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エコロジスト・ ルージュ宣言 -続・『世界資本主義と共同体』 高ヒット
2015/10/26 9:23 投稿者: com21 (記事一覧) [ 2506hit ]

世界地図が必要だ
資本主義批判の方法と、階級社会と国家それ自体との関係、世襲資本主義と税制社会国家、社会(人間)観・経済社会思想と法理念、近代化思想と核開発・原発事故、近代生産力主義と人間疎外、国家集産主義と革命政権の軍政化…。
「緑の地域主義」「赤と緑」の視点から、21世紀の近代資本主義に反対するマルクスのラジカリズムを討究する。革命運動の倫理性を論じた論文「自由と責任のエシックス―『革命無罪』は虚構の論理」(黒木慶子)を収録。(cf.前著『世界資本主義と共同体』)

【目次】
  • 序章●平和のための「世界地図」を構想してゆくために
    〈何を、どのように考えるべきか・批判するべきか〉

    [補論]自著を読む 『世界資本主義と共同体─原子力事故と緑の地域主義』(社会評論社) 共同体的ラジカリズムの方へ(渋谷要)

  • 第一章●資本主義国家批判の方法について
    ──レーニン『国家と革命』の問題点と資本主義権力論

    〈収奪に基づく国家〉と〈搾取に基づく国家〉との違い
    階級支配分析の方法をめぐる問題
    資本主義国家における階級性の解明としての経済学
    国家意志論の課題
    「共同体─内─国家」(狭義の国家)と「共同体─即─国家」(広義の国家)──ロシア・マルクス主義における「狭義の国家」論への一面化
    アルチュセールの「重層的決定」と廣松渉の「国家の四箇条」規定、および〈物象化としての国家〉について

  • 第二章●国家基本法と実体主義的社会観
    ──自民党「憲法改正草案」の社会実在論と戦後民主主義憲法の社会唯名論

    はじめに───「解釈改憲」での「集団的自衛権の行使容認」に対して
    憲法問題に現われた社会唯名論と社会実在論の対立
    廣松渉の憲法論に対する問題提起
    社会実在論と社会唯名論
    個人主義対全体主義
    帝国憲法の「天皇」と自民党憲法改正草案の「天皇」
    国家権威主義的な脈絡での法実証主義の問題
    明治国家的社会観の復活
    人権と「公共」のもつ意味の違い───「草案」の国家権威主義的法実証主義
    国家権威主義的法実証主義と戦後民主主義憲法(一九四七年施行)との「人権」の違い───まとめ
    戦争国家の国家基本法を明記
    「国家緊急権」の明記と反革命基本法
    緊急事態=緊急勅令の復活
    戦後民主主義憲法では緊急権規定は一切禁止
    最高法規の削除=革命権・抵抗権の否定
    人権の「国民」規定と国家・天皇制問題
    社会唯名論と社会実在論をこえて───民衆的共同体社会への飛躍
    [補論1]「平和的生存権」と「抵抗権」に関するノート
    [補論2]「その他」の「未遂」で逮捕可能─秘密法の特質

  • 第三章●近代生産力主義と京都学派・鈴木成高の近代批判
    ────廣松渉の「近代の超克」論への言及を視軸にして

    はじめに───廣松渉の京都学派論から
    京都学派・鈴木成高の問題意識
    資本主義の機動力としての産業革命(─工業の技術的展開)
    生産諸力の世界性と生産の支配の民族国家性との矛盾
    機械文明の定義と戦前京都学派の「広域圏」の概念
    近代生産力主義──その超克の課題
    おわりに
    【補足データ】廣松哲学のターミノロジーのために

  • 第四章●「自由・意味・自然の喪失」とエコロジスト的問題意識
    ────石塚省二『ポストモダン状況論───現代社会の基礎理論』との対話

    「ポストモダン状況」の解読───福島原発事故が意味するもの
    イヴァン・イリイッチにおける〈自由・意味・自然の喪失〉
    「自由喪失」「意味喪失」とは何か
    「自然」とは何か

  • 第五章●世襲資本主義と税制社会国家
    ────トマ・ピケティ『21世紀の資本』を読む

    はじめに
    ピケティの『21世紀の資本』での統計の方法について
    富裕層の状態=格差の状態
    格差の原因(r>g)
    富裕税論
    新自由主義者・フリードマンの所得再分配政策批判
    【注】資本収益率(r)の考え方

  • 第六章●ボリシェビキ革命の省察
    ────官僚制国家集産主義と軍政化(一般民主主義の否定)

