきます。

 多くの人が一度は考える「私のからだ」について、様々な角度から考えるために、識者や現場で活動する人々、若い方々の声を集めた書籍にする予定です。フェミニズムがより多くの人の力になれるように、トランスジェンダーの人々やセックスワーカーの人々、それ以外の多くの人々にとっても意義のある内容を目指しています。

 前回刊行したものと同じく全160ページで制作し、全国の書店に並びます。

○予定している内容
・トランスジェンダーとフェミニズムについて
・セックスワーカーが直面する「私のものじゃなさ」について
・ファッションを通して自分のからだに肯定感が持てるようになること
・若い人たちが日々をどうやって生きているのか
・表象において、被写体が主体性を発揮するとはどういうことか

プロジェクトのスケジュール
3月〜7月:原稿集め(既に取り組んでおり、順調に進んでいます)
8月:最終校正を行い、出版社(社会評論社)へ入稿。
9月〜10月:宣伝期間、組版後のチェック。Amazonに掲載。
11月:刊行、書籍が書店に並ぶ。
12月:刊行記念イベントを開催、出張講座実施。

クラウドファンディングに取り組んだ理由

 今回クラウドファンディングで資金を集めました。理由は、筆者の方々にしっかり謝礼をお支払いすることと、筆者と直接会ってお話するなどクオリティを高めていくための経費を確保したいと考えたからです。

 高い目標を掲げながら、誰かを踏み台にしてそれを達成するようなプロジェクトや、少数の人たちが勝手に作り上げるプロジェクトではなく、それを求める皆の力で実現するプロジェクトにしたいと思っています。

 社会評論社とは新書を刊行する契約を結んでいるため、本の発行は確実に行います。既に一部の執筆者・取材協力者の方々からは、この本づくりへの参加について承諾をいただいています。ご支援いただいた方にはこの秋(11月ごろ)に確実にお手元に書籍が届きます。

注)クラウドファンディングとは、群衆と資金調達を組み合わせた造語であり、不特定多数の人に通常インターネット経由で公募し、他の人々や組織に財源の提供や協力などを行うことを意味する。ソーシャルファンディングとも呼ばれ、日本語では「クラファン」と略されることもある。 ウィキペディア

想定されるリスクとチャレンジ

 私たち「月歩」編集部は、社会評論社から本を出版していますが、本の製作費は自費でまかなっています。収益は編集部が手売りで書籍を販売した分のみとなっているため、メンバーが他の仕事で得たお金を出版事業に回しています。

 私たちのプロジェクトは、収益を目的としているのではなく、若い人の手で、自由で柔軟な発想で取り組むことのできる出版文化を継続していくことを目的としています。そのため、出版は責任を持って実行しますが、資金が十分に集まらなかった場合は、秋の発行を遅らせたり、予定している内容を変更したりする可能性があります。

最後に

 これまでも多くの人がよりどころとしてきたフェミニズム。
 2019年にはフェミニズムの本もたくさん出版され、フェミニズムやジェンダーをめぐる議論が活発に行われました。そんな今だからこそ、フェミニズムが持っている可能性ってなんなのかということを、少しでも多くの方の声に耳を澄ませながら探っていく本にしたいと思っています。

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