主張】翁長沖縄県知事の英断を断固支持する

翁長沖縄県知事の英断を断固支持する!

 安倍政権は、知事の「埋立て承認取り消し」命令に従い、
 直ちに全ての工事を中止し、辺野古新基地を断念せよ!


翁長知事 承認取り消し 記者会見 沖縄での警視庁機動隊の暴挙

安倍政権の知事命令の「執行停止」糾弾!
沖縄の人権蹂躙、民主主義と地方自治破壊を許さない


 10月13日、翁長沖縄県知事がついに辺野古新基地建設に伴う前知事の「辺野古埋め立て承認」を取り消した。これを待ちに待っていた沖縄の人々は歓喜した。そして辺野古に思いを寄せ、沖縄と共に声をあげ行動してきた本土の人々も知事の英断に闘いへの勇気をもらった。しかし、安倍政権の沖縄への仕打ちは、予想していたとはいえあまりに非道・無法・卑劣なものである。

県民世論調査2015年10月20日付沖縄タイムス

県民世論調査 2015年10月20日付沖縄タイムス


 27日には、知事の「取り消し」の効力を止める「執行停止」を、同じ内閣の構成員たる国土交通大臣に防衛省沖縄防衛局が自らを「一事業者」と称して請求し、国交相が「辺野古推進」の内閣方針実現のために違法なやり方で決定した。そして同日、埋立てに関する知事の権限を全面的に奪う「代執行」手続きに入る閣議決定をし、29日には抵抗する県民を暴力的に排除し辺野古新基地の本体工事着手の強権を発動したのである。法治国家にあるまじき蛮行で断じて許す事は出来ない。

 私たちは、翁長知事の県民の総意を背にした「承認取り消し」の歴史的英断を断固支持する。そして強い憤りをもって、安倍政権のこのような沖縄の民意とその人権、自己決定権を蹂躙し、日本の民主主義と地方自治を破壊する卑劣極まる無法の暴挙を糾弾する。
 安倍政権は知事の「埋立て承認取り消し」命令に従い、直ちにすべての関連工事を中止し、辺野古新基地建設を断念すべきである。
 
追い詰められているのは安倍政権だ
強権の背景に米政府との約束履行の焦り


 翁長知事は、「辺野古代執行」の閣議決定を受けた記者会見で、次のように発言している。「何が何でも造るという姿勢が、全く余裕のない形で私どもには映る。言葉使いは悪いが、何をおびえているのかと思う。宜野湾のことを心配しているというよりは、早く基地機能強化をつくりあげ、日米同盟もそうだろうが、いろんな意味でそういう背景があるようなものを生かそうとしているような弱さが感じられる。」と。

 この発言は、配慮のある表現ながら事の本質と安倍政権側の矛盾・弱点そのものを見事に突いており、「大義は沖縄にあり」と強権に立ち向かう側の余裕すら感じられる。
安倍晋三
 つまり安倍政権の沖縄へのなりふり構わぬ強権発動の背景には、何よりも沖縄県民の18年に及ぶ「辺野古阻止」の不屈の闘いが未だ新基地建設の杭一本打たせていない現状―「新基地建設の大幅な遅れと建設計画の破綻」に対する政府の焦りがある。政府が焦るのは、第2次安倍政権発足時にオバマ大統領が直接に安倍首相に「辺野古移設」早期推進を迫り、安倍首相がこれを約束して「辺野古移設が唯一の策」が「日米合意」となった事情があり、このまま行けば沖縄の島ぐるみの辺野古阻止の前に約束は履行できないからである。

 なりふり構わぬ今回の暴挙・蛮行は、オール沖縄の闘いの発展に追い詰められた安倍政権が、急げと迫る米政府へ「日米合意」の約束履行の姿勢を行動でもって見せたのである。それは、埋立て工事着手強行の29日に、菅官房長官が異例の米領グアム訪問でグアム選出の米下院議員に「埋立て着工」を報告し、米政府に安倍政権の約束履行の姿勢をアッピールしたことにも端的に表れている。そしてここには、沖縄への「構造的差別」によって成り立つ日米安保同盟優先、対米追随の安倍政権の本質が如実に示されている。