    はじめに───本論の位置づけについて

  •   第一節 一般民主主義と革命政権
    立憲民主党(カデット)非合法化の問題点
    ボリシェビキにとって憲法制定議会は解散させる必要があった
    一九一七年一二月 レーニン「憲法制定議会についてのテーゼ」
    ローザ・ルクセンブルクの立法議会解散政策に対する批判
    一般民主主義と党の独裁───ロシア一八年憲法の「制限選挙」規定について
    制限選挙の思想───初期ソ連のリーダー・トロツキーの『テロリズムと共産主義』から
    レーニンのカウツキー批判───「プロレタリア革命と背教者カウツキー」(1918年10月~11月執筆)から
    「一般民主主義」の先進的役割について───廣松渉の問題提起
    レーニンは他党との同盟をどう考えていたか

  •   第二節 チェーカー独裁と軍政化
    チェーカーの形成
    殺人指令文書「レーニン秘密資料」の存在
    チェーカー独裁がスターリン主義への道を掃き清めた
    ロシア内戦期の段階的(時期的)区分について
    ボリシェビキの軍政化としての内戦
    総体として──人質・収容所・軍事規律化・密告・銃殺
    労働運動において──人質政策・強制収容所・銃殺独裁
    農民運動と農村に対して──食糧徴発・「匪賊」(緑軍)絶滅・人質政策・村焼き討ち・銃殺・毒ガス・大量虐殺
    知識人に対する弾圧─国外追放・掃討─浄化
    メリグーノフの資料から─労働者ストライキ銃殺・農民大量虐殺
    内戦は、〈国家集産主義的均質化〉の過程だった

  •   第三節 国家資本主義的独裁─党の独裁的指導
    レーニンの「国家資本主義→社会主義」路線───「経済政策、とくに銀行政策の基本原則」(全文)
    レーニン「『左翼的』な児戯と小ブルジョア性とについて」をめぐって──前衛独裁の考え方=党の階級に対する意志統一
    鉄道独裁──ボリシェヴィキの独裁的指導
    国家資本主義化の方策としての「労働組合」問題

  •    第四節 クロンシュタット反乱の正義
    クロンシュタット綱領は何を示しているのか
    ネップへの転換と大虐殺でしのいだレーニンたち
    クロンシュタット反乱に対する弾圧
    コミンテルンによるクロンシュタット批判
    まとめ──「ソビエト民主主義」では前衛主義を止揚できない
    [補論]「唯一の歴史的真理の所有者」=ボリシェビキという前衛独裁の言説について
    [参考資料]左翼エスエルについて──左翼・社会主義者─革命家党綱領草案を読む
    [参考論文]自由と責任のエシックス──「革命無罪」は虚構の論理 黒木慶子

  • 終章●エコロジスト・ルージュ(赤と緑)

    本書の構成と問題意識
    「緑の地域主義」──その方法的措定をめぐる問題
    緑の地域主義と農耕共同体の位置づけ
    原子力帝国解体はエコロジズム実現の絶対条件だ
    「唯一の前衛」幻想を超えて──共同体運動の負の側面を対象化すること
    他者との協働
    [付論]いいだもも著『赤と緑』をめぐって──二〇一四年六月二二日「いいだもも没後三周年」シンポジウムでの渋谷要の発言

【著者略歴】
1955年京都生まれ。社会思想史研究家。
「文部省大学入学資格検定試験」(大検)合格。進学した中央大学ではノンセクト運動を展開。1984年、「首都圏学生実行委員会」の結成にOBとして参加。1990年、戦旗・共産主義者同盟に結集。1994年より党本部中央常任編集局入局。「マルクス主義のパラダイム・チェンジ」「レーニン主義からのテイク・オフ」などの主張を推進した。2005年12月に離党。
現在(2015年)は東京のフリーター労働者の労働組合の組合員。環境派マルクス主義者。エントロピー学会会員。哲学は廣松哲学、経済学は宇野経済学に学ぶ。著書に『世界資本主義と共同体─原子力事故と緑の地域主義』、『アウトノミーのマルクス主義へ』、『ロシア・マルクス主義と自由』、『国家とマルチチュード─廣松哲学と主権の現象学』、(以上、社会評論社)。『前衛の蹉跌』(実践社)。『ブントの新改憲論』(大崎洋筆名)などがある。共著に『近代の超克』(石塚正英、工藤豊編、理想社)など多数。

発行元社会評論社 (2015/10/26)
体 裁単行本: 315ページ
価 格2376円
著 者渋谷 要
ISBN978-4784518319
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