9・20 辺野古の浜を5500人が埋め尽くす「横暴許すな!」怒りの拳
- 2014/10/25
- 沖縄問題
9月20日、日米両政府が新基地建設のために埋め立てようとしている「命の海」を見渡し、米軍キャンプ・シュワブに隣接する辺野古の浜で、「みんなで行こう辺野古へ。止めよう新基地建設!9・20県民大会」が開かれた。キャンプ・シュワブゲート前で開かれた8月23日に続き2度目で前回の2300人を大幅に上回る約5500人が県内外から結集し、沖縄の民意を無視し、海上作業を強行する安倍政府に怒りの拳を突き上げた。
残暑の炎天下、沖縄の各地からバス70台、マイカーに分乗して、杖をついたお年寄りから幼い子供を連れた家族連れまでが会場へ長蛇の列をなし、みるみる浜を埋め尽くし、「新基地止めよう」と声を挙げた。
県内外からの支援に感謝(山城博治沖縄平和運動センター議長)
集会には、野党議員や名護市長、那覇市長、市民団体代表、学生代表らが登壇した。
「ミスターゲート前」と紹介され、連日連夜米軍キャンプ・シュワブゲート前で行動の先頭に立つ山城博治沖縄平和運動センター議長は、「この闘いは大きな力を持って広がっている」と述べ、その日に通行中の車から投げられた「支援カンパ」の例など県内外からの支援に感謝を述べた。
「政府の沖縄への構造的差別を打ち破る闘いに昇華
沖縄の自己決定権を勝ち取るためにも勝利を」(安次富浩ヘリ基地反対協共同代表)
また「ミスターテント村」と紹介され、「辺野古移設」が浮上して18年間、辺野古阻止の先頭に立ったきた安次富浩ヘリ基地反対協共同代表は、予想以上の結集に「この反対運動は完全に勝利できると断言できる」と述べ、スコットランド問題に触れて「辺野古の闘いは政府の沖縄への構造的差別を打ち破る闘いに昇華した。沖縄の自己決定権を勝ちとるためにも勝利しなければならない」と訴えた。
稲嶺名護市長「自信と誇りを持って阻止」
県内外から届いたジュゴン保護のメッセージを張り付けた大きな布をマントのように羽織って登壇した稲嶺進名護市長は、「ウチナーンチュは日本政府から差別を受けているが孤立していない、自信と誇りを持って辺野古を止めアイデンテイテイを示して行こう」と参加者を鼓舞した。そして「知事選出馬を表明した翁長那覇市長を当選させて、日米両政府にオール沖縄で反対していることを見せつけよう」と呼びかけ、会場から「そうだ!」「屈しないぞ!」など声が挙った。翁長雄志那覇市長(県知事候補)「心ひとつにオール沖縄で絶対阻止」
集会に参加した県内市町村長を代表して登壇した翁長雄志那覇市長(県知事選に出馬表明。現在、市長職を辞任)は、「この美しい海を埋め立てさせてはいけない。絶対に阻止しようと決意を固めている。」と力強く述べた。そして、「建白書」の普天間の県外国外への移設、県内移設反対、オスプレイ配備撤回を挙げて「県民の心を一つに、スクラム組んで実現させよう」と訴え、会場から挙がる大きな拍手が辺野古の海に広がった。 その後も、登壇者が口々に県知事選出馬を表明している翁長氏の支持を訴え、まるで県知事選への大衆的決起集会となった。まさに集会は、辺野古反対のうねりが沖縄の歴史の新しい1ページを開けることにもなる県知事選に向かって高まっていることを示すものとなった。
「辺野古、絶対に阻止」の翁長雄志候補の勝利のため、力を合わせよう!(I)
※編集部注―なお、10月9日には沖縄県庁包囲行動が予定されています。