「関生春闘」報告-スト権行使も構え、闘うことで大幅賃上げを

2・28中央委で最終要求決定 本勤月額5万円増、日々雇用日額2500円増

歴史的規模の統一要求掲げ、闘いの火ぶた!

混迷する生コン産業再建かけ、大きな山場へ

連帯労組自動車パレード

今年も3.15、業界再建かけ自動車パレードがおこなわれる

 「アベノミクスの果実は、いずれ全国隅々に及ぶ」と嘘ぶき、中小企業、労働者、農民に犠牲を強いてきた安倍政権。それら施策の破綻を取り繕うため、膨大な内部留保をため込む日本経団連傘下企業にその「おこぼれ」を「賃上げ」に回すように要請した。

 「法人税率引き下げ」や「労働者派遣法」「残業代ゼロ法案」の実現を求める経団連・大企業は「一部大企業での名目賃金の賃上げ」を認めた。これに乗じた連合も「2%賃上げ」方針を出し、自動車労連や電気連合など大手が6000円以上の賃上げを要求する。消費税8%の大増税下「2%賃上げ」が実現しても実質賃金が下がることぐらい子供でも分かる計算だ。事実、厚労省発表(3日)によれば実質賃金は19ケ月連続のマイナスだ。

 だがこんなささやかな要求さえ実現する保証はない。まして中小零細においてはだ。大企業と政府の差別分断政策の中で喘ぐ中小労働者、とりわけ雇用者数5,263万人のうち1,989万人の非正規労働者(1月総務省発表)が、よりましな賃金と労働条件をいかに獲得するのか。大企業の産業支配と闘い、どう民主化するのか。
 中小企業やそこで働く労働者にとって死活問題の続く中、連帯労組関西生コン支部が、打ち出した画期的な2015春闘要求の量と質が際立つ。

大阪で、今、何が起こっているか

 そうした中で「お願いではなく闘うことで大幅賃上げを」とセメント・ゼネコン大企業と闘い、他方で中小企業を事業協同組合に組織化。連携して大企業の産業支配と闘い産業民主化の先頭に立って来た連帯労組・関生支部が、2月28日、中央委員会を開き、今次の春闘方針を以下のように決定した。
武洋一書記長

武洋一書記長


【武洋一書記長・提起】
 今回、春闘方針と課題を確認し、各ブロックの要求を集約して「統一要求書」(セメント・生コン/一般業種/清掃・産廃/医療・介護)を作成した。なお、「統一要求書」は3月2日以降、各社へ提出されて行く。よって、連帯労組が半世紀の歴史をかけて培ってきた<産別闘争>の真価がいよいよ問われる時代であると各組合員諸君に呼びかけたい。

 「地域」でしか生きられない中小企業の労経が一体となり、セメント独占と巨大ゼネコンに対し<産業自体が製造販価を定める>事が正当な事。さらに労組抜きでの産業形成がどんな分野でも不可能との認識も進んだ。これら「連合」など他の御用組合的企業別闘争では到底困難である産業政策運動の目指す方向性がついに、「弱肉強食」から「共生・協働」への道へ深化し、4月に関西生コン産業での歴史的大連合化を実現させた。

 連帯労組でのこの大成果と沖縄の辺野古阻止と自己決定権行使へ闘いの発展と連携し、現状の諸矛盾と対峙するべき「15春闘」と認識する。これら情勢を受け、本勤月額5万円増、日々雇用日額2500円増の大幅賃上げを当労組の統一要求として闘い抜く事に本日、決した。
 全会一致で方針決定をした15年春闘要求だが、別掲の通り画期的数字であり、全産業に大きな影響を及ぼすだろう。既にスト権行使の一任も得ており、5日に始まる第1回交渉から、業界に正々堂々と数字を公表して行く構えである。

中小労働運動のモデルとして今春闘を闘う
                
次いで、武建一執行委員長より15春闘勝利に向けた重点課題の提起が行われた。

連帯労組【武建一執行委員長】
 昨年から集中的に生コンの運動強化に取り組んでいる。生コンでは、ダンプ・セメント輸送・生コン輸送・生コン製造・圧送が組織対象である。

 生コン関連327社との懇談会を定例化。私たちはその全てを組織しているわけではないが、大きな影響力を持つ。中小企業は絶えず動揺するが、労組がしっかりしているとその動揺を抑え、中小企業を救うことができる。そして、労働者の雇用・労働条件を安定させることができる。よって「各地区での60%以上の組織化」を目指している。

 この間私たちの奮闘によって業界は大きく変化している。広域協・阪神協・レディーミクスト協の大同団結が実現しようとしている。実現すれば年間500万リューベを出荷する日本一大きな協組が誕生し、私たちが求めてきたことが現実になる。
 一つは限定販売制度の廃止。二つは労組との協力関係の構築。三つ目は人事の刷新。人事については、執行部が従来の姿勢を変えなければ入れ替える。今回、これらの事項に合意した。

 今春闘での要求の一つは大幅賃上げ。賃上げとは安倍首相が進めるような「経営者にお願い」するものではなく、労働者自身の闘いで勝ち取る。関西の生コン業界の賃金・労働条件は日本一だが、これは今までの激しい闘いの成果だ。仲間が殺され、弾圧され、それでもなお闘ったからこそ現在の水準がある。これに満足せず、今年も闘いによって大幅賃上げを獲得しよう。
 もう一つは基金制度の実現。すでに業界側とリューベ/200円の拠出を確認している。この基金は教育活動や雇用保障に使う。

連帯労組新館完成イメージ これらの要求を中心に中小労働運動の一つのモデルとして今春闘を闘う。「連帯労組のように闘えば中小企業労働者でも成果を得ることは可能」と全国に大きな励ましを与えることにつながる。
 現在、新会館建設事業に取り組んでいる。厳しい情勢の中で会館建設に取り組むのは、さらなる運動・組織の発展に向け、その基礎をつくり上げるため。新会館は敵にとって脅威になり、味方にとっては団結のシンボルになる。
 その中で労働学校をスタートさせる。ここでは、弁証法的唯物論や自然科学、労働運動の歴史などを教育し、次世代を担う人間を育てる。現在の資本主義をリードする権力や大企業はこれを最も恐れているのだ。<略>

 日本では安倍政権が資本主義延命のために競争を促進し、格差は一層拡大。犠牲を受ける人々の不満が高まっている。さらに、建設・セメント・生コン業界では最盛期に比べ需要が半減。大企業の力は弱まり、相対的に労組の力が強まっている。
 全国的には、私たちの組織人員は少数。しかし、本当に頼れる労働組合が他にないので、関生型運動が一気に広がる可能性がある。そこに確信を持ち、一致団結して今春闘を全力で闘おう!。(取材とまとめー関西S)

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