安保・戦争法と辺野古新基地
中国に対抗する日米戦争同盟進化の両輪


 安倍政権の野望でもある平和憲法を破棄し「アメリカと世界で戦争のできる国家」への道において、安保・戦争法と辺野古新基地建設は、日米安保の日米戦争同盟への進化・強化の両輪である。米国にしても、南シナ海への米イージス艦派遣に見るように軍事大国化する中国とのアジアにおける覇権争奪にとって、この地域への自衛隊派遣を可能にする安倍政権の安保法制強行と「米海兵隊の巨大新基地」・辺野古新基地は米軍のアジアにおける対中軍事的プレゼンスの維持にとって要となるからである。

 こうして翁長知事の英断とこれに対抗する安倍政権の強権発動による沖縄と日米両政府との攻防の新しいステージは、改めて辺野古阻止と安保・戦争法廃止の闘いが、日米安保同盟優先で憲法も民主主義も地方自治も破壊する安倍政権打倒の表裏一体の闘いなのだということを示し、のみならず戦後日本の「この国のかたち」やその新しい在り様、新しい民主主義の問題を日本全体に問うている。

辺野古に基地はいらない!
全国で安保・戦争法廃止と結び埋立て阻止へ!


 辺野古現地では、キャンプ・シュワブのゲート前、海上で、本体工事阻止のため沖縄県民が不屈に闘っている。これに呼応して29日、東京で、「辺野古〝埋め立て取り消し〟に政府は従え!取り消し無効―埋め立て着手を許さない10・29緊急集会」が開催された。(主催:止めよう!辺野古埋立て 国会包囲実行委員会、連絡先:一坪反戦地主会・関東ブロックピースボート沖縄意見広告運動)。

 集会では、主催者が安倍政権の知事の承認取り消しの「執行停止」を「日本は法治国家とは呼びがたい」「沖縄の米軍基地をなくす事が本当の民主主義と平和を実現する道だ」と訴えた。沖縄から駆け付けた大城悟沖縄平和運動センター事務局長は、「これまでの選挙ではっきりと民意を示してきたにもかかわらず、沖縄県民をあまりにも愚弄し軽く見ている。政府は強引に工事着手で県民を諦めさせようとしているが、全国の63%の人々が国の強硬なやり方はおかしいと答えている。追い詰められているのは政府の方だ。」と強い怒りを表明した。
 連帯挨拶に立った平和フォーラムの藤本泰成事務局長は、「法律をねじ曲げてでも基地建設を推し進め、名護市の抵抗を分断し切り崩していくために平気で金をバラまくやり方は金持ちの悪ガキのイジメと同じだ。人品にも劣る」と糾弾した。そして参加した諸団体が口々に沖縄に連帯し<辺野古阻止>への不退転の闘いの決意を確認しあった。

 こうした集会は、連日、全国各地で開催されている(本号の報告記事参照)。そして11月2日、翁長知事が「国交相の効力停止」を不服として、国地方係争処理委員会に審査を申し出ており、今後あらゆる方法で「辺野古阻止へ、県民の決意示す」と表明している。11月15日よりは、「建白書」を実現し未来を拓く島ぐるみ会議が訪米し、米政府と米議会をはじめ世界に知事の英断への支持と「辺野古新基地建設断念」を訴える。

 安倍政権の沖縄県民への強権発動は県民の怒りの火に油を注ぎ、のみならず辺野古新基地強行も安保・戦争法強行と「同じじゃないか」と、「戦争法廃止」「安倍政権打倒」を求め闘う全国のうねりが沖縄と結びつく条件を作りつつある。
 私たちは、この条件を活かしさらに拡げて、沖縄と結ぶ大きな行動を起こす時だ。沖縄県民の不屈の闘いに応えて、全国から辺野古埋め立て工事を許さない声と行動を起こそう!
(11月2日記)

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