第一線記者が見た日米「核」の闇 フクシマ原発事故 隠された真実

フクシマ原発事故 隠された真実


講演会「フクシマ原発事故・隠された真実」 市民レベルでの反原発運動が広がる大阪府箕面市で11月8日、報道現場にある第一線記者を講師に迎え「フクシマ原発事故・隠された真実」と題する講演会が、多くの市民を集めて開かれた。

■第一線記者が見た日米「核」の闇

 3・11以降、朝日新聞で連載された「プロメテウスの罠」報道に携わった前田基行氏(神奈川支局特別報道部)から、当時の掲載内容以外でも多くの事実が示され,わが国がなぜ「脱原発」が出来ないかの理由として、(1)原発で利益を得ようとする一派の産業政策上の問題(2)米国との同盟関係に響くと警戒する層の2つの存在が大きく立ちはだかっているとの重要な指摘があった。

 特に米国は世界の核を管理し続けたいとしていて、原子炉を米国技術のみで覆い、設計の肝心な所をブラックボックス化し機密にする事で同盟国の囲い込みと支配を秘密裡に運べると認識しそれらを多くの国際機関と共謀する「闇」的グループの存在。これらと原子力村との結ぶつきを注視すべきとの提起があり、集会では核兵器廃止と原発反対は同時に進めねばならないとの声が高まった。

■止まない放射線量絶望的フクシマ

 この前田基行記者が記事連載していた『プロメテウスの罠』。その中の「防護服の男」と題された内容にこれらシーンが出てくるとして、会場であらためて当時での問題点の根深さが指摘されたが、政府・自治体とも住民の命を一つとして留意した動きは無かったとのスクープの深刻な意味に、会場は静まった。

【参考記事】浪江町津島地区に住んでいた菅野(かんの)みずえさん(59)が、3月12日の夕方、自宅の前で防護服を着た二人の男を見つける。…中略…
 福島県は、事故翌日の3月12日早朝から、各地域の放射線量を計測している。同日午前9時、浪江町酒井地区で毎時15マイクロシーベルト、高瀬地区では14マイクロシーベルト。浪江町の2地点は、ほかの町と比べて、異常に高い数値を示した。1号機水素爆発の6時間以上も前で、近くには大勢の避難民がいた。3月12日早朝といえば、1号機があの水素爆発する前のことだ。その時点ですでに15μSv/hなどという恐怖の数値が観測されていた―重要なのは、この計測は国ではなく福島県が行っているということだ。
 文科省がサーベイカーを出して原発から北西20km地点に走ったのは3月15日夜のことだ。県はそれより3日も早く、1号機が水素爆発する前に、県内が大変な放射能汚染をしていることを自らの調査で知っていたのだ。
 それでも県は、原発の周辺自治体に何の指示も出さなかった。しかも、この、重大な放射能漏れを日本でいちばん早く察知していたであろうデータを隠してしまった。 これは未必の故意による殺人罪に匹敵する犯罪と言える。福島県は、県民の命を守るつもりがハナからなかった。

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