主張】「戦争国家」へ!9条破壊する「閣議決定」糾弾!安倍自公政権打倒へ行動を

生命と平和な暮らしを危険にさらす「集団的自衛権行使」

「戦争国家」へ!9条破壊する「閣議決定」糾弾!

安倍自公政権打倒へ、行動を

安倍閲兵式

 安倍自公政権は7月1日、臨時閣議を開き、憲法解釈を変更し、戦後の歴代内閣が憲法上禁じてきた「集団的自衛権行使」容認を閣議決定した。

 「閣議決定」は、「わが国と密接な関係にある他国」に対して武力攻撃があった場合に「国民の生命、自由および幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険」があれば集団的自衛権行使は憲法上許されるという憲法解釈への転換によって「集団的自衛権行使」を容認している。
 つまり「集団的自衛権」の行使とは、安倍首相の言葉の上の嘘とペテンのレトリックに騙されずにその本意は何かと言えば、日米安保条約を結ぶ米軍の指揮下に自衛隊をおき、全世界でアメリカと共に武力をもって戦争することであり、殺し殺される戦場に自衛隊を派遣し、沖縄をはじめ列島に生きる「国民の生命や平和な暮らし」を危険にさらすということである。

 この「閣議決定」は、戦後69年、国権の発動たる戦争と武力の行使を永久に放棄することを定め、国の交戦権を認めないとした憲法9条の下に平和国家の道を歩んできた戦後日本の「国のかたち」を根本より覆し、「戦争国家」へ、その安全保障政策の大転換をはかるものである。ここに日米安保体制は「戦争同盟」に質的進化を遂げることになる。
 そして対外的には尖閣問題など歴史修正問題で高まる中国、韓国などとの東アジアの緊張激化の火に油を注ぐ危険な挑発と言える。

 わたしたちは、主権者たる国民不在のまま密室協議と「クーデター」的手法でなされた歴史的愚行としか言いようのないこの暴挙を、満腔の怒りをもって糾弾する。

立憲主義の破棄、違憲、無法の「閣議決定」

10512994474_29f37d049c この「閣議決定」の問題点はどこにあるか。
 「絶対に閣議決定をする。公明党切ってでも、内閣支持率が下がろうとも絶対にやる」。安倍首相が公明党の慎重姿勢に業を煮やし、集団的自衛権の行使容認の閣議決定を急ぐむき出しの姿勢を示したのが6月中旬であった。そこで連立政権から離脱できない公明党首脳部は,「限定を加えた行使容認」へ密かに舵を切った。その後の与党協議が二転三転し、その内容がまるで言葉遊びのようなものになったのも、結論ありきで公明党の合意できる表現を探すためだったからである。だからその言葉遊びのような与党協議の細目に振りまわされては、この問題の本質は見えない。

 「閣議決定」の問題点はまず立憲主義の破棄にある。憲法99条には「天皇又は摂政および国務大臣、国会議員…は、この憲法を尊重し擁護する義務」があり、この義務を守るべき行政府が、憲法の上に立ち憲法解釈の変更を一片の「閣議決定」で決めたことにある。そして同時に憲法98条はこのような閣議決定を禁じている。つまり「憲法は、国の最高法規であって、その条項に反する法律、命令、詔勅および国務に関するその他行為の全部又は一部は、その効力を有しない」と。よって「集団的自衛権行使」容認の「閣議決定」は憲法違反であり、効力を有しない。安倍自公政権は、直ちにこの違憲・無法の「閣議決定」を撤回すべきである。

自衛隊の「国軍」化 許さない自衛隊員を殺し殺される戦場に派遣していいのか

安倍のおもちゃ 次に自衛隊の「国軍」化に関わる問題である。この7月1日は自衛隊発足60年の節目に当たる。安倍内閣がこの日に、「集団的自衛権行使」容認の「閣議決定」を強行したのは決して偶然ではない。

