
――関生支部第57回大会の報を聞き衝撃を受けました。直接にお話を聞かねばと思いました。第57回定期大会の状況をお教えください。
武 10月10日、午前9時からの定期大会は、恒例のインターナショナルの歌で始まり、この後、執行委員長の私の挨拶ということになりました。
「委員長挨拶」文書を全代議員に配布
私の執行委員長の挨拶では、「委員長挨拶」文を50部ほど準備して持って行っていたのです。この間の状況からして、これを委員長挨拶の前に配ってしまうと、挨拶そのものが阻止されるのではないかと思いましてね。挨拶に立った時にこの5枚ほどの挨拶原稿を全員に配って、「よく読んでいただいた方が良いかと思うので、これから配ります」と言って配らせたのですが、誰も手伝う人がいませんので単独で配り、来賓にも全部お配りしました。
それから私は、この「挨拶」原稿に入る前に、「本日の大会に、運動方針案、年度の会計報告が出ておりますが、これは執行委員会で全く議論をしていません。執行委員会に資料すら出されていない。 さらに予算案、大事な1年間の歳出と収入の如何についても議論しなければならないのに、執行委員会で討議は言うに及ばず、資料すら出されていない。 執行委員長の私すらそれを見ていないのです。「この状態こそ、現在の関生支部の異常性を明白にしています」と、最初に切り出しました。
その後、本大会で全代議員に向かって初めて、今の関生支部の特にこの1年間のひどい行状について、簡単に一言でいえば、「関生を語る資格のない者が関生を乗っ取っている」事態について「委員長挨拶」の文面に沿って、話しました。
挨拶途中で中断され数人に囲まれ会場から排除される
その文書を私が読み上げ、3ページちょっと終わった段階で、特に支部幹部が私利私欲を追求しているという部分に入ると、「委員長!そういうのはやめてください」 と議長が私の挨拶の中断を求め、数人の者が私を取り囲み、さらにはマイクのスイッチまで切って私に発言を続けさせないようにしたわけです。
私は、「私の挨拶に不満があったり、疑問があったりすれば、挨拶の後にちゃんと意見を言うのは理解できるけれども、途中でこのようなことをするのはとんでもない仕打ちではないか」と言って、話を続けました。しかし、それは無視し、私が配布した「委員長挨拶」文書を「回収!」と言って、代議員から取り上げて回収し、集団で取り囲んで、話を続ける私を会場から追い出すという暴挙に出たのです。
その時、顔はわかりませんでしたが、代議員席の後ろの方から「委員長に最後まで挨拶させろ!」の声が上がったのが聞こえました。これが残念ながら現在の関生支部そのものを表してるわけです。
――信じられないようなことですが、関生支部に何が起こったのですか。
武 まず第一には権力弾圧が背景にはあるのですが、この56年間、この関生の歴史に権力弾圧はいつの時代にもあり、我々は厳しい試練を受けてきたわけですが、こんなに無茶苦茶になるというのは今回が初めてです。多分これは私が1年8か月振りに保釈された直後の7月3日の中央委員会の様子をテープに取り、広域協組に持って行って、「委員長を落とすから、道を開けてください」とお願いに行ったというのが明らかになっていますが、権力からやられたらやり返すと言う関生支部の魂が完全に抜けてしまっているわけです。
お渡しした2つの文書(「声明」と「委員長挨拶」)に詳しく述べましたが、要するに闘っている当の相手に頭を下げて、隷属的な道を求めて、それで何とか自分たちの生活を確保するという魂胆でしょう。しかもその場合、今までの仲間たちの闘いで蓄積してきた財産があり、その財産を全部切り売りして、自分たちの専従費に使い、全部切り売りが終わった段階では、これはもう一生懸命頑張ったけれども止むなしということで、全く責任を取らずにこの関西生コン支部そのものを潰してしまおうと言うことで、結局、権力の「関生潰し」の片棒を担いだものではないかと私は思います。
―――耳を疑うような衝撃的なお話ですが、なぜもっと早い段階でそのことを暴露されなかったのですか。
武 私は今まで耐えてきた。つまり「外部にこの状況を口外しない」との関生支部の執行委員会の取り決めを守ってきたのです。
また、本年6月頃までは、何とか彼らがこの事態の本質に気がついてくれるのではと思い、その都度意見を言ってきましたが、聞く耳を持ちませんでした。それで、この大会にあたって、委員長に立候補しない私の思いを、初めて代議員の皆さんに執行委員長の責任として話さねばと思い、「委員長挨拶」の文書にして話したということです。
私はこんなレベルの幹部しか育てられなかったという、私の指導についても恥ずかしく思い、反省をしています。が、これは反省で済むような話ではありません。本当の反省とは、腐り切ったこの幹部たちを追放してまともな関西生コン支部を作り直すこと、これが私の反省であり、答えであります。
―――あまりに愚直すぎるように思い、またそこに武さんの関生支部への深い愛情と委員長としての自責の念を聴く思いがします。最後に、何か。
武 「声明」に書きましたが、私自身の至らなさを恥じ、反省し、これまで関生支部を支えていただいている、多くの皆様に心からお詫びしなければなりません。そして、このことが世の中に出る頃は、重要な総選挙の真っ只中であろうと思いますが、この関生支部への権力弾圧・組合つぶし攻撃は、貧困、格差、生存の危機に苦しむ労働者民衆の怒りがまともな労働組合に結集して燃え上がるのを先制的潰す攻撃であることをも見据え、自公政権打倒、政権交代へ、野党候補の勝利へ全力を挙げて闘うことをお誓いしたいと思います。
――ありがとうございました。
※10月10日夕、コモンズ編集部「関西」にて収録