主張】戦争でなく、人が人らしく生きられる 共生・協同・連帯の道こそ希望!

敗戦から70年の節目に、新しい年のあいさつを送ります

安倍政権の戦争へ向けた憲法改悪許さず平和に向かって新しい時代を切り拓こう

戦争でなく、人が人らしく生きられる
共生・協同・連帯の道こそ希望!

辺野古阻止・沖縄の自己決定権確立へ 東アジアの民衆中心の平和構想を!

辺野古キャンプシュワブ前

1.歴史認識の問われる新年

 新年は、アジア太平洋侵略戦争における敗戦から70年を迎えます。
 年末に発足した第3次安倍政権は、この節目に、「戦後レジュームからの脱却」を掲げ、「集団的自衛権の行使」と「日米ガイドライン改定」関連法案を成立させ、平和憲法を投げ捨て、アメリカと共に再び「戦争のできる国家」へ、改憲(自民党結党以来の悲願である自主憲法制定)の歩みを一挙に加速させようとしています。
 私たちはこの歴史的節目にあたって、まず過去の侵略戦争を心から反省し、二度と愚かな戦争を行わないことを誓い、安倍政権の企みを頓挫させ、平和に向かって新しい時代の扉を開けようと呼びかけます。

侵略と植民地支配による犯罪に時効はない
マッカーサーとヒロヒト
 私たちは、南アフリカで発せられた「ダーバン宣言」(2001年)が「植民地支配は人道に反する犯罪である」としたこと、しかも国際的な人権法ではこの犯罪には時効がないことを想起します。
 資本主義列強が行ってきた文明の名による植民地支配・戦争・奴隷制などの人権侵害の野蛮の歴史を清算することは、民主主義発展のための絶対条件です。

 ですから靖国神社参拝、従軍慰安婦、沖縄での集団自決、南京大虐殺の問題も、日本資本主義の明治期以来の琉球・アイヌ、台湾などの併合、朝鮮・中国などアジア諸国への侵略戦争の中で行われてきた犯罪であるという歴史認識を明確にし、安倍政権と右翼勢力のこれらを否定する歴史修正主義と侵略戦争の美化の犯罪性をはっきりさせ、これと闘うことが重要です。

日米関係の見直し、日米安保破棄へ

4月23日、来日したオバマ大統領と日米首脳会談がおこなわれた もう一つは、敗戦から70年、日本はアメリカの単一軍事占領下にあった歴史経過と戦後のアメリカを基軸国としたパクス・アメリカーナ体制に組み込まれて、サンフランシスコ講和条約による独立後も日米安保条約による「日米安保同盟」下で沖縄・本土に米軍基地を存続させ、隷従する関係にありました。もちろんそれは日本の侵略性と反動性を薄めるものではなく、日本はアメリカの「副官」となって行動してきたことは周知のとおりです。

 日本は「独立国の中に70年もの長期に渡り外国の軍隊が駐留し続けている」世界史でも特異な国です。日米安保条約は、単に軍事面だけでなく、経済、政治、官僚、文化、生活まで米国流の思想とスタイルに変えさせ、その結果日本は「アメリカを通じてしか世界を見ない国」に成り果て、それは民衆意識の深いところまでを浸潤しています。日本政府の沖縄への差別・民意切り捨てに痛みを感じないのも、ここに深い根拠があります。

 今、パックス・アメリカ―ナの時代は終わりをつげ、アメリカは米中新時代に活路を求めて移行し、世界は多極化し次の世界支配秩序を求めて抗争と再編の激動の時代に入っています。世界を驚かせた米国とキューバの国交回復は、アメリカの没落とキューバ封鎖政策の破綻を示すものです。こうした米帝国の崩壊過程の始まりを軸とした世界の変化は、戦後日本国家の最大の問題である「米国との関係の見直し」―パクス・アメリカーナからの離脱のチャンスと言えます。何よりも沖縄への歴史的「構造的差別」の打破、東アジアと沖縄、日本の平和のために、新しいやり方で「日米安保の壁」を打ち破る―日米安保破棄・地位協定改定の闘いに自覚的に取り組むことが求められています。

