本当の世界自然遺産を目指そう!―沖縄ヤンバルの森に米軍オスプレイパッドはいらない

ヤンバルクイナの切手画像 4月16日(土)、文京区民センターにて、辺野古・高江を守ろう!NGOネットワークヘリパッドいらない住民の会高江ヘリパッド建設反対現地行動連絡会の主催による「沖縄やんばるの森に米軍オスプレイパッドはいらない」集会が開催された。

 集会の副題には「本当の世界自然遺産をめざそう」とある。これは、いま日本政府環境省が、沖縄本島北部のやんばる地区の「世界自然遺産」登録を進めているからだ。環境省は、米軍が今も激しい戦闘訓練を続けている北部訓練場や、東村高江を取り囲むような形で垂直離着陸機オスプレイも発着できる直径75メートルの巨大ヘリパッドを6カ所建設する計画には一切手を付けず、そこに隣接する森を「世界自然遺産」にしようとしている。

 激しい戦闘訓練やオスプレイ、ヘリコプターの絶え間ない飛行訓練がもたらす騒音や爆風が動物の生態や自然環境に及ぼす重大な影響や、これまでも基地に持ち込まれてきた様々な毒物や危険物を放置したままで、「世界自然遺産」に登録するのは欺瞞である。またそれは自然遺産登録とひき換えに米軍基地の存在を認めさせるという事である。実際にこの北部訓練場の状況がやんばるの自然や人々の暮らしにどのような影響を与えているのか、その実態を訴えるためにこの日の集会が開催された。

■ヘリパッド建設は環境に悪影響を与える

宮城秋乃さん

宮城秋乃さん

 まず最初に日本麟翅(りんし)学会(蝶や蛾の研究学術団体)会員で生物に詳しい宮城秋乃さんが沖縄にはやんばる3村と西表島にしか生息しないリュウキュウウラボシシジミノグチゲラなどの絶滅危惧種、準絶滅危惧種などを紹介した。
 やんばるの森には1000種以上の高等植物、5000種以上の動物が生息しているが、高江地区には22種の固有種、126種の絶滅危惧種・稀少種を含む1313種が確認されている。ヘリパッド建設のための大規模な森林伐採で湿度の高い森が乾燥し樹木を枯らし、樹木に依存する生物を減少させる。また赤土が流出して水質を汚し、生物に悪影響を与える。

 ハワイではこうした自然環境破壊への危惧を訴えて基地建設が回避されたが、沖縄では、防衛局が「環境保全上問題ない」との環境影響評価書を提出し、ヘリパッド建設は進められている。2014年5月にはオスプレイの旋回行動による特別天然記念物のノグチゲラのヒナの異常行動が確認されている。高江には最近も新種発見があるが、ヘリパッド建設はこれらの稀少な生物種を絶滅させるかも知れないと宮城さんは訴えた。

■世界自然遺産登録は基地の固定化が狙い

 ヘリパッドいらない住民の会の清水暁さんからの発言のあと、「辺野古・高江を守ろう!NGOネットワーク」の花輪伸一さんは世界遺産条約について解説した。米軍は現在もっとも自然度の豊かな地域を訓練場として使っているが、環境省はその西側の自然度がやや低い地域を「自然遺産」にしようとしている。それでは自然遺産の「完全性」を満たすことはできない。またこの「自然遺産」登録は、米軍の訓練場の固定化が狙いであることは明らかである。花輪さんは「自然遺産にするかわりに軍事基地はそのままにする」というアメとムチの政策であり絶対に許されないと語った。
伊佐真次さん

伊佐真次さん


 東村の村議でもある「高江ヘリパッドいらない住民の会」の伊佐真次さんは2007年から闘い続けている。「飛行禁止」の議会決議をあげるなどの活動を紹介し「力を合わせて平和を作っていきましょう」と結んだ。

 やんばるから参加した島ぐるみ会議に参加する村会議員の東武久さん(大宜味村議)、仲嶺眞文さん(東村議)、吉浜覚さん(大宜味村議)の発言、島ぐるみ会議国頭の島津八子事務局長が発言、続いて会場との質疑応答を行なった。

 辺野古への基地建設を許さない実行委員会、ゆんたく高江、辺野古・高江プロジェクトからの連帯のあいさつの後、最後に高江連絡会の間島孝彦さんが座り込みテントでのたたかいの状況を報告した。

4・16「沖縄やんばるの森に米軍オスプレイパッドはいらない」集会

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