 戦後の自衛隊は平和憲法の下では、外敵と戦い、交戦権を行使する「普通の軍隊」ではない。この自衛隊を海外で武力行使できる普通の国の軍隊―「国軍」にするのが安倍首相の悲願である。憲法解釈の変更による「集団的自衛権行使」は、自衛隊員を殺し殺される戦場に派遣することになるが、安倍首相は自衛官の生死にかかわるリアルな問題について語らない。

 「自衛官人権ホットライン」の小西誠氏が、そのブログでこの安保政策の大転換によって命を懸けさせられる自衛官たちの立場から異議を申し立てている。その要旨を紹介すると。

 自衛官が、他の公務員などと決定的に異なるのは、その任務に「命を賭ける義務」(賭命義務)が課せられており、すべての自衛官は入隊時に〈〈宣誓〉〉を読み上げて、署名・捺印しなければならない。ところが現在、自衛官は「日本への直接・間接侵略からの防衛のため」にのみ、「賭命義務」のある宣誓をさせられている。今、安倍内閣が集団的自衛権行使を自衛隊の任務とするなら、安倍内閣は自衛隊の任務の改定と新たな「再宣誓」を求めるべきだが、安倍内閣にその覚悟はあるのか


と問うものである。そして自衛隊内にある人権侵害事件の多数の発生、「死にたい、辞めたい」という声が噴出している凄まじい非道の実態を、安倍政権は承知せずに集団的自衛権行使の「観念的論議」をしていると批判している。

 ここには自衛隊の「国軍化」への困難な現実が暴かれている。であればこそ今後の闘いで自衛官を国民の一員(一市民として)として、同じ人間として彼らを殺し殺される戦場に送り出すことを許さない闘いや自衛隊内外での活動が重要である。

沖縄と本土を結び安倍政権打倒の大きなうねりを!

ゲート前で資材搬入を阻む住民ら(7/26) 最後に「集団的自衛権行使」容認と一体で、安倍内閣が沖縄・辺野古新基地建設に向けた海底ボーリング調査と高江ヘリパッド工事を7月末にも同時着工しようとしていること。そして辺野古新基地建設に向けた米軍提供水域を拡大し、抗議行動を「海上犯罪」として「刑事特別法」を適用してでも県民・名護市民の民意を潰そうとしていることを忘れてはならない。

 6月28日、名護・ヘリ基地反対協主催で「海底ボーリング調査反対集会」が開かれ、海上抗議行動とともに、安倍政権への怒りも新たに「国家権力の横暴を看過することは、独裁政治と沖縄戦再現への道を追認することになり、これを断固拒否する」と決議した。沖縄では「集団的自衛権行使」により戦争になれば基地が集中する沖縄が真っ先に狙われると、沖縄戦の激しい地上戦を経験したが故の強い怒りと抗議の声が高まっている。

 こうして立憲主義と平和主義、民主主義を踏みにじる安倍政権の暴走・暴挙に、首相官邸前は万余の人々の抗議の声で包囲され、多くの世論調査では憲法解釈の変更により「集団的自衛権行使」容認への反対が多数となり、自治体の首長には慎重論がひろがり、全国で200余の市町村議会が「反対」の意見書や決議を挙げ、アジアや世界からの懸念の声も広がっている。
孤立し、自己矛盾を晒し、自ら墓穴を掘りつつあるのは安倍自公政権である。

 今、私たちは、戦争か平和かの歴史的分かれ道に立っている。

 安倍自公政権が、憲法の上位に行政権力を置き、権力を独占し戦争国家への道に突き進もうとするその始まりのところで、その野望を打ち砕くことができるかどうかの重要な局面である。
 「閣議決定」で終わりではない。年末の日米ガイドライン安保再改定作業を軸に、自衛隊法など今後10数本の法的整備が必要である。闘いはこれからである。
 安倍政権と対峙し「辺野古を止める」ため抵抗を強める沖縄と結びつき、力を合わせ、全国で安倍自公政権打倒のうねりをもっともっと大きくしよう!(7月1日記)

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