
沖縄2区新人の新垣邦男さん(左)と前職の照屋寛徳さん
衆院選沖縄の小選挙区では、沖縄1区は共産前職の赤嶺政賢氏(れいわ推薦)、2区は社民新人の新垣邦男氏、3区は自民新人の島尻安伊子氏(公明推薦)、4区は自民前職の西銘恒三郎氏(公明推薦)が当選した。自民が前回の2017年衆院選から1議席増やし、「オール沖縄」との勢力図が2対2で同数になった。
今回の衆院選は、新型コロナウイルスの対策と、感染拡大の長期化で落ち込んだ経済の立て直しなど全国共通の課題に加え、新たな沖縄振興計画のあり方や名護市辺野古で進む埋め立て工事の是非など、これまでよりも争点が多様化した。県内の投票率は54・9%で、前回56・38%を1・48ポイント下回った。
1区は、共産前職の赤嶺氏が自民前職の国場幸之助氏(公明推薦)と無所属前職の下地幹郎氏との三つどもえを制し、8期目を決めた。
2区は社民新人の新垣氏が自民前職の宮崎政久氏(公明推薦)、維新新人の山川泰博氏、NHK党新人の中村幸也氏の3人を引き離し、衆院で全国唯一の社民議席を守った。
19年4月の補欠選挙と同じ顔触れとなった3区は、自民新人の元参院議員で元沖縄担当相の島尻氏が立民前職の屋良朝博氏に競り勝って、衆院初当選した。
4区は自民前職で現職の沖縄担当相の西銘氏が立民新人の金城徹氏を引き離し、6期目を決めた。
比例区では1区の国場氏、2区の宮崎氏は比例代表九州ブロックで復活当選。同比例代表九州ブロックでは、公明党の金城泰邦氏が初当選した。公明の県内議席獲得は16年ぶり。
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◆「昨今の選挙戦ではSNSなどのインターネット媒体が一定の影響力を持つが、沖縄関係のSNSでは〝基地があるのが当たり前〟の環境で育った若者を中心に右傾化の様相が色濃くみられる。そしてそれが〝右〟だと思っておらず、むしろ〝リベラル〟だと思っている。『維新』をリベラルだと勘違いしている内地の若者のように」(琉球新報N)