2.新しい時代の始まりを告げる沖縄の闘い、「ソウル宣言」「GSEF」

翁長雄志さん歴史的圧勝 2014年の年末、私たちは暗闇に希望の光を見る思いで2つの歴史的出来事に立ち会いました。

 いうまでもなく、1つは、11月沖縄知事選挙で10万票の大差をつけて圧勝し、辺野古阻止を掲げる翁長県知事の誕生です。そして続く総選挙で、沖縄小選挙区すべてで「辺野古中止」を求める全候補者が勝利したことです。その勝利には、辺野古阻止の大衆闘争を基盤に、保革対立、基地か経済かの対立を超えて、沖縄の尊厳、誇り、魂の叫び、アイデンテイテイをかけた「沖縄のことは沖縄が決める」とする自立・自己決定権確立へと深化した沖縄の主体の覚醒を伴った「オール沖縄」の闘いの新しい質が示されています。
 そして、翁長新知事がその公約に示したように、琉球以来の東アジアの中の沖縄を、本土・基地依存経済から脱却させ、東アジアに開いて経済発展と平和への展望を創造しようとしていることです。この沖縄の志向と流れは、本土の私たちに「日米関係の見直し」と同時に、鋭く本土の主体の覚醒を問う「日本と沖縄の歴史的関係の見直し」をも示唆しています。

 沖縄の新たな歴史への出発は、安倍政権の対中国敵視戦争戦略で緊迫する東アジア情勢の中で、戦争ではなく平和へ、東アジアの歴史と構造を根本より揺り動かす可能性を持つ新時代の訪れと希望を示すものです。

50周年を迎える関生型運動は世界の流れ

2014グローバル社会的経済協議会の創立総会&記念フォーラム(GSEF2014) もう一つは、2014年11月韓国ソウル市で、人々が直面している貧富の格差拡大、金融危機、環境破壊などの世界的危機が全て多国籍金融資本の新自由主義・市場原理主義の結果であるとの認識に立って、協同と連帯を通じて、もう一つの新しい世界への変革をめざす、実体ある「グローバル社会的経済協議会(GSEF)」が組織として創立されたことです。
 これに先立つ1年前に発せられた「ソウル宣言」は、「人々自らが参加し運営し成果を享受し合う社会的経済、連帯経済が全世界の随所にすでに生まれている」ことを確認し、これこそ未来社会への希望だとしながら、しかしそれらは孤立分散していると指摘。「GSEF」創立はこの現状を変革してグローバルに連帯のネットワークを形成しようとするものです。(本紙の新年特集参照)

 私たちは、革命21結成時より、資本主義の弱肉強食の競争型社会に代わる構想として、人が人らしく生きられる「協同組合型社会(アソシエーション)」への転換を目指してきました。具体的には関生型労働運動にこの新しい協同型社会に通じる質を見てきました。「ソウル宣言」「GSEF」創立は、奇しくも新年に50周年を迎える関生型労働運動が世界の流れであること、その発展と全国化の意義に確信を深めるものとなりました。

 パクス・アメリカーナの崩壊が始まっている現在、その先をどう準備するかが問われており、共生・協同・連帯の経済と社会こそ希望の扉を開いてくれるときなのです。この未来は始まっているのです。この道を、確信をもって進んでいきましょう。

3.安倍政権打倒へ沖縄の勝利の教訓に学び、大きな共同を形成しよう!

1111国会包囲 第3次安倍自公政権が発足し、自公両党で3分の2以上の議席を獲得した安倍首相は「アベノミクスが評価された、集団的自衛権への信任を得た」と主張しています。沖縄の民意無視の辺野古推進を明言し、総力挙げて競争社会を一層推進し、大企業への減税、消費税引き上げ、社会保障改悪、雇用破壊、集団的自衛権、原発再稼働と輸出、TPPの推進へ、戦争・改憲政策を推し進める決意を表明しました。

 改めて、新年に当たり、安倍政権を打倒し、その企みにストップをかける大きな共同闘争の形成が求められています。この共同を成功させる方向は、保革問わず団結し行動した沖縄県民の勝利の教訓を学び日本国内全体に広げることです。
 そのコツを、置賜「地域自給圏」を実現した山形の菅野芳秀さんは「お互いのいいところを評価しながらつながってゆくことだ」と言い、「ソウル宣言」提唱者の朴ソウル市長は、「一人で見る夢は夢にすぎないが、一緒に見る夢は現実になります。」と。
 新年は新しい時代の未来を切り開く年です。一緒に進みましょう